世界記録!片輪走行で時速186km!? そもそも片輪走行ってどうやるの?

片輪走行

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クルマの世界記録はさまざまにありますが、なかには片輪走行での最高速挑戦というものもあります。今回は、その片輪走行について触れてみましょう。
Chapter
片輪走行の世界最高速は!?
片輪走行のキモは?
車体の改造も不可欠

片輪走行の世界最高速は!?

2016年10月25日、風変りなギネス世界記録が樹立されました。それは「片輪走行の世界最高速」です。

フィンランドの空港で、同国のタイヤメーカーNOKIAN TYRES(ノキアンタイヤ) によって挑戦されたこの記録は、なんと186.269km/hを達成。

ギネス規定では、記録は”大量生産された市販車”で”1時間以内に100m間隔で設置された測定区間を、双方向で走る(2回測定する)”というもので、記録に挑戦したクルマはBMW。その模様はこちらの動画で確認できます。(ちなみに片輪走行は「side wheelie」というようですね。)

片輪走行のキモは?

片輪状態で走行させるために、車体が傾くようスロープを用意し、片輪状態を作るのがこの手のスタントでは一般的でしょう。この動画でもそうした用意がありますよね。

片輪走行は、クルマの重量を片側の2つのタイヤで受け止める必要があります。それも極端に傾いた状態ですから、タイヤのサイドウォールに多大な負荷がかかります。

サイドウォールは、基本的に路面に接地することを想定して作られていませんから、そこまでの強度はありません。しかし片輪走行を行う、ましてやそれで最高速に挑戦するにはサイドウォールの頑丈なタイヤが不可欠です。そうして考えると、タイヤメーカーがこの記録に挑戦したというのも合点がいきますよね。

つまり、タイヤの耐久性を示すための記録でもあったわけなのです。

車体の改造も不可欠

片輪走行におけるタイヤの重要性は、ご理解いただけたと思います。同様に、クルマも少々カスタマイズする必要があります。

よくサーキットなどで激しく攻めた際、内輪が浮き上がってしまうことがありますよね。するとどうなるかというと、浮き上がった側の内輪が空転してしまい、本来トラクションをかけるべき外側のタイヤに充分パワーが伝わらない、ということが起こります。これはタイムが落ちる原因となりますので、デフにLSDを組みこみ、駆動力を確保するカスタマイズが重要になってきます。

片輪走行も同様です。片輪が完全に浮いたまま走り続けるわけですから、通常のデフでは浮いた側が空転してしまい、走りきることができません。そのため、こうしたスタント等で使うクルマはデフを直結するのが必須のカスタムなのだそうです。

また車体の補強も必須。横転のリスクが極めて高いため、ロールゲージでドライバーの保護をするのは当然。また片輪状態を維持するため、フレームやボディにも補強が入っていると思われます。

ギネスの規定では”市販車を使用”とのことですが、実際のところは市販車にかなり手を入れたものでなければ片輪走行は出来ない、ということになりますよね。

しかしこうした挑戦も、タイヤの性能向上に役立っているというのも非常に興味深いところではないでしょうか。記録は破られるためにあるわけで、いずれ200km/h超えの片輪走行記録が達成される日がくるかもしれませんね!

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