なぜ国内の新車販売台数は落ち込み続けるのか?

街に出れば新型プリウスをたくさん見かけるのに、新車販売台数は落ち込み続けてる?ロードスターやシエンタなど良いクルマがたくさん出ているのに、なぜ落ち込んでいるのでしょうか。

Chapter
国内におけるここ1年の新型車販売状況は?
なぜ販売台数が減少しているのか?
新型車投入の効果
データ改ざん問題により販売中止まで

国内におけるここ1年の新型車販売状況は?

近年、国内の新車販売台数が伸び悩んでいます。2015年4月〜2016年3月の販売台数は、登録車・軽自動車含めて494万台、前年は530万台と、対前年比93.2%に留まっています。さらに一昨年は569万台と、右肩下がりの状況です。国内景気は良くも悪くも、といった様相ですが、新車販売台数が下がっているのは何故なんでしょうか?

理由の一つに「新型車の投入が少ない」ことが挙げられます。ここ1年に出た新型車を見てみましょう。

トヨタ プリウス
トヨタ シエンタ
トヨタ パッソ
レクサス RX

スズキ バレーノ
スズキ イグニス
スズキ アルトラパン
スズキ ソリオ

ダイハツ キャスト
ダイハツ ブーン

ホンダ シャトル
ホンダ クラリティ フューエルセル
マツダ ロードスター

おや!? 日産、スバル、三菱は1年間もの間、新型車がないのです。特に日産ほどの大きな会社が、どうしたことでしょう。

これを見ると、台数の多い車種はプリウス、シエンタ、パッソくらいで、イグニス、バレーノを出したスズキはバリエーションを増やし勢いを感じますが、逆輸入車ということもあり、「よかったらどうぞ」と言った位置づけです。

あとは趣向の強いクルマばかりで、とにかく数を売るヒット車種のタイミングに合わなかった不作の年、とも言えなくはないでしょう。

対照的に、輸入車勢のメルセデス・ベンツは多車種展開が功を奏し、長く首位を続けていたVWの失速 はあったにせよ、VWを超えてみせました。メルセデス・ベンツは高級車メーカーでありながら、エントリーモデルのAクラスに注力し、派生車種を増やしてきました。この傾向はドイツ勢全体に当てはまります。

なぜ販売台数が減少しているのか?

法人需要が見込める車種はトヨタのプリウスやパッソ、ダイハツ ブーンくらいでしょう。人気の軽自動車でも、ダイハツ キャストは変わり種なので台数は稼げません。

リーマンショック前の国産新型車は少ない年でも20車種、多い年だと30車種を越えていたのです。比べて見ると圧倒的に少なくなっていることがわかります。

新型車投入の効果

マツダ ロードスター 2016

数字が物語っています。前年比を見ると如実に現れるのが、ホンダが前年比102%、好調のマツダはスポーツカーのロードスターだけなので83パーセントになってしまい、スバルの86%も同様です。トヨタはプリウスという大看板車を投入しながら、なんとか100%で着地した、という様相です。

データ改ざん問題により販売中止まで

三菱・ekワゴン

もっと言えば三菱、スズキの燃費不正問題が日産にも飛び火し、社会問題に発展しています。2016年5月の三菱と日産の軽自動車販売台数は共に0台!不正問題で炎上すれば、販売中止にまで追い込まれ、カタログ落ちしています。スズキについては、5月から下がってるので今後どうなるかが鍵になります。

新型車の効果は即、消費行動に結びつくわけです。消費者にとってクルマは、高い買い物ですからシビアな目で見ているということが分かります。