Vito、Vianoなど…なぜVクラスにだけペットネームが存在していたのか?

Vクラス

※この記事には広告が含まれます

メルセデス・ベンツのミニバンといえばVクラスになりますが、かつて、日本で販売されたVクラスにはVito(ヴィトー)やViano(ヴィアノ)といった車名で呼ばれていた時期がありました。通常、メルセデスの車は500SL、260E、560SEC、A190など、アルファベットと数字の組み合わせで車名が決められていますが、なぜVクラスの車だけにペットネームが与えられていたのでしょうか?
Chapter
Vクラスってどんな車?
なぜVクラスにだけ、ペットネームの車があったのか?
他にペットネームが付けられているメルセデス・ベンツは?

Vクラスってどんな車?

Vクラスは、メルセデス・ベンツのミニバンモデルです。ベースとなるのは商用車のVito(ヴィトー)で、これは3代目となる現在も変わっていません。

メルセデス・ベンツのラインナップの中では唯一の1ボックスタイプのミニバンで、3列シートを備え、6~7名が乗車定員となります。3列シートを持つメルセデス・ベンツには、他にRクラスやGLSクラスもありますが、Vクラスのベースは商用車のワンボックスとなるため、車両もコンセプトも全く異なっています。

日本国内で初代VクラスとなるV230が発売されたのは1998年で、翌年V280が追加されました。その後、2003年に発売された2代目は、高級路線となり車名も「Viano(ヴィアノ)」に変更。日本に導入されたのは「3.2 アンビエンテ」「3.2 アンビエンテ ロング」「3.2 トレンド」の3グレードで、エンジンはいずれもV6・3.2Lを搭載していました。

その後、2006年11月にマイナーチェンジを受け、エンジンも3.5Lへと拡大。このとき車名が、ふたたびVクラスに戻りました。
現在のVクラスは本国では2014年に発表されたもので、日本へは2016年から輸入が開始されています。

エンジンは、日本の厳しい規制に適合するために開発した2.2Lの直列4気筒BlueTECエンジン。燃費性能を向上させるためトランスミッションは7速に多段化したAT「7G-TRONIC PLUS」を採用しています。

なぜVクラスにだけ、ペットネームの車があったのか?

ヴィトーとヴィアノですが、ヴィトーは、初代から現行モデルまでVクラスのベース車両となっている商用車の車名。ヴィアノは2代目Vクラスの前期型に設定された車名。つまり、ヴィアノのベースも商用車となる2代目ヴィトーです。

メルセデス・ベンツでは、かねてから乗用車以外のトラックやバンにはペットネームを付けています。Vクラスが、ヴィトーやヴィアノという車名で呼ばれていたのは、出自が商用車であったためです。

しかし、Vクラスを乗用車のイメージに統一するため、ペットネームの使用を廃止したのだと考えられるでしょう。

他にペットネームが付けられているメルセデス・ベンツは?

他にもメルセデス・ベンツブランドで販売される商用車には、大型トラックの「アクトロス」、多目的トラックの「ウニモグ」、ライトバン(デリバリーバン)の「スプリンター」などがあります。

メルセデス・ベンツ唯一のクロスカントリー4×4となるGクラスも、かつて日本国内では「ゲレンデヴァーゲン」として販売されていました。

日本ではメルセデス・ベンツ=高級車のイメージですが、欧州では大型トラックからバス、デリバリー版に至るまで、働くメルセデスがたくさん活躍しています。

商品詳細