新型ジムニー、ついに情報解禁!どう進化した?

スズキ ジムニー 2018

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2018年6月18日、正式な発表を前に新型ジムニーのティザーサイトが公開されました。20年ぶりのモデルチェンジに、ジムニーファンのみならず多くのクルマ好きから注目されている4代目ジムニーは、どのように進化したのか?予想を含めて検証していきます。

文・山崎 友貴

※ 2018年6月時点

山崎 友貴|やまざき ともたか

四輪駆動車専門誌、RV誌編集部を経て、フリーエディターに。RVやキャンピングカー、アウトドア誌などで執筆中。趣味は登山、クライミング、山城探訪。小さいクルマが大好物。

山崎 友貴
Chapter
スクープ通りの姿で登場した4代目
伝統的なメカニズムは新型でも健在
安全デバイスの採用で使える便利機能

スクープ通りの姿で登場した4代目

4代目となる新型ジムニーが、すでに出回っていた開発中の様子やモックアップなどの写真通りの姿で登場しました。スクエアなフォルムに、2代目(SJ/JA型)を彷彿とさせるメーター類など、古き良き時代のクロスカントリー4WDの香りがプンプンしています。
3代目はSUVライクなデザインでしたが、この4代目は初代(LJ型)と2代目の意匠を融合させた印象。縦型グリルを採用しており、伝統的なクロスカントリー4WDのイメージに回帰しました。

ただし、ジムニーはこれまでも特別仕様車でまったく異なるマスクを用意してきていますので、新型も今年12月以降にLJのような横型グリルが出てくるかもしれません。
インパネ回りのデザインも同様で、SUVライクな3代目のデザインを一新し、スクエアなメーターフードでスピード計と回転計を分離させた、機能美を前面に押し出したものに回帰しました。助手席の前には、2代目まであったアシストバーが復活。激しい悪路でもパッセンジャーが安定した姿勢でいられるよう配慮されています。

インテリアのなかでオフロードファンが注目するのは、サイドブレーキレバーの前に設けられたトランスファー(副変速機)レバーの復活ではないでしょうか。3代目ではスイッチでトランスファーを操作する電気式を採用していましたが、新型では手動式になっています。

これは3代目の電気式が、傾斜の強い斜面で”4WD-L”にシフトチェンジできないなどの制約があったため、確実に操作できる方式にしたのかもしれません。
フロントシートは、シートバックとサイドサポートを中心に改良が加えられているようで、ホールド性に加えて、後部座席の居住性も改善されているのかもしれません。その後部座席は3代目と同じ形状となっていますが、横を見ると、トリムの張り出しが少なくなっているように見えます。3代目は収納ポケットが設けられていましたが、新型ではこれを廃して居住空間に充てているようです。

これまで後部座席の居住性については、”あくまでエマジェンシー用”と評されることが多かったジムニーですが、スクエアなボディで実現した頭上空間、張り出しのないトリムによって、かなり改善していると見て良いでしょう。

伝統的なメカニズムは新型でも健在

ティーザーサイトでは、これまでのジムニーが受け継いできたクロスカントリー4WDの定番メカニズムが健在であることを謳っています。

・ラダーフレーム
・エンジン縦置きFRレイアウト
・副変速機付きパートタイム4WD
・3リンクリジッドアクスル式サスペンション

まずラダーフレームですが、激しいオフロードでの路面からの衝撃を吸収し、ハードな使用での耐用年数を長くさせるといったメリットがあります。またアッパーボディをぶつけて破損させても、ラダーフレームからの下のメカニズムがダメージを受けなければ、走行を続けることができます。

旧型のフレームと並べてみると、新型用はクロスメンバーが増えており、剛性を大幅に向上させていることがわかります。これにより、衝突安全性も向上していることでしょう。

エンジン縦置きFRレイアウトは、運動性能的に有利というだけではなく、プロペラシャフトが折れて後輪に駆動力が伝わらなくなった場合でも、前輪駆動で走行が続けられるという利点があります。

パートタイム4WDもそれに付随したメカですが、タイヤが空転しやすい路面状況においても4本のタイヤに均等に駆動力がかかるため、高い悪路走破性を発揮します。

3リンクリジッドアクスル式サスペンションは、ホーシングという鋼鉄製のケースに駆動系のほとんどが入っていることが特徴です。そのため、路面の岩など障害物に下回りをヒットしても、大きく破損する可能性が低いのです。

また3本のリンクでサスペンションの位置決めがされているため、マルチリンク式などに比べると修理やメインテナンスがしやすいというメリットがあります。

安全デバイスの採用で使える便利機能

新型は「スズキセーフティサポート」を採用しています。この安全デバイスは、カメラとレーダーを併用することで、衝突軽減自動ブレーキや誤発進抑制、斜線逸脱警報機能など、現代の車にスタンダードとなりつつあるさまざまな機能を内包しているシステムです。

ただし、この機能はオフロードファンには諸刃の剣。リフトアップなどをすると、正しいボディサイズを認識しなくなり、誤作動をする恐れがあるからです。ジムニーはカスタムをするファンが非常に多いため、この部分については以前より心配する声が上がっていました。

詳細な装備表が発表されていないためわかりませんが、最上級グレードのみにデュアルブレーキサポートとの表記があるので、その他のグレードは非装着のようです。

注目は、装備内容のなかに”クルーズコントロール”の文字があること。高速道路などで、イージードライブができるようになったのはうれしい限りです。また上位機種にフルオートエアコンが標準化されたことも、歓迎すべき進化といえるでしょう。

最後になりましたが、シエラについても触れたいと思います。従来のJB43型シエラは、1.3ℓ直4エンジンを搭載していました。ですが、このエンジンはとにかくパワーがなく、長い勾配が続くような高速道路では軽自動車版に抜かれる始末。評価が低かったのは否めません。これを挽回するために、新型では1.5ℓ直4エンジンを搭載してきました。

新しいシエラのエンジンは、インドネシアなどで販売されている車種に搭載されているものと見られ、彼の地でのスペックは100psオーバー。JB43型シエラが88psだったことを考えれば、動力性能は大幅に改善されていると見て良いでしょう。

新型ジムニーの全容は、7月に公開となる予定。ですが、ディーラーではすでに事前予約が開始され、価格などの発表がない中でも、予約を済ませたユーザーが多くいるとのことで、新型ジムニーへの市場の期待度が、十分にうかがえます。あと約1ヶ月、我々も期待して待ちましょう!
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