スバルに搭載されているビルシュタイン製ダンパーって何が良いの?

ダンパーの違いは硬さ?

ビルシュタインダンパー

クルマのサスペンションにあるダンパーは、走行時のピッチ・ロールの力を受け止めて、ボディを「支える」役割や、路面の段差を越える際の衝撃を和らげて「吸収」し、乗り心地を良くする効果があります。

一般的なダンパーは、徐行状態から街乗りの時速60キロ程度までの乗り心地を重視していることが多く、細かな衝撃はダンパーが吸収し、ボディに揺れを伝えないように、柔らかめにセッティングされています。もし走行中に大きめの衝撃が生じても、ボディ自体をゆっくりと揺らして、「フワッ」とした乗り心地になるような設計です。

一方で、ビルシュタイン製ダンパーは、硬めにセッティングされていることが多く、小さな衝撃はダンパーでいなしながら、大き目な衝撃はダイレクトにドライバーへ伝えるので、クルマの動きを的確に感じ取ることができます。

また、硬めのダンパーは、微細なハンドル操作に対しても、クルマが機敏に反応するようになり、ハンドリングの向上にも繋がります。

高速走行時の安定性が変わる

スバル WRX STI

ビルシュタイン製ダンパーの真骨頂は、高速道路での運転時に感じとることができます。

柔らかい一般的なダンパーでは、時速100キロ程度で、路面からのインフォメーションが少なくなり、乗り心地が「フワフワ」した印象になります。速度が上がるにつれて、タイヤや足回りに加わる力が大きくなり、さらに短時間で複数の力が加わります。

その入力の全てに応答することができなくなり、自分の運転操作に対して少し遅れてクルマが反応するようになるのです。これが、高速道路での不安定感に繋がります。

しかし、ビルシュタイン製ダンパーは路面からの入力を的確に捉えて、ドライバーに伝えてくれます。この状態でも、受け止められる力の量は余力を残しているので、高速走行時にハンドルを切っても、クルマは思い通りの動きをしてくれるのです。

スバルのスポーツモデルに搭載されるビルシュタイン製ダンパーは、街乗りよりも高速走行時のクルージングをより快適にするために装着されます。

街乗りでも乗り心地は犠牲にしない

スバル レヴォーグ 2017.7

ビルシュタイン製ではない一般のダンパーでも、減衰力を高めれば走行安定性は向上しますが、車速の低い街乗りの乗り心地が極端に犠牲になります。ガチガチの足では、助手席も後部座席も不快でたまらないのです。

しかし、ビルシュタイン製ダンパーの減衰力は考えられて作られています。ビルシュタイン製ダンパーは、硬めではあるものの、減衰力の応答性が良いモノチューブ構造のため、小さな衝撃は「吸収」しながら、大きな衝撃は上手に「いなす」しなやかさを持っています。

これが、スポーツカーのポルシェから、高級車のBMW、メルセデス・ベンツ、アウディなどにも純正採用される所以でしょう。

アウトバーンなどの超高速域をしっかりと走り抜け、市街地での乗り心地をも求められるジャーマンスリーの各車に採用されるビルシュタインは、ショックアブソーバー界のユーティリティプレイヤーなのです。

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文・赤井福
大学卒業後、金融業に従事。その後、6年間レクサスの営業マンとして自動車販売の現場に従事する。若者のクルマ離れを危惧し、ライターとしてクルマの楽しさを伝え、ネット上での情報発信を行っている。

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