三菱のデボネアをあのAMGがチューニングした理由とは?

デボネア…三菱が1964年から1999年まで製造していた高級セダンです。皆さんも名前を聞いたことはあるのではないでしょうか?なんとそのデボネアにAMGモデルが存在しました。今回は、デボネアAMGについて詳しく見ていきましょう。
三菱 デボネアってどんなクルマ?
まずは三菱 デボネアについて、説明を進めていきましょう。
デボネアは、トヨタのクラウンや日産のセドリックと同じような高級セダンをコンセプトとして開発されました。生産は1964年から1999年まで。しかし、クラウンやセドリックのように、メジャーな高級セダンとしてのポジションを確立できたとは言い難く、最後まで三菱グループの重役専用車としての域をでることはありませんでした。
そんなデボネアですが、モデルチェンジを受けながら35年近く製造された歴史ある車種でした。特徴として、クラウンやセドリックは高級車のステータスのひとつであるFR駆動を採用していましたが、2代目以降のデボネアではFFの駆動方式が採用されているのです。
FFの特徴として車内空間を広く取れることが挙げられますが、同時に高級車には欠かせない”スペシャリティ”という要素を落としてしまったのも事実でした。
デボネアAMGとは?
あのメルセデス・ベンツのチューニング部門であり、メルセデス・ベンツの上級高性能モデルを生産するスポーツブランド、AMG。通常メルセデス・ベンツを専門に手がけるAMGですが、なんとデボネアは数少ないAMGチューンを受けたクルマのひとつになっています。
デボネアAMGは、2代目デボネアをベースに、エアロパーツ、アルミホイール、ステアリング、デュアルテールエキゾーストパイプなどが装着されたモデル。
ノーマルの写真と見比べていただけると違いがわかると思いますが、どことなくメルセデス・ベンツの雰囲気を感じてしまうのは、筆者だけではないと思います。動力部にAMGの手が入っているわけではありませんが、AMGのスタイルを手に入れた国産車はそうそうあるものではありません。
ボディカラーはサラエボホワイトのみ、というところにもこだわりが感じられます。販売台数は300台。現在では、なかなかお目にかかる機会のない希少な車ですね。
では、なぜ三菱のデボネアにAMGモデルがラインナップされたのでしょうか?
- 次ページ
- どうしてデボネアAMGが作られた?