環状交差点「ラウンドアバウト」のメリット・デメリット

ラウンドアバウト

2014年9月1日から全国各地で運用が始まった、新しい交差点の形態「ラウンドアバウト」。みなさんは遭遇したことはありますでしょうか?改めて、このラウンドアバウトとは、一体どんなものなのでしょう?メリット・デメリットは?

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そもそもラウンドアバウトって?
ラウンドアバウトのメリット3選
ラウンドアバウトのデメリット3選

そもそもラウンドアバウトって?

ラウンドアバウトとは、交差点の種類で、信号を用いず、ドーナツ型の道路をすべてのクルマが同一方向に回る交差点のことです。 日本では「環状交差点」と呼び、円形交差点、ロータリーに分類されます。

交通工学研究会により、ラウンドアバウトは、『環道交通流に優先権があり、かつ環道交通流は信号機や一時停止などにより中断されない、円形の平面交差部の一方通行制御方式』と定義されています。(実際には一時停止の標識が置かれているところもあります)

このラウンドアバウト、パリの凱旋門前の道路などで有名ですよね!ヨーロッパではメジャーな交差点です。

では、ラウンドアバウトの長所・短所を調べてみましょう。

ラウンドアバウトのメリット3選

メリット①出会いがしらの事故が起きない!事故8割減の交差点

ラウンドアバウトは、進行方向が決まっています。つまり、流入するすべてのクルマが同じ方向に回るため、十字の交差点で発生するような、右折車と対向車との衝突事故を防ぐことが出来るのです。

事故の件数自体を減らしてくれるなんて、とても有能ですね!

メリット②重大事故も起きにくい!

ラウンドアバウトは信号が無いために、ドライバーが安全を確認して交差点内に進入しなければなりません。そのため速度の低減が予測され、激しい衝突が起きにくくなります。

右折事故の減少と合わさって、交差点での事故を8割減らすともいわれています。その効果への期待大ですね!

メリット③信号いらず!停電時も安心、コスパ良し

信号がなく、周囲の車の動きに合わせて進入すれば良いので、いつでも侵入できます。信号の待ち時間3分、なんてことはおこりえないので楽ですね!

また、大震災などで停電して信号が使えなくなっても、もともと信号に頼らないこのシステムなら交通混乱になりません。交通整備員がいなくても自分たちでスムーズに移動ができるようになるシステムなのです。 

さらに信号を使わないということは、コストが低い!ちなみに、信号ってどのぐらいかかるか知っていますか?
  
じつは1基あたり、買って設置するのに300~500万円前後。システムメンテナンス込みの維持費は、年間7万円くらいかかるといわれています。高いですね。日本国内の信号機の数を考えれば、けっこうな節約。信号機が使えない際の交通整備員が要らないのもコスト削減に一役買うでしょうね。

交通整備費が、100億下らない都道府県もありますので、少しは軽減してもバチは当たらないでしょう。

まあ、そのためには既存の交差点の設計を根本から見直す必要があるのですが…。

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