GT-Rやレクサス、BMWなど採用!ランフラットタイヤのメリットとデメリット

日産 GT-R

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BMWやメルセデス・ベンツ、レクサス、日産 GT-Rなど、高級車に採用が多いのがランフラットタイヤです。パンクをしても、ある一定の距離を安心して移動できる優れモノですが、はたしてどれほどのメリットがあり、どのようなデメリットが存在しているのでしょうか。

文・西山昭智
Chapter
ランフラットタイヤとは
ランフラットタイヤの種類
ランフラットタイヤのデメリット
MINIはランフラットをやめた?

ランフラットタイヤとは

ランフラットタイヤとは、タイヤの空気圧がゼロになっても、決められた速度で一定の距離を走行できるタイヤのことです。

通常のタイヤでは、パンクをして空気圧が低下すると走行不能になり、交換が必要になりますが、ランフラットタイヤであれば最寄りのカーショップもしくはガソリンスタンドまで自走させることできます。その走行可能距離はISO規格によって時速80km/hで約80kmと定められています。

また、スペアタイヤに交換する必要がないので、高速道路など車外に出ると危険な場所で作業をする必要がありませんし、車内にスペアタイヤを積載する必要がなくなるため、そのぶんだけ車両総重量を軽くすることができ、トランクスペースを有効活用できるといったメリットも生じます。

ランフラットタイヤの種類

ランフラットタイヤは、サイドウォールを強化することでタイヤの形状を維持するものと、タイヤの内部に中子と呼ばれるサポートリングによって形状を維持する、2種類があります。

現在の主流はサイドウォールを強化したランフラットタイヤで、BMWでもこのサイドウォールを強化したランフラットタイヤを採用しています。

このランフラットタイヤという名称は一般的な呼び名であり、各タイヤメーカーでは、それぞれ独自の記号で識別しています。呼び方でランフラットタイヤを販売しています。一例を挙げると、ブリヂストンではRFT、ピレリではr-f、ミシュランではZP、東洋ゴムではTRFとなっています。

ランフラットタイヤのデメリット

ランフラットタイヤは、パンクしてもそのまま走行できることが最大のメリットで、それにともなってスペアタイヤが不要になったり、危険な状況でタイヤ交換をする必要がなくなるなどのメリットが生まれます。しかし、その一方でデメリットもあるので注意が必要です。

そのひとつが、価格の高さです。さらにタイヤ重量が重いことからくる、ステアリングフィールの悪化と、乗り心地の硬さ。サスペンションはタイヤの重さに対応したものとなり、通常のタイヤが使えない(タイヤが軽すぎる)場合があるなどの問題があります。

また、通常のタイヤに比べると種類が少なく選択肢が少ないこと。ホイールのリム形状が異なるため、専用のタイヤチャンジャーが必要なことなども挙げられます。

MINIはランフラットをやめた?

ランフラットタイヤを標準装備するモデルが増える一方で、ランフラットタイヤをやめる方向に向かっている自動車メーカーもあります。

たとえばBMWグループのMINIでは、ブランドスタート以来一貫して標準装備していたランフラットタイヤ(16インチ以上)を、近年になってオプション扱いへと変更しています。

その理由は定かではないものの、多くのオーナーからは「ランフラットの乗り心地に慣れない」「スポーツ走行に不向き」といった意見をよく耳にしました。パンクの心配がないという一方で乗り心地の悪さに辟易して、ランフラットからノーマルへタイヤを交換するオーナーも少なくありません。

このように、ランフラットタイヤには多くのメリットが存在する一方で、デメリットも少なからず存在しています。それらを理解したうえで、自分に見合ったタイヤを選ぶと良いでしょう。

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