欧州車とは違う魅力を持った、アメリカン・ラグジュアリーを体現する1台、キャデラック XT5
更新日:2024.09.09
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キャデラックと聞くと、古き良き時代のアメリカの高級車というイメージを持たれる方も多いのではないでしょうか。あるいは、大型の高級SUVで少し怖目のお兄さんが乗っている、というイメージもあるかもしれません。いずれにせよ、身近なブランドとしてとらえている方は少ないのではと思います。
2018/5/24
2018/5/24
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- キャデラック XT5
キャデラック XT5
今回は、キャデラック XT5を試乗してみました。正直、私自身もXT5と聞いてどんなクルマであるのか、事前にイメージすることが難しかったのは事実です。そんなXT5について紹介したいと思います。
XT5が日本で発売されたのは、2017年の10月28日です。ブランドにおけるポジションとしては、これまで販売されていたSRXと同じであることから、事実上SRXの後継車種と言って差し支えないでしょう。
XT5が日本で発売されたのは、2017年の10月28日です。ブランドにおけるポジションとしては、これまで販売されていたSRXと同じであることから、事実上SRXの後継車種と言って差し支えないでしょう。
搭載するエンジンは3.6リットルのV型6気筒エンジンです。欧州ブランドは直列4気筒のエンジンが増えていることから、今では大排気量のV6エンジンというのは珍しくなりつつありますが、パワフルな走りが期待できそうです。
組み合わされるトランスミッションは8速です。最上級車種であるCT6と同じ組み合わせですね。加えて、今回試乗した上級グレードのPlatinumには、路面状況に応じて減衰力を調整するリアルタイムダンピングサスペンションが搭載されており、走りはさらに期待できそうです。
アクセルを踏んですぐに、この期待は実感へと変わります。スタイリッシュなエクステリアは、かつてのキャデラックのような巨大さを良い意味で打ち消していますが、実際にはそれなりのサイズがあります。にもかかわらず、3.6リットルのV型6気筒エンジンはそのボディをスムーズに前へと進めます。
8速ATもシフトチェンジの際の嫌な振動はなく、その内装と相まってスマートかつラグジュアリーな走りを実現しています。このあたりの絶妙なチューニングは、さすがアメリカを代表する高級車ブランドといったところでしょうか。こうしたチューニングは、単なるスペックでは語ることができない、ノウハウの結晶と言えるでしょう。
組み合わされるトランスミッションは8速です。最上級車種であるCT6と同じ組み合わせですね。加えて、今回試乗した上級グレードのPlatinumには、路面状況に応じて減衰力を調整するリアルタイムダンピングサスペンションが搭載されており、走りはさらに期待できそうです。
アクセルを踏んですぐに、この期待は実感へと変わります。スタイリッシュなエクステリアは、かつてのキャデラックのような巨大さを良い意味で打ち消していますが、実際にはそれなりのサイズがあります。にもかかわらず、3.6リットルのV型6気筒エンジンはそのボディをスムーズに前へと進めます。
8速ATもシフトチェンジの際の嫌な振動はなく、その内装と相まってスマートかつラグジュアリーな走りを実現しています。このあたりの絶妙なチューニングは、さすがアメリカを代表する高級車ブランドといったところでしょうか。こうしたチューニングは、単なるスペックでは語ることができない、ノウハウの結晶と言えるでしょう。
もちろんSUVということもありますが、それを差し引いてもハンドリングはクイックではありません。欧州車の評価では、どちらかと言えばネガティブな意味合いですが、アメリカ車にとっては褒め言葉です。欧州車は、たとえSUVであってもスポーツ走行を楽しめるように設計されることが多いですが、少なくともXT5について言えばハンドリングを楽しむクルマではありません。
あくまで、都市部をゆったりと走るクルマです。そのように捉えると、クイックでないハンドリングは、むしろ優雅な走りを演出してくれますし、居住性に優れ、サスペンションのストロークが長いSUVのスタイルは、乗員にとってもメリットばかりでしょう。もちろん、モダンラグジュアリーを体現したインテリアが華を添えることは言うまでもありません。
あくまで、都市部をゆったりと走るクルマです。そのように捉えると、クイックでないハンドリングは、むしろ優雅な走りを演出してくれますし、居住性に優れ、サスペンションのストロークが長いSUVのスタイルは、乗員にとってもメリットばかりでしょう。もちろん、モダンラグジュアリーを体現したインテリアが華を添えることは言うまでもありません。
日本ではマイナーなブランドとなってしまっているキャデラックですが、アメリカや中国では依然として人気のある高級車ブランドです。そのため、クルマとしての完成度はとても高く、クルマの性能面で不満が出ることは少ないでしょう。
一方で、現実的に日本でXT5を購入し、愛車とするにはそれなりのハードルがあります。619万円〜という価格には目をつぶるとしても、まずそもそもディーラーの数が少ないため、地域によっては購入すること自体が困難かもしれません。ディーラーが少ないということは、アフターサービスという面でも不安があります。
また、左ハンドル仕様のみというのもマイナス点と言わざるをえないでしょう。「アメ車は左ハンドル」という人はあくまで一部のマニアであり、多くの人は右ハンドルの方がうれしいはずです。
車載カーナビがないというのも、マイナスに捉える方が多そうです。世界のトレンドで言えば、車載カーナビではなくスマートフォンと連携するApple CarPlayやAndroid Autoが主流であり、このXT5についてもCadillac CUEというApple CarPlay/Android Autoに対応した最新のコネクテッドシステムが搭載されているため、むしろ最先端の装備ではありますが、とりわけ日本は車載カーナビ市場であるため、設定そのものがないのはユーザーが遠ざかる原因となってしまうかもしれません。
クルマは高い買い物であり、アフターサービスなども考える必要があるので、実際に購入するまでにはいろいろな要素を検討する必要があります。XT5についても、実際に日本で乗るには我慢を強いられる部分が少なくありません。一方で、そうした部分をクリアしさえすれば、欧州車とはまた違う魅力をもったXT5は、非常に満足度の高いモデルと言えるでしょう。特に、重厚かつなめらかな走りは、やみつきになります。このクルマに乗ったなら、首都高を流してレインボーブリッジを渡り、お台場周辺でドライブデートをするというシチュエーションを楽しみたいところです。
一方で、現実的に日本でXT5を購入し、愛車とするにはそれなりのハードルがあります。619万円〜という価格には目をつぶるとしても、まずそもそもディーラーの数が少ないため、地域によっては購入すること自体が困難かもしれません。ディーラーが少ないということは、アフターサービスという面でも不安があります。
また、左ハンドル仕様のみというのもマイナス点と言わざるをえないでしょう。「アメ車は左ハンドル」という人はあくまで一部のマニアであり、多くの人は右ハンドルの方がうれしいはずです。
車載カーナビがないというのも、マイナスに捉える方が多そうです。世界のトレンドで言えば、車載カーナビではなくスマートフォンと連携するApple CarPlayやAndroid Autoが主流であり、このXT5についてもCadillac CUEというApple CarPlay/Android Autoに対応した最新のコネクテッドシステムが搭載されているため、むしろ最先端の装備ではありますが、とりわけ日本は車載カーナビ市場であるため、設定そのものがないのはユーザーが遠ざかる原因となってしまうかもしれません。
クルマは高い買い物であり、アフターサービスなども考える必要があるので、実際に購入するまでにはいろいろな要素を検討する必要があります。XT5についても、実際に日本で乗るには我慢を強いられる部分が少なくありません。一方で、そうした部分をクリアしさえすれば、欧州車とはまた違う魅力をもったXT5は、非常に満足度の高いモデルと言えるでしょう。特に、重厚かつなめらかな走りは、やみつきになります。このクルマに乗ったなら、首都高を流してレインボーブリッジを渡り、お台場周辺でドライブデートをするというシチュエーションを楽しみたいところです。