小さくないのにミニバン?その定義の理由はアメリカにあった?

エスティマ

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クルマに詳しい人ならミニバンのルーツはご存知だと思いますが、誰もが一度は「なぜ大きいのにミニバン?」と疑問に思ったことがあるのではないでしょうか?日本の自家用車の中でも大きい部類なのに「ミニ」という言葉に違和感を感じたことのある人も多いはず。今回はミニバンという車、言葉の発祥についてご紹介します。
Chapter
ミニバンとは?
ミニバンの発祥はアメリカ
日本でのミニバンブーム

ミニバンとは?

ミニバンとはセダン、ハッチバックなど、車のボディ形状を表すカテゴリーのひとつです。定義はやや曖昧で、一時は車格が比較的大きく、3列シートを備えるモデル(同じ車種で2列シートの場合もあり)がミニバンと定義となっていましたが、現在は2列シートでスライドドアを備えるコンパクトカーもメーカー自体がミニバンと位置付ける場合があります。また一部のSUVなどでもミニバンの居住性を取り入れた3列シートのモデルが見られますね。

トヨタのエスティマやホンダのオデッセイ、日産のエルグランドなどがミニバンに分類されます。商用車のワンボックスや貨物車用の車も「バン」と呼びますが、自家用車でのミニバンとは区別され、ファミリーカーなどを指す場合に使われるのが一般的です。これはメーカーの販売戦略に起因していると言われています。


ミニバンの発祥はアメリカ

ミニバンというスタイルが確立されたのは、1983年に登場したクライスラーの初代ダッジ・キャラバンや2代目のプリマス・ボイジャーと言われています。

従来のバンは「フルサイズバン」と呼ばれ、トラックのフレーム構造をベースとしているため、非常に車格が大きいのが特徴です。これに対して、乗用車ベースのバンはフルサイズバンよりも遥かに小さいことからミニバンと呼ばれるようになりました。

日本での初期のミニバンは、商用バンを乗用車にカスタマイズしたやや中途半端な位置づけでしたが、日本で扱うにはまだ大きさは否めず、高価なモデルが多かったため、すぐにはブームになりませんでした。

日本でのミニバンブーム

ミニバンというジャンルが確立されたのは、ここ30年ほどの話です。しかし、ブームとなったのはスポーツカー人気が低迷し始めた90年代です。ミニバンという言葉が使われ始めたのもこの頃からです。当時は7人8人乗りのミニバンを贅沢に一人で乗り回しているような人も多くいました。

2000年に入ると、日本のライフスタイルの変化やエコが強く意識されるようになり、ミニバンの人気は一旦落ち着きを見せ始めます。車格が大きく扱いにくい、燃費が悪いというというデメリットもありますが、現在もファリミリーカーとしては一定の人気があります。現在の軽自動車はトールワゴンが主流になっていますが、そのルーツはミニバンの快適性から来ているとも言えるでしょう。

スポーツカーは運転そのものを楽しむなら、最も効率の良い形ですが、ロングドライブやファミリー用途には向きません。ミニバンはスポーツカーとは異なる用途で乗員に笑顔をもたらす画期的なクルマと言えるのではないでしょうか。
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