スポーツカーを選ぶ際に考えるべき3つのこと【スポーツカーの選び方】
更新日:2024.09.09
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かつて国産車にあった「280馬力自主規制」はすでに消滅し、いまでは国産車であっても、400psや500psの新型車がリリースされています。しかし、上限が決められていた時代のスポーツカーのほうが楽しかったと思えるのはなぜでしょう?
スポーツカーの選び方①|馬力はテストの点数じゃない
子供の頃、テストで良い点を取れば褒められました。100点を取れば、将来幸せになれるとは限りませんが、ひとつの評価基準だったことは確かです。そして皆さんがクルマを評価する基準のひとつに、馬力があります。
いまでもメーカーがちょっと改良するたびに馬力を上げて、これぞ改良の成果と喧伝し、メディアも「今度の〇〇はこれだけ馬力が上がった!」といった見出しをつけますよね。
でも、スポーツカーの馬力というのはテストの点数じゃありません。馬力が高いからクルマの評価も高くなるかといえば、答えは「NO!」です。とくにスポーツカーとなればなおさらです。
では、スポーツカーを評価するのに、なにを考えるべきなのでしょうか?
いまでもメーカーがちょっと改良するたびに馬力を上げて、これぞ改良の成果と喧伝し、メディアも「今度の〇〇はこれだけ馬力が上がった!」といった見出しをつけますよね。
でも、スポーツカーの馬力というのはテストの点数じゃありません。馬力が高いからクルマの評価も高くなるかといえば、答えは「NO!」です。とくにスポーツカーとなればなおさらです。
では、スポーツカーを評価するのに、なにを考えるべきなのでしょうか?
スポーツカーの選び方②|パワーウェイトレシオは、馬力だけじゃ決まらない
スポーツカーは公道も走るので、そこで楽しく走れないなら意味が無いでしょう。公道では最高速度より加速が重視されるので、馬力よりパワーウェイトレシオ(出力荷重比)が重要になります。
「車重÷馬力=パワーウェイトレシオ(kg/ps)」で計算しますが、スポーツカーとして十分なのは7kg/ps以下といわれます。
たとえば最高出力が120馬力であっても車重が840kg以下なら、そのクルマは十分にスポーツカーとして成立できるということです。90年代までの、シビックやミラージュのようなテンロクスポーツなどが、その典型的な例です。
見方を変えれば、現代のクルマは安全性能向上といった要件を満たすため、膨らんだ車重を補う目的で馬力を向上させたようなものです。
「車重÷馬力=パワーウェイトレシオ(kg/ps)」で計算しますが、スポーツカーとして十分なのは7kg/ps以下といわれます。
たとえば最高出力が120馬力であっても車重が840kg以下なら、そのクルマは十分にスポーツカーとして成立できるということです。90年代までの、シビックやミラージュのようなテンロクスポーツなどが、その典型的な例です。
見方を変えれば、現代のクルマは安全性能向上といった要件を満たすため、膨らんだ車重を補う目的で馬力を向上させたようなものです。
スポーツカーの選び方③|走る・曲がる・止まる。そのクルマは、バランスが取れているか
昔話で恐縮ですが、1965年の船橋CCCレースでの、 ホンダ S600(エスロク)とトヨタ スポーツ800(ヨタハチ)の戦いは「スポーツカーは馬力がすべてか?」という問へのひとつの回答になるのではないかと考えます。
レース用にチューニングされれば70psを発揮したエンジンに、車重695kgのエスロクと、わずか45psのエンジンに軽量(580kg)で空力にすぐれたボディのエスハチ。
このレースでヨタハチをドライブした故 浮谷 東次郎は、一時は最下位まで順位を下げるも、その後エスロクを含むすべての車をブチ抜き、見事優勝したのです。エンジンパワーで劣りながら軽量でかつバランスに優れていたことが、ヨタハチの勝因でした。
仮にスポーツカーは馬力がすべてというのであれば、ヨタハチの勝利は無かったでしょう。
クルマとは突き詰めれば「走る・曲がる・止まる」の3要素で構成されています。エンジンの馬力などは、そのうちの「走る」の一部を構成しているに過ぎません。
セッティングの詰められたサスペンション、軽量かつ十分なボディ剛性、性能に見合ったブレーキといった全体的なバランスの重要性をヨタハチは、我々に教えてくれました。
レース用にチューニングされれば70psを発揮したエンジンに、車重695kgのエスロクと、わずか45psのエンジンに軽量(580kg)で空力にすぐれたボディのエスハチ。
このレースでヨタハチをドライブした故 浮谷 東次郎は、一時は最下位まで順位を下げるも、その後エスロクを含むすべての車をブチ抜き、見事優勝したのです。エンジンパワーで劣りながら軽量でかつバランスに優れていたことが、ヨタハチの勝因でした。
仮にスポーツカーは馬力がすべてというのであれば、ヨタハチの勝利は無かったでしょう。
クルマとは突き詰めれば「走る・曲がる・止まる」の3要素で構成されています。エンジンの馬力などは、そのうちの「走る」の一部を構成しているに過ぎません。
セッティングの詰められたサスペンション、軽量かつ十分なボディ剛性、性能に見合ったブレーキといった全体的なバランスの重要性をヨタハチは、我々に教えてくれました。
スポーツカーの選び方④|そのエンジンは、よく回るのか
パワーユニット抜きでスポーツカーを語れないのも事実ですが、アクセルを踏んだ時にエンジンの回転が上がっていく時の吹け上がりのほうが馬力よりよほど重要です。
電子制御の過渡期には、同じ軽ターボ車でもコンピューターなど無い機械式キャブレター(50ps)仕様のほうが、電子制御インジェクション(64ps)仕様より速いなんていうことが普通にありました。
馬力があっても、最高出力の発揮に手間取れば、ときには馬力で劣るクルマの後塵を拝することもあるんですね。
他にもミッションの各ギアと減速比で、エンジンはパワフルでもクルマの動きがモッサリしてしまったり、馬力以外に見るところはいくらでもあります。
極端な話、「よく走り、よく曲がり、よく止まる」ができれば、馬力がどうあれゴキゲン!ということなのです。
電子制御の過渡期には、同じ軽ターボ車でもコンピューターなど無い機械式キャブレター(50ps)仕様のほうが、電子制御インジェクション(64ps)仕様より速いなんていうことが普通にありました。
馬力があっても、最高出力の発揮に手間取れば、ときには馬力で劣るクルマの後塵を拝することもあるんですね。
他にもミッションの各ギアと減速比で、エンジンはパワフルでもクルマの動きがモッサリしてしまったり、馬力以外に見るところはいくらでもあります。
極端な話、「よく走り、よく曲がり、よく止まる」ができれば、馬力がどうあれゴキゲン!ということなのです。
スポーツカーの選び方⑤|馬力が重要ではない、新車で買えるスポーツカーはあるか?
現在、新車で買えるなかからそういうクルマを探すとなると、結構限られます。
クルマ好きならパっと思いつく、ケータハム スーパーセブンやKTM クロスボウなど、ドライブに苦行をともなうナンバー付レーシングカーは、スポーツカーと言うには少しだけ異質です。ロータス エリーゼ程度には、クルマのかたちをしていてほしい。
選ぶ人により感覚や好みの違いが出るので、あくまで個人的な推奨ですが、国産現行車なら、マツダ ロードスター。それにディーゼルの常識を覆したデミオのディーゼルターボ、軽自動車ならスズキ アルトワークスあたりになりますね。
この種の話題では、必ずあがる86/BRZは、スポーツカーというには重くて豪華過ぎ。個人的には同じ4気筒ボクサーでも、1.5リッターで十分に走り「ハチロクよりハチゴー」的なクルマだったら良かったのですが…。
86の弟分として開発しているという、S-FRがそんなクルマだと良いですね。
そうなると、今度はFFがスポーツカーか否か、という話題にも触れなければなりせんが、それはまた次回に。
クルマ好きならパっと思いつく、ケータハム スーパーセブンやKTM クロスボウなど、ドライブに苦行をともなうナンバー付レーシングカーは、スポーツカーと言うには少しだけ異質です。ロータス エリーゼ程度には、クルマのかたちをしていてほしい。
選ぶ人により感覚や好みの違いが出るので、あくまで個人的な推奨ですが、国産現行車なら、マツダ ロードスター。それにディーゼルの常識を覆したデミオのディーゼルターボ、軽自動車ならスズキ アルトワークスあたりになりますね。
この種の話題では、必ずあがる86/BRZは、スポーツカーというには重くて豪華過ぎ。個人的には同じ4気筒ボクサーでも、1.5リッターで十分に走り「ハチロクよりハチゴー」的なクルマだったら良かったのですが…。
86の弟分として開発しているという、S-FRがそんなクルマだと良いですね。
そうなると、今度はFFがスポーツカーか否か、という話題にも触れなければなりせんが、それはまた次回に。