ランクル100とシグナス(レクサスLX470)の違いを徹底比較

レクサス LX470

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トヨタ ランドクルーザーが初めて登場したのは1954年6月のこと。60年以上生産されているロングライフモデルです。その長い歴史のなかには、いくつもの車系と何台かの兄弟車が存在します。ここでは、100系ランクルとそれをベースに開発されたランクル シグナス(レクサスLX470)を比べてみます。
Chapter
ランドクルーザー100系とは?
シグナスとはどんな車?
ランクルとシグナスの違いは?
ランクル100とシグナスの走行性能について
どちらが燃費や維持費が安い?
安全装備に差はあるのか?
ランクル100とシグナスの中古価格は?

ランドクルーザー100系とは?

トヨタ ランドクルーザーの現行型は200系と呼ばれます。その前任が100系で、1998年に80系の後継として市場に投入。2007年まで販売されました。

頑丈で耐久性抜群のラダーフレームを基本骨格とする設計は、ランクル共通の美点ですが、80系から100系へと変わる際、トヨタはそれまでの実用性優先から大きく舵を切り、高級車の要素を加えたプレミアムSUVへと進化させました。

それにともないエンジンは、ランクル初のV型8気筒ガソリンを搭載。加えて、直列6気筒ICターボディーゼルが用意されました。

またフロントサスペンションは、リジッドアクスルからトーションバースプリング+ダブルウィッシュボーンの独立懸架になり、ステアリング操舵方式もボール循環式からラック&ピニオン式へと変更され、操縦安定性とともに快適性を向上しています。

さらに油圧による車高調整機能やトラクションコントロール、ハイドロニューマチックサスペンション(Gセレクションに標準装備)など、電子制御システムが盛り込まれていました。

シグナスとはどんな車?

※画像はレクサス LX470

ランドクルーザー シグナスは、ランクル100が登場した約1年後の1998年12月にデビューしたモデルです。

ベースは、ランクルのレクサス版LX470というモデルですが、当時、日本にはレクサスブランドの販売はなく、ランクル100のラグジュアリーモデルという位置づけで販売が始まりました。

共通の骨格を持つランクル100系とランクル シグナスですが、カタログを別にするなど、性格の異なる車というイメージを定着させようとしていました。現在のトヨタとレクサスブランドの差別化に通じるものがありますね。

ランクルとシグナスの違いは?

ボンネット一体型のフロントグリルは、シグナス専用。4灯式のヘッドランプは、ロービームにプロジェクターが装備され、100系とは異なるフロントマスクを形成しています。

また装備に関しても、スイッチパネルが100系のウッド調塗装から本木目に変わったり、パワーシートや電動式リアクォーターガラス、リバース連動ドアミラーなど、高級車にふさわしいものを多数採用。最高レベルの高い快適性能を誇っています。

当時の新車価格は、
・ランドクルーザー(100系):399〜569万円
・ランドクルーザー シグナス:577〜651万円(レクサスLX470 :約67,000ドル~)

シグナスは、80〜180万円ほど高い価格帯となっています。

ランクル100とシグナスの走行性能について

両車の走行性能は、当然ですが基本的には同じです。どちらもそれぞれパワフルな走りが期待出来るスペックではないでしょうか。

ランクル100(2002年以降)
  エンジン 排気量 トランスミッション 駆動方式 最高出力[ps(kW)/rpm] 最大トルク[kg・m(N・m)/rpm]
VXリミテッド(ディーゼル) 直列6気筒 4,163cc 5AT フルタイム4WD 196(144)/3,200 44.0(431)/1,200~3,200
VX(ガソリン) V型8気筒 4,663cc 5AT フルタイム4WD 235(173)/4,800 43.0(422)/3,600
シグナス(2002年以降)
(ガソリン) V型8気筒 4,663cc 5AT フルタイム4WD 235(173)/4,800 43.0(422)/3,600

どちらが燃費や維持費が安い?

  カタログ燃費 実燃費
ランクル100 6.1km/L〜6.5km/L
(ディーゼルは非公開)
6.0km/L〜8.1km/L
シグナス 6.1km/L〜6.5km/L 4.6km/L〜5.0km/L
ランクル100とシグナスのカタログ燃費は、同じガソリン仕様であれば両車とも同じ数値になっています。ただし、実燃費ではシグナスのほうが少々劣ります。

これは、オーナーの気質の違いによるものなのでしょうか。両車とも重量が2,490kgとかなり重いため、燃費は決して良くありません。

維持費は、3ナンバー登録であれば、いずれも自動車税88,000円、重量税21,000円、自賠責保険25,830円(2年)です。

しかしランクルには1ナンバー登録車もあり、そちらになると自動車税16,000円、重量税12,300円、自賠責保険47,940円(2年)になります。

ガソリン代やメンテナンス費を含む維持費は、実燃費から考えると若干ランクルに分があります。

安全装備に差はあるのか?

ランクル100とシグナスの予防安全性能と衝突安全性能を比較すると、ランクル100には特別な装備はありません。

しかし、シグナスの場合は2002年8月以降の中期型と呼ばれるモデルになると、マイナーチェンジをしている過程で、衝突する可能性が高いと判断した場合に警告を発したり、ブレーキ制御するプリクラッシュセーフティシステムが導入されています。

また、車線の逸脱の可能性を知らせるレーンディパーチャーアラートも搭載されており、より安全な走行を可能としています。

ランクル100とシグナスの中古価格は?

  最低価格 最高価格 平均価格
ランクル100 ¥900.000 ¥7,690,000 ¥1,980,000
シグナス ¥1,250,000 ¥3,940,000 ¥2,500,000
(2017年11月時点)
大手中古車情報サイトによると、ランクル100とシグナスの中古相場は、上記の表の通りになります。

平均相場を見ると、シグナスが高値傾向にあることがわかりますが、最高値はランクル100になっています。この理由は、ランクル100にのみディーゼルターボモデルがラインナップされており、それが高値で取り引きされているようです。

しかし、通常モデルのランクル100に至っては、発売から年数が経過していることもあり、100万円前後の個体もちらほらと見かけるようになってきました。

値引きに関しては、ランクル100に関しては、エクストレイルなどの人気SUV車競合にかけるかたちでの交渉が効果的かもしれません。シグナスはランクル100と競合させる方法が効果的ですが、レクサスモデルということもあり価格が安定しているため、大幅な値引きは期待できません。

少しでも安く乗りたい方はランクル100、安全性能やブランドにこだわりたいという方はシグナスを購入されると良いでしょう。

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