チャイルドシートの「誤装着」をなくす“ISOFIX(アイソフィックス)”

アヘッド チャイルドシートの「誤装着」をなくす“ISOFIX(アイソフィックス)”

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「自分だけは事故に遭わない」 何の根拠もなく、どこかでそう思い込んではいないだろうか。私も多分、そのうちの一人だった。でもラリーの途中、ジムニーで横倒しになったり、サーキットでスピンしたりという経験をするうち、操作を誤れば、クルマは転がるし、ぶつかるものなのだと今は知っている。だからこそ、クルマに乗るものの義務として、最低限、シートベルトやチャイルドシートは必ず、そして正しく着用すべきだと思う。

text:ahead編集長・若林葉子 [aheadアーカイブス vol.139 2014年6月号]
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チャイルドシートの「誤装着」をなくす“ISOFIX(アイソフィックス)”

チャイルドシートの「誤装着」をなくす“ISOFIX(アイソフィックス)”

しかし。チャイルドシートの使用が義務づけられている6歳未満の乳幼児の使用率は未だ60.2%(平成25年 警察庁・JAF調査)。さらに誤装着が約6割を占める、という現状もあまり改善されていない。

使用している人へのアンケートでは、「チャイルドシートが正しく装着されているか不安に感じることはありますか?」という問いに対して、64%の人が「ある」と答えている。不安を感じながら使用している人が多いということが分かる。
 
実際、自分でやってみると分かるが、クルマの三点式シートベルトを利用して固定するチャイルドシートを、正しくしっかり固定するのはコツがいるうえに、なかなかの力仕事。チャイルドシートがぐらつくようでは正しく固定されていないのだが、と言って、どこまでやれば正しく装着できていることになるのかを判断するのも難しい。

この「誤装着」は日本だけでなく、世界的にも長い間、懸案事項となっており、その一つの解答として1999年にチャイルドシート固定方式の世界規格が定められた。「ISOFIX(アイソフィックス)」がそれである。クルマの座席に設置された取り付け金具(ISOバー)とチャイルドシートのコネクターをカチッとはめ込んで固定させるもので、簡単かつ誤装着の心配がない。

日本でも2012年7月以降に生産されたすべての乗用車(9人乗り以下の乗用車)にISOバーの装備が義務化されたので、まずは自分のクルマが取り付け可能かどうか、マニュアルなどを確認してみよう。

可能であれば「ISOFIX」チャイルドシートをお薦めしたいが、シートベルト固定式のチャイルドシートを使うにしても、ウェブやカタログで見るだけでなく、できれば購入前に店頭などで実際に装着してみて、「揺らしてもグラつかない」ものを選びたい。

また助手席に後ろ向きに装着したチャイルドシートで事故に遭い、エアバッグでチャイルドシートがはじき飛ばされ、乳児が死亡するという事例も報告されている。「しっかり固定する」以外にも、付ける場所、向き、座らせ方などもチェックして、車中での子どもの安全を確かなものにして欲しい。
takata04 i-fix
高い安全性を追求したISOFIX対応チャイルドシートの基本モデル。本体内側にはクッション性と通気性のよさが魅力の「ブレスエアー」を採用。
価格:¥50,000(税別)
takata04-neo SF
ハンドルを回すだけで強力に固定できる「プリローダーシステム」が、チャイルドシートの取り付けミスを軽減。プリローダーシステムの高い安全性は、国土交通省の安全評価試験でも実証済み。 価格:¥40,000(税別)
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text:若林葉子/Yoko Wakabayashi
1971年大阪生まれ。Car&Motorcycle誌編集長。
OL、フリーランスライター・エディターを経て、2005年よりahead編集部に在籍。2017年1月より現職。2009年からモンゴルラリーに参戦、ナビとして4度、ドライバーとして2度出場し全て完走。2015年のダカールラリーではHINO TEAM SUGAWARA1号車のナビゲーターも務めた。
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