ラジコンはモータースポーツだ

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なにせその顔ぶれが凄い。「エプソン・ナカジマレーシング」からGT500に参戦している道上 龍選手を筆頭に、伊沢拓也選手、塚越広大選手、山本尚貴選手、中嶋大祐選手等、そうそうたる面子がKYOSHO主催のシリーズ戦〝フォーミュラ・グランプリ(F|GPX)〟に自身の愛車でエントリーしているのだ。

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▶︎SUPER GTのトップドライバーも夢中になる魅力がRCカーにはある。左から中嶋大祐選手、山本尚貴選手、道上 龍選手、塚越広大選手、伊沢拓也選手。


RCカーは、レースを疑似体験できるバーチャルな趣味のひとつだが、リアルな世界を知るプロドライバーが夢中になるのはなぜか? その理由と魅力を道上選手が語ってくれた。

「きっかけは、自分がレースで乗っていた車両と同じカラーリングのRCカーが発売されたことでした。実際にやってみると、握っているのがステアリングかプロポかというだけで、実車となんら変わらない。むしろRCカーの方が休むヒマがなくて集中力が求められますし、指にはかなりの繊細さが必要です。

スタート前は緊張もしますし、走行中はライバルの動きを読みながら抜くタイミングを図ったりと、実戦そのもの。立派なトレーニングのひとつだと思います」

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そんな道上選手のチーフメカニックを務める浅見邦彦さんもまたRCカーのレースに積極的に参戦している。

「メンテナンスやチューニングの奥深さは実車もRCカーも同じです。パーツを交換すれば、それがちゃんと動きに表れますし、症状を分析したり、予測しながら次のセッティングを考える。そんなプロセスを手軽に味わえるのがいいですね。

こうした経験は実際のレースの現場でも活きていて、例えばドライバーの〝コーナーで曲がらない〟というコメントに対しても、それが入口なのか、出口なのか、その時の姿勢は…と、イメージを膨らませることができます。あと、パーツの良し悪しを判断するメカニックの勘のようなものも養えるんですよ。

ベアリングやサスペンションなど、パーツのひとつひとつは小さなものですが、注意深く触っているとなんとなく違和感が残る時がある。そういうパーツを組むとやっぱり調子が悪くなったりするので、実車では一層気をつけるようになりました」

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そして、両者がなにより共通項を感じているのは、レースで結果を残すにはあらゆる準備とテストをこなし、データを積み重ねることが重要だということ。ぶっつけ本番での成功はRCカーの世界にもないのだという。

「唯一の違いは、一か八かでクラッシュしても許されるところ。コストがほとんど掛かりませんから」と道上選手が付け加えてくれたが、極限を知るドライバーならではの素直な心境であり、RCカーならでは魅力と言えるだろう。

京商サーキット

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住所:神奈川県厚木市船子153
TEL:046(229)4115
営業時間:9:30〜17:00
休業日:大会日、平日
www.kyosho.com

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text : 伊丹孝裕/Takahiro Itami
1971年生まれ。二輪専門誌『クラブマン』の編集長を務めた後にフリーランスのモーターサイクルジャーナリストへ転向。レーシングライダーとしても活動し、これまでマン島TTやパイクスピーク、鈴鹿八耐を始めとする国内外のレースに参戦してきた。国際A級ライダー。 


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