ボルボ V40はどんなクルマ?ガソリンとディーゼルの違いなど徹底解説!

欧州Cセグメントに区分けされるボルボ V40は、狭い道路や駐車場が多い日本でも扱いやすいサイズに加えて、世界初の歩行者用エアバッグを搭載するなど、ボルボらしい安全へのこだわりが凝縮されたモデルだ。

なお、2019年限りで生産を終え、現時点では次期モデルの予定はないという。まだ、ボルボ・カー・ジャパンのホームページには、「V40 FINAL COUNTDOWN!」というリンクで掲載されている(2020年1月24日現在)から、気になる方は急いだ方がいいかもしれない。

文・塚田 勝弘

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V40は2019年を持って生産車種が終了
「T2」でも意外なほど軽快な走りが可能
ガソリンエンジン最強の「T5」はスポーティグレードのみ

V40は2019年を持って生産車種が終了

ボルボ V40

V40には、CセグメントハッチバックのV40と、クロスオーバーSUVの派生モデルであるV40クロスカントリーが用意されている。フォード傘下から離れて以来、ボルボのエンジンは、「Drive-E」と呼ぶ自社製パワートレーン戦略に基づいて設定されている。

電動化(EVやPHV、HVなど)も見据えつつ、基本的には排気量2.0Lまで、4気筒を中心に(兄弟ブランドのLynk & Coにはすでに3気筒搭載)としたモジュール・エンジン。エンジンブロックを共通化するなどの手法は、近年の欧州勢が積極的に展開している。

ボディサイズが大きくなり、巨大化すればスーパーチャージャーやターボで過給し、さらに上級モデルにはPHEVを設定することで、大きさや重さに見合った出力を確保するという方法を採っている。また、出力の大きさによりガソリンエンジンは「T2」「T3」「T4」「T5」「T6」、ディーゼルは「D4」「D5」などのグレードを与えている。

「T2」でも意外なほど軽快な走りが可能

ボルボ V40 T5 AWD クロスカントリー

さて、今回のテーマであるV40には、1.5Lガソリンの「T2(122PS/220Nm)」「T3(152PS/250Nm)」、2.0Lガソリンの「T5(245PS/350Nm)」が用意されている。さらにディーゼルエンジンは、2.0Lの「D4」を設定し、190PS/400Nmというアウトプットを得ている。

組み合わされるトランスミッションは、アイシン・エィ・ダブリュ製で、「T2」「T3」が6AT、「D4」と「T5」が8ATとなっている。駆動方式はいずれもFFだ。ガソリンとディーゼルエンジン車の最大の違いは、発進からの加速フィールで、ガソリンエンジンは軽やかに高回転域までスムーズに回るのが特徴。

ボルボ V40 T5 AWD クロスカントリー

ディーゼルエンジンは、中・低速域の実用域で分厚いトルク感があり、速度が乗った時の高速巡航も楽にこなしてくれる。また、2ステージターボを搭載する「D4」は8ATとの組み合わせもあり、よりスムーズな変速フィールに加えて、JC08モード燃費は20.0km/LとV40の中でも最も良い数値になっている。

また、ガソリンエンジン車はプレミアムガソリンだが、ディーゼルエンジンは当然だが軽油なので、距離を走るほど、ランニングコストの高さを実感できるはずだ。ただし、ディーゼルエンジンらしい音や振動は伝わってくるため、この点を織り込んだ上で選択したい。

ボルボ V40  T4 Momentum

逆に、街乗り中心であればガソリンエンジン車でも動力性能に不満はない。「T2」の122PS/5000rpm、220Nm/1600-3500rpmというアウトプットは、数値では心許なく感じるかもしれないが、ディーゼルエンジンの「D4」よりも車両重量は60kg軽く、街中では軽快な走りを披露してくれる。

フロントノーズの動きも軽く、山道や郊外路でもフットワークは良好そのもの。1~2人乗車が多いのであれば、指名してもいいかもしれない。「T3」は、「T4」よりも30PS/30Nm上乗せされている分、高速道路への合流時や追い越し時などで余裕のある加速を引き出せる。

しかも車両重量は「T3」と同じなので、最高出力が高まり、最大トルクが増強された分、よりパワフルでトルクフルなのは当然だろう。JC08モード燃費は、「T3」よりも0.6km/L低いものの、走らせ方などでカバーできそう。街中中心に加えて、高速道路を使ったドライブも楽しむならうってつけだ。

ガソリンエンジン最強の「T5」はスポーティグレードのみ

ボルボ V40 T5 AWD クロスカントリー

ガソリン最強モデルの「T5」は、「R-Design」と呼ばれるスポーティグレードのみとなっている。「T2」や「T3」よりも30kg重いだけで、245PS/350Nmというスペックを得ている。

タイヤサイズが唯一の18インチ(225/40R18)になり、R-Design専用スポーツサスペンションを装着していることもあり、足まわりはかなり引き締まっている。専用エクステリアやインテリアによるスポーティグレードなので、走りや見た目にこだわる層に支持されている。

なお、V40クロスカントリーは、「T3」「D4」「T5」というエンジンラインナップで、最低地上高はV40よりも10mm高くなっているだけだが、クロスオーバーらしい雰囲気が味わえる。ルーフレールも標準装備されているので、キャンプやマリンスポーツ、ウインタースポーツなどを楽しむ層にもオススメ。

V40は、XC40と並んで、日本で最も扱いやすいサイズといえるモデルで、今回の生産終了により手に入れる最後のチャンスになっている。歩行者用エアバッグやサイクリスト検知付の衝突被害軽減ブレーキなど、「インテリセーフ」と呼ばれる先進安全装備をすべて標準化している。

ライバルのCセグメントと比べてもその充実ぶりはトップクラスといえる。完熟といえるモデルなので、最後のV40を手にする価値は十分にありそうだ。

塚田 勝弘|つかだ かつひろ

自動車雑誌、モノ系雑誌の新車担当編集者を約10年務めた後に独立し、フリーランスライターとしても10年が経過。自動車雑誌、ライフスタイル雑誌、Web媒体などで新車試乗記事やカーナビ、カーエレクトロニクスなどの展開している。

塚田 勝弘|つかだ かつひろ
Source:
www.volvocars.com