なぜボンネットやルーフだけ黒い車があるのか?

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ボンネットやルーフだけ黒い車を見かけることもあるかもしれません。特に、オートサロンのようなチューニングカーの展示会では間違いなく見かけるでしょう。きちんと意味のあるものから、意味のない?ものまで様々…。それぞれについて見ていきましょう。
Chapter
ボンネットが黒い車の特徴
なぜカーボンをボンネットやルーフに使うのか?
ルーフを黒くする効果とカーボンルーフの特徴
黒いボンネットとルーフのメンテナンス方法

ボンネットが黒い車の特徴

ボンネットやルーフだけ黒い車を見かけることがあります。特に、オートサロンのようなチューニングカーの展示会では頻繁に目にするでしょう。

この特徴的なデザインには、様々な意味や効果があります。

ボンネットを黒くすることで、車全体の印象が大きく変わります。

例えば、白やシルバーなど明るい色のボディカラーの場合、ボンネットから黒くすることで引き締まった印象を与えることができます。これは視覚的な効果を狙ったデザイン手法の一つです。

また、ボンネットだけでなく、ルーフも黒くすることで、よりスポーティーな印象を演出することができます。

なぜカーボンをボンネットやルーフに使うのか?

カーボン素材、正確にはカーボンファイバー強化プラスチック(CFRP)は、その軽量性と高強度が特徴です。

カーボン素材は、炭素繊維を樹脂で固めて作られており、鉄やアルミニウムと比較して非常に軽く、かつ高い強度を持っています。

カーボン素材の製造方法には、主にドライカーボンとウェットカーボンの二種類があります。ドライカーボンは、炭素繊維に樹脂を含浸させた後、高温・高圧で成形する方法で、より軽量で高強度なパーツを作ることができます。

一方、ウェットカーボンは、炭素繊維に液状の樹脂を含浸させながら成形する方法で、比較的安価に製造できるため、市販のカスタムパーツなどでよく使用されています。

カーボン素材の織目は非常に美しく、独特の高級感があります。

そのため、カーボン製のボンネットやルーフは、その素材感を活かすためにあえて塗装せずに使用されることがあります。

これが、ボンネットやルーフだけが黒く見える一つの理由です。

ルーフを黒くする効果とカーボンルーフの特徴

ルーフを黒くすることには、デザイン面だけでなく機能面でも効果があります。車の重心を下げることは、走行安定性を向上させる上で重要です。

ルーフは車の中でも最も高い位置にある部品であり、ここを軽量化することで、車全体の重心を下げる効果が得られます。

カーボン素材は鉄やアルミニウムよりも軽いため、ルーフをカーボン製にすることで、車の上部の重量を大幅に減らすことができます。

これにより、コーナリング時の安定性が向上し、よりスポーティーな走行が可能になります。

ただし、カーボンルーフにはデメリットもあります。一つは、コストが高いことです。カーボン製パーツは一般的に高価であり、ルーフ全体をカーボンにするとなると、かなりの費用がかかります。

また、修理や交換も難しく、事故などで損傷した場合の修復コストも高くなる傾向があります。

さらに、カーボンルーフに交換すると、車の構造が変わるため、多くの場合、車検証の記載事項変更が必要になります。

これは、純正でカーボンルーフが装着されている車種(例えばBMWのMモデルなど)を除いて、一般的に「改造」とみなされるためです。

黒いボンネットとルーフのメンテナンス方法

黒いボンネットやルーフ、特にカーボン製のパーツは、適切なメンテナンスが重要です。カーボン素材は紫外線に弱く、長期間直射日光にさらされると劣化する可能性があります。

そのため、定期的にカーボン専用のコーティング剤を塗布することが大切です。

また、黒い表面は傷や汚れが目立ちやすいという特徴があります。特に艶消しの黒い表面は、一度傷がついてしまうと修復が難しいため、洗車や日常のケアには細心の注意が必要です。

柔らかいマイクロファイバークロスを使用し、強く擦らないように注意しながら清掃することがポイントです。

カーボンパーツの場合、表面のクリア層が剥がれてしまうと、下の炭素繊維が露出してしまいます。これを防ぐためにも、定期的なメンテナンスと適切な洗車方法を心がけることが大切です。
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