伝説のE30 M3エボの再来か?歴代最強のM3 CSのスゴさを解説
更新日:2024.09.09
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2017年11月、BMWグローバルサイトでM3 CSが発表されました。2018年1月から受注開始で生産は同年3月から。限定1,200台程度になるとのことです。はたして日本でも販売されるのでしょうか?
text:Ryowa Ohtaka
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BMW M3 CSとは?
BMW M3 CSは、BMW M社が3シリーズセダンをベースにチューニングしたM3のスペシャルバージョンです。M3 CSの注目ポイントは大きく3点です。
その①:抜群の動力性能
搭載エンジンは、M3と同じ3.0L直6ツインパワーターボですが、独自のチューニングが施され、最高出力338kW(460ps)を発生。ノーマルM3比で、プラス29ps、2016年に発表されたM3 コンペティション比で10psアップ。
最大トルクは600Nmで、ノーマルおよびコンペティション比では50Nm向上しました。しかも最大トルクの発生回転数がノーマルで1,850-5,500rpm、コンペティションで2,350-5,500rpmであるのに対し、M3 CSでは4,000-5,380rpmとなり、高回転型にチューニングされていることがわかります。
最大トルクは600Nmで、ノーマルおよびコンペティション比では50Nm向上しました。しかも最大トルクの発生回転数がノーマルで1,850-5,500rpm、コンペティションで2,350-5,500rpmであるのに対し、M3 CSでは4,000-5,380rpmとなり、高回転型にチューニングされていることがわかります。
その②:レースに相応しい軽量化
M3 CSでは、ボンネット、ルーフパネル、フロントスポイラー、リアディフューザーなどをカーボンファイバー強化樹脂(CFRP)で製造。10kgの減量に成功しています。
特にボンネットを軽量化することで、旋回時のヨーモーメントが低下し、より限界の高い旋回が可能となっているはずです。
特にボンネットを軽量化することで、旋回時のヨーモーメントが低下し、より限界の高い旋回が可能となっているはずです。
その③:生まれながらのサーキットマシン
M3 CSが標準で履くタイヤは、ミシュラン パイロットスポーツカップ2。一般道とサーキットで併用できるハイスペックなセミスリックタイプで、グリップ力と横安定性に優れます。
このセミスリックでは雨天が心配…というオーナーには、ミシュランスポーツタイヤのロードモデルも選択できます。一般的なタイヤを標準装備としないところが、生まれながらのサーキットマシンですね。
このセミスリックでは雨天が心配…というオーナーには、ミシュランスポーツタイヤのロードモデルも選択できます。一般的なタイヤを標準装備としないところが、生まれながらのサーキットマシンですね。
日本での販売予定は?
魅力的なM3 CSですが、日本での受注および販売は行わないのでしょうか。BMWジャパンに問い合わせてみたところ、M3 CSに関する情報は一切知らされていないとのこと。そのため日本での受注は未定とのことです。
欧州より遅れての導入なのか、未導入なのか気になるところです。
欧州より遅れての導入なのか、未導入なのか気になるところです。
BMW M3 CS 画像ギャラリー
BMW M3スペシャルモデルの歴史
M3スペシャルモデルの歴史は、E30型初代3シリーズまで遡ります。現行型の5代目まで、さまざまなスペシャルなM3が発売されています。その一部を紹介しましょう。
初代E30 M3エボリューション
1987年からレースに投入された最初のスペシャルなM3です。そもそもE30 M3は、ツーリングカーレースに参戦するために開発されたモデルでした。デビューは1985年、当時のグループAレギュレーションにあわせて排気量は2.3Lとされていました。
そのM3をベースに、ホモロゲーション取得のために生産されたモデルが、1987年のM3エボリューションでした。
生産台数は505台。エンジンの最高出力はノーマルに対し+15psの210ps。外観では、ノーマルよりも大型となったフロントスポイラーとリップスポイラー付きリアスポイラーが特徴でした。
翌1988年には、M3エボリューションⅡ。1989年には、レースレギュレーション変更にあわせて排気量を2.5LとしたM3 スポーツレボリューションへと発展していきます。
そのM3をベースに、ホモロゲーション取得のために生産されたモデルが、1987年のM3エボリューションでした。
生産台数は505台。エンジンの最高出力はノーマルに対し+15psの210ps。外観では、ノーマルよりも大型となったフロントスポイラーとリップスポイラー付きリアスポイラーが特徴でした。
翌1988年には、M3エボリューションⅡ。1989年には、レースレギュレーション変更にあわせて排気量を2.5LとしたM3 スポーツレボリューションへと発展していきます。
2代目E36型M3 GT
1994年、E36 M3に設定されたGTは、FIA GT2、IMSA GTのホモロゲーション取得のため356台限定で生産されました。
エンジンは、ノーマルより9ps出力向上した最高出力295psの3.0L直6を搭載、外装は専用色のブリティッシュ レーシング グリーンに塗装され、専用のフロント/リアスポイラーが奢られました。
1998年には、エンジンを3.2Lに拡大したGT2が発表されました。こちらの外装色は、専用のイモラレッドでした。
エンジンは、ノーマルより9ps出力向上した最高出力295psの3.0L直6を搭載、外装は専用色のブリティッシュ レーシング グリーンに塗装され、専用のフロント/リアスポイラーが奢られました。
1998年には、エンジンを3.2Lに拡大したGT2が発表されました。こちらの外装色は、専用のイモラレッドでした。
3代目E46 M3 GTR
E46 M3には、2台のスペシャルモデルが存在します。その1台がM3 GTRで、2001年、アメリカン ル・マンシリーズ参戦のために、専用の4.0L V8エンジン(P60B40)を搭載。ホモロゲーションモデルとして、10台限定で販売された希少なM3です。
M3 GTRは、レース用マシンを公道で走行できるようデチューンされたもので、4.0L V8エンジンの最高出力はレース用の449psから387psにダウンされていました。販売価格は25万ユーロで、2017年11月のレート(133.48円)では3,337万円です。
もう1台のスペシャルなM3は、日本でも発売されたM3 CSLです。2001年のフランクフルトモーターショーで発表され、2003年に約1400台が発売されました。
エンジンは、ノーマルM3の3.2L 直6エンジンをチューンナップしたもので、最高出力360ps、最大トルク37.7kgmを発揮。ボディは、装備や遮音材の簡素化に加え、カーボンルーフの採用などにより約110kgもの軽量化が達成されていました。
CSLのネーミングは、1970年代にツーリングカーレースで活躍した3.0CSLを想起させるものとして、オールドBMWファンの関心も集めました。
ちなみにCSLの意味は、C=クーペ、S=スポーツ、L=ライトウェイト。現行M3では、スペシャルなモデルを表す記号的な役割になっています。
M3 GTRは、レース用マシンを公道で走行できるようデチューンされたもので、4.0L V8エンジンの最高出力はレース用の449psから387psにダウンされていました。販売価格は25万ユーロで、2017年11月のレート(133.48円)では3,337万円です。
もう1台のスペシャルなM3は、日本でも発売されたM3 CSLです。2001年のフランクフルトモーターショーで発表され、2003年に約1400台が発売されました。
エンジンは、ノーマルM3の3.2L 直6エンジンをチューンナップしたもので、最高出力360ps、最大トルク37.7kgmを発揮。ボディは、装備や遮音材の簡素化に加え、カーボンルーフの採用などにより約110kgもの軽量化が達成されていました。
CSLのネーミングは、1970年代にツーリングカーレースで活躍した3.0CSLを想起させるものとして、オールドBMWファンの関心も集めました。
ちなみにCSLの意味は、C=クーペ、S=スポーツ、L=ライトウェイト。現行M3では、スペシャルなモデルを表す記号的な役割になっています。
4代目E92 M3 GTS
M3 GTSは、ノーマルM3を軽量化して2009年に発売されたモデルです。すでにノーマルM3が、ボディのCFRPパーツを多用していたため、オーディオ、ナビ、エアコン、電動シートなどの撤去とリアウインドウの樹脂化、チタンエキゾーストの採用などによって、140kgもの軽量化を実現しています。
そのうえエンジンは排気量が拡大され、4.0から4.5Lにアップ。その結果、最高出力は450psとなり、ブレーキはフロント6ポッド、リア4ポッドにスープアップされたスペシャルなモデルでした。
生産台数は135台と言われ、市場ではすでにプレミアが付いています。
そのうえエンジンは排気量が拡大され、4.0から4.5Lにアップ。その結果、最高出力は450psとなり、ブレーキはフロント6ポッド、リア4ポッドにスープアップされたスペシャルなモデルでした。
生産台数は135台と言われ、市場ではすでにプレミアが付いています。