7/1よりISOFIXチャイルドシート普及へ大きな一歩!

アヘッド 7/1よりISOFIXチャイルドシート普及へ大きな一歩!

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皆さんは「チャイルドシートアセスメント」をご存じだろうか。これは国土交通省と独立行政法人・自動車事故対策機構が、チャイルドシートを製品別に試験し、評価するもの。

text:若林葉子 [aheadアーカイブス vol.116 2012年7月号]
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7/1よりISOFIXチャイルドシート普及へ大きな一歩!

7/1よりISOFIXチャイルドシート普及へ大きな一歩!

1年に1度、評価が行われ、結果は国土交通省と自動車事故対策機構のHPに公開されている。上の表が評価の1例で、すべての項目で◎の場合のみ「優」、ひとつでも○があれば「良」、「優」「良」及び「推奨せず」に該当しない場合は「普」、一つでも×があれば「推奨せず」となる。

ここで疑問となるのは「推奨せず」だ。国による試験を受け、そのうえで認可されたものだけが製品化されるはずなのに…。これはこのアセスメントが、国の安全基準の速度の1割増しで行われるため。具体的には、国の安全基準50㎞/hに対し、55㎞/hで試験する。5㎞/hの違いは大きいのである。

さてこの7月、チャイルドシートに関するエポックなニュースがある。「2012年7月1日以降に製造される9人乗り以下の乗用車にISOFIXチャイルドシートが取り付けできる装備を義務付ける」(道路運送車両の保安基準)が、日本でもいよいよ完全適用されたのだ。

現在、日本で一般的に普及しているシートベルト固定方式のチャイルドシートは、ミスユースが6割にも上るという話はこれまで本誌でも何度か紹介してきた。このシートベルト固定式に対して、クルマ側のアンカレッジ(取り付け金具)とチャイルドシート側のコネクターを「カッチャン」とはめ込むだけで取り付けが完了するISOFIXは、女性の力でも簡単に、そして確実に取り付けられ、ミスユースの問題はまず起こらないと言われている。

7月1日の法制化に先だってISOFIXチャイルドシートの販売を開始したタカタは、前述のチャイルドシートアセスメント2011-2012において、乳児用と幼児用の両モードで「優」の最高評価を得た。
現時点で、ISOFIXチャイルドシートを日本で製造販売しているのはタカタのみだ。というのもシートベルト固定式は今後もどんなクルマにも取り付けられるし、全ての人がISOアンカレッジが付いているクルマに乗っているわけでもない。ISOFIX式へ移行するにはそれなりの時間が掛かると思われるからである。

その点、タカタはこれまで自動車メーカーの純正品としてのみ販売されていたISOFIX対応チャイルドシートの製造を10年以上にわたって手掛けている。他社に先駆けて信頼性の高いISOFIXチャイルドシートを造れるのは、これまでに培った経験と実績があってこそなのである。
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text:若林葉子/Yoko Wakabayashi
1971年大阪生まれ。Car&Motorcycle誌編集長。
OL、フリーランスライター・エディターを経て、2005年よりahead編集部に在籍。2017年1月より現職。2009年からモンゴルラリーに参戦、ナビとして4度、ドライバーとして2度出場し全て完走。2015年のダカールラリーではHINO TEAM SUGAWARA1号車のナビゲーターも務めた。
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