Mの直6ターボは何が違うの?

BMW M3 engine

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BMWはやっぱり直列6気筒でしょ! と思っている人は多いと思います。最近はダウンサイジングで直列4気筒が主流になってきていますが、いまでも6気筒は直列にこだわるのがBMW。どこまでもスムーズに回る気持ち良さは、やっぱり最高ですね。
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同じ直6ターボでも異なるエンジン
その気持ちよさは唯一無二

同じ直6ターボでも異なるエンジン

3シリーズには、その直6を搭載するグレードがふたつあります。340iとM3です。どちらも3.0Lの直6ですが、このふたつのエンジンはどこがどう違うのでしょうか? 数字的な性能を見ると340iは326ps/5500rpm、45.9kgm/1380-5000rpm、M3は431ps/7300rpm、56.1kgm/1850-5500rpmと、やはりM3のほうが高パワー&トルクで高回転型ですね。

このふたつは同じ3.0L直6とはいえ基本的には別のエンジンで、まずボア×ストロークからしてまったく違います。340iのエンジンはボア82.0mm×94.6mmのロングストロークですが、M3のエンジンは89.6mm×80mmのショートストローク。M3のエンジンは中低速のトルクよりも摩擦抵抗を減少させて高回転まで気持ち良く回ることを重視しているのですね。

もちろんピストンやコンロッドなどのムービングパーツは極限まで軽量化が図られ、クランクシャフトは軽量と剛性を両立する鍛造製。そのためM3のエンジンは7600rpmという最高回転数を実現しているのです。

その気持ちよさは唯一無二

また、どちらもターボを装着していますが、340iはシングルタービン、そしてM3はツインタービンです。一般的な使用には340iが採用するツインスクロールのシングルターボで十分なのですが、サーキット走行までも視野に入れるM3では、3気筒ごとにふたつのターボを装着することで排気干渉を避け、さらにそれぞれのターボを小型化してNAエンジン同等のレスポンスを実現しています。

さらにターボエンジンには必須のインタークーラーは、340iの空冷式に対してM3は水冷式を採用。水冷式だとインタークーラーをわざわざ風の当たるフロントグリルに置かなくてもいいので配管が短くでき、レスポンスが向上するのです。
こうやって大きな違いだけを見てみても、M3用のエンジンは徹底的にレスポンスを重視した超高回転型エンジン、ということがわかりますね。ただでさえ理想的な回転バランスを持つ直6を、M社がここまで徹底的に鍛え上げたパワーユニットですから、その気持ち良さは唯一無二、と言えるほどなのです。

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