【プロ解説】三菱 デリカD:5の安全装備を徹底解説!!

デリカ D:5 2020年撮影

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現行デリカD:5は2007年に登場したロングセラーミニバンですが、2019年2月に行ったビッグマイナーチェンジで安全装備が一気にアップデートされました。ここでは、デリカD:5に装備されている運転支援システムについて紹介しましょう。

文/写真・萩原文博

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として編集作業に本格的に携わる。中古車の流通、販売店に精通し、「中古車相場師」として活動。2006年からフリーランスの編集者となり、中古車だけでなく、現在は日本で最も多くの広報車両を借り出して取材を行い、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

萩原 文博
Chapter
衝突被害軽減ブレーキシステム[FCM]
車線逸脱警報システム[LDW]
レーダークルーズコントロールシステム[ACC]
後側方車両検知システム(レーンチェンジアシスト機能付)[BSW/LCA]
オートマチックハイビーム[AHB]
後退時車両検知警報システム[RCTA]
誤発進抑制機能(前進時)
マルチアラウンドモニター

衝突被害軽減ブレーキシステム[FCM]

危険を判断しブレーキ制御を行い、衝突被害を軽減するのが衝突被害軽減ブレーキシステム[FCM]です。レーザーレーダーとカメラそして電波式レーダーを採用した衝突被害軽減ブレーキシステム[FCM]は前方車両や歩行者と衝突する危険性があると判断したときにブレーキを作動させます。デリカD:5衝突被害軽減ブレーキは前方車両に対しては自車速が約5~180km/h、歩行者に対して自車速が約5~65km/hの時に作動します。

衝突の危険を検知した場合は、表示と警報音によってブレーキ操作をドライバーに促します。そして衝突の危険性が高まったと判断した場合は、やや強めのブレーキを作動させます。さらに衝突が避けられないと判断した場合は緊急自動ブレーキを作動させ、衝突被害を軽減、回避行為を行います。この衝突被害軽減ブレーキシステム[FCM]は停止保持機能がないため、停止後約2秒でブレーキは解除されます。もし停止を続ける場合は、ブレーキペダルをドライバーが踏む必要があります。

車線逸脱警報システム[LDW]

車線を外れそうになったときに警報で注意を喚起するのが、車線逸脱警報システム[LDW]です。フロントガラス上方に装着したカメラによって前方の車線位置を監視し、車線を外れそうになると警報によってドライバーに注意を促します。このシステムは車速約60km/h 以上で作動し、車線変更時などターンレバーをONからOFFにした後、約7秒間はLDWの作動を禁止します。また、狭い車線幅ではシステムの作動を一時停止することがあります。

レーダークルーズコントロールシステム[ACC]

先行車の加速・減速・停止に自動追従して走行する機能が、レーダークルーズコントロールシステム[ACC]です。電波式レーダーで認識した先行車の加速・減速・停止に自動追従します。4段階から任意に設定した車間距離を保ちながら、任意に設定した速度の上限で走行します。もし先行車が停止した時は自車も停止して停止状態を保持します。また先行車が発進した時はドライバーによるアクセル操作またはスイッチ操作によって発進し、追従走行を再開します。先行車追従機能は高速道路の渋滞時のような約30km/h未満で走行中も作動し、先行車がいなくなった場合、設定速度まで加速します。

後側方車両検知システム(レーンチェンジアシスト機能付)[BSW/LCA]

斜め後方からの接近車両を検知して注意を喚起するのが後側方車両検知システム(レーンチェンジアシスト機能付)[BSW/LCA]です。このシステムは、リアに設置された電波式レーダーが、ドライバーからの死角になりやすい斜め後方・隣レーン後方からの接近車両を検知し、ドラミラー内に設置されたインジケーターの点灯によりその存在を告知します。接近車両がいる状態で車両のいるほうにウインカーを出す操作を行うと、ブザー音とドアミラーインジケーターの点滅によって強く注意を促します。後側方車両検知システムは前進時、車速約10km/h以上で作動します。

オートマチックハイビーム[AHB]

対向車などを検知してヘッドライトのハイ・ロービームを自動的に切り替えるのが、オートマチックハイビーム[AHB]です。この機能は周囲の明るさや対向車を検知して、状況に合わせて自動的にヘッドライトのハイビームとロービームを切り替えます。これによって遠方の視認性を向上させるとともに、切り替え忘れや手動操作による煩わしさを軽減しています。

後退時車両検知警報システム[RCTA]

後退時に斜め後方の車両を検知して、注意喚起するのが、後退時車両検知警報システム[RCTA]です。リアの電波式レーダーによって、ドライバーからの死角になりやすい斜め後方の車両を検知。駐車場など後退して出庫する際に接近車両を検知すると、ドアミラーインジケーター点滅とブザー音、メーター内の警告メッセージ表示で注意を促します。このシステムは、シフトポジションはRレンジをセレクトし、車速0~約18km/h、接近車両の速度約7km/h以上で作動します。

誤発進抑制機能(前進時)

踏み間違いなどによってアクセルペダルを素早く、強く踏み込んだ場合、エンジン出力を抑制し衝突被害の軽減をアシストする機能です。

マルチアラウンドモニター

車両前後左右4つのカメラでドライバーの死角になりやすい周囲の安全確認をサポートするのがマルチアラウンドモニターです。車両を真上から見下ろしたような感覚で車両の周囲を確認できる機能も搭載し、車庫入れや縦列駐車などをスムーズにサポートしてくれます。
衝突被害軽減ブレーキをはじめとした運転支援システムがパッケージ化された「e-アシスト」と呼ばれる安全装備が標準装備となっているのは、一定の評価はできますが、同じクラスのライバル車と比べるとやや物足りなさが残ります。車両自体が古いので、アップデートが難しいのかもしれません。

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