ホンダ 初代ゼストのシートアレンジを徹底解説|後部座席の倒し方は?(DBA-JE1/CBA-JE2)

ゼスト

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ホンダ ゼスト(DBE-JE1/CBA-JE2型)のシートアレンジについてご紹介します。

販売終了から約10年が経とうとしているホンダの軽自動車ゼストですが、そのシートアレンジは現行の軽自動車にはないほど豊富です。今でも中古車市場で手に入るだけに、シートアレンジに魅力を感じた人はぜひ検討材料に入れてほしいクルマでもあります。

今回は、そんなゼストの多彩なシートアレンジを詳しく見ていきましょう。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
Chapter
ホンダ 初代ゼストとはどんなクルマ?
ホンダ 初代ゼストの多彩なシートアレンジ
ホンダ 初代ゼストのシートアレンジでできることとは?

ホンダ 初代ゼストとはどんなクルマ?

ホンダ ゼストは、2006年にリリースされ、2008年にマイナーチェンジされたクルマです。 2012年11月まで販売されていましたが、それ以降は生産終了、現在は中古車でしか手に入らない1台となっています。軽自動者であり、FF(前輪駆動)モデルと4WD(4輪駆動)モデルの2種類があります。

そんなゼストの最大の特徴は、軽自動車の中でも広いラゲッジルーム(荷室)を持ち、それをフルに生かせるリアシート(後席)です。車高が低い低床設計で、人の乗り降りに加えて荷物の積み下ろしが非常に便利なことに加え、天井が高く、背の高い荷物も難なく積み込むことができます。

軽自動車にしては特別大きいというわけではないゼストですが、高いポテンシャルを持っていることは間違いありません。

また、この高い天井は乗り降りする人の身長を問わないという特徴も持ち合わせています。室内高は1,340mmもあるため、背が高い人でも子どもでも頭をぶつけたり狭さを感じたりしにくいようになっているのです。軽自動車だから広さや高さはそれなりというものではなく、使い勝手の良さもゼストは持ち合わせているのです。

ホンダ 初代ゼストの多彩なシートアレンジ

次に、ホンダ ゼストの多彩なシートアレンジについて紹介していきます。

まずリアシートですが、完全に倒し切ることで、ラゲッジルームの高さと同じ1,020mmの高さを確保した広々スペースを作ることができます。ベンチシートですが片側のみ倒すことができるため、 さまざまな使い方ができます。例えば、自転車をラゲッジルーム部分から載せることができるのも魅力のひとつと言えるでしょう。

リアシートはダイブダウンが可能で、ダイブダウンさせることで1,340mmの高さのある空間をリアシートのあった場所に生み出すことができます。この方法でリアシート側に自転車等の高さのあるものを載せることも可能になるのです。このダイブダウン機構は片側ずつでもできるため、多彩なアレンジが可能になります。

また、このダイブダウン機構と助手席シートのアレンジによって、2mを超える長い荷物も載せることが可能になります。軽自動車で2mの物を載せようと思うとなかなか至難の業ですが、ゼストならラクラク乗せることができるのです。

さらに、フロントシート(前席)のヘッドレストを外してリクライニングを倒してしまえば、車中泊が可能な空間が出現します。自分の使い方に合わせた多彩なシートアレンジが可能なのです。

ホンダ 初代ゼストのシートアレンジでできることとは?

ホンダ ゼストは、その高いシートアレンジでできることの幅がとても広いという特徴があります。そしてそれを支える、当時の軽自動車では最大の室内空間が、多彩なシートアレンジに深く影響していることは言うまでもないでしょう。

まず、日常使いにおいては、普通の軽自動車ではできない自転車などの大型の荷物を積み込めることです。自転車を載せようと思えば一般的には普通車が思い浮かぶでしょうが、ゼストの場合27インチのママチャリでも、リアシートのダイブダウンだけで載せてしまうことができます。

助手席シートまで倒す必要がないのは、他の軽自動車ではできない芸当と言えるでしょう。

そして、リアシートを倒し、フロントシートも完全にリクライニングさせることで、車中泊が可能なほぼフラットな空間が出現します。長さも十分にあるため、大人2人が寝そべっても窮屈な印象はほとんどないでしょう。フロントシートのヘッドレストを外す必要はありますが、ここまでの使い勝手を実現した軽自動車はそう多くはありません。

このシートアレンジの豊富さや使い勝手は、ゼストが生産を終了した2012年以降、ホンダが新たにスタートさせた軽自動車ブランド、Nシリーズに受け継がれています。そのため、ゼストそのものはなくなってしまったものの、ゼストが実現したさまざまな機能はそのまま残る形となったのです。
ホンダ ゼストの多彩なシートアレンジについてご紹介しました。

すでに製造終了になって10年近くが経つゼストですが、魅力的な機能をたくさん持っている1台だということがわかりました。

今でも中古車として手に入るので、もし積載性の高い1台を探しているのであれば、ぜひ検討材料に加えてみてはいかがでしょうか。

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