ロータスはトヨタ?アストンはAMG…エンジンを他社に頼ったスポーツカー5選

トヨタ車にはトヨタ製のエンジンが載っていて、ホンダ車にはホンダ製のエンジンが搭載されている。一見すると当たり前のように思えるこの事実は、実は決して一般的なことはないのです。

エンジンを開発するには膨大なコストがかかります。少量生産のスポーツメーカーでは、エンジンまでを自社開発する資金や技術がない場合も。特にコンピューター化が進んだ現代では、なおさらです。そこで、他社からエンジンを調達することも、よくあります。では、どんなクルマにどんなエンジンが搭載されているのでしょうか?

文・木谷 宗義

Chapter
ロータス×トヨタ
アストンマーチン×メルセデスAMG
モーガン×フォード・BMW
光岡×トヨタ
トヨタ×ポルシェ?

ロータス×トヨタ

ロータス エリーゼS

イギリスのピュアスポーツカーメーカーとして知られるロータス。過去には自社でエンジン開発を行っていましたが、1990年代に登場した「エリーゼ」にトヨタ製1.6Lエンジンを採用と、以後のモデルはすべてトヨタ製エンジンを搭載するようになりました。

現在の「エキシージ」や「エヴォーラ」では、3.5Lのトヨタ製V6エンジンに独自にスーパーチャージャーを組み合わせ、スーパーカーのようなパフォーマンスを発揮しています。

アストンマーチン×メルセデスAMG

アストンマーチン DB11

イギリスの高級スポーツカーメーカー「アストンマーチン」は、2013年にメルセデスAMGと技術提携を締結。提携後に発表されたニューモデル「DB11」では、以前から同社で採用していたV12エンジンの他、メルセデスAMG製V8ツインターボエンジン搭載モデルも登場しました。

メルセデスAMGエンジンを搭載するといっても、チューニングは独自に行い、アストンマーチンにふさわしい性格やパフォーマンスを実現しています。発表されたばかりのアストンマーチン初のSUV「DBX」にも、メルセデスAMG製エンジンが採用されます。

モーガン×フォード・BMW

モーガン 4/4

モーガンは、1909年に設立されたイギリスの歴史あるスポーツカーメーカー。代表モデルである「Plus4」は、1936年から一度もフルモデルチェンジをすることなく、80年以上にわたって作り続けられています。

しかし、長い歴史の中でエンジンだけは常に載せ替えられ、フィアットやローバー、トライアンフから供給を受けてきました。現在の「Plus4」は、フォード製エンジンを搭載。また、2019年に完全新設計のニューモデルとして登場した「Plus6」には、BMW製の直6エンジンが搭載されています。

光岡×トヨタ

ミツオカ ビュート

日産「マーチ」やマツダ「ロードスター」、トヨタ「カローラ」などをベースに、レトロテイストの個性的なデザインを持つクルマを製造する光岡自動車では、2007年~2014年にかけて「オロチ」というスポーツカーを生産していました。

オリジナルのプラットフォームに搭載されたエンジンは、トヨタ製の3.3L V6エンジンを横置きミドシップレイアウトとしていました。ちなみにシフトノブやメーターなどもトヨタ製のパーツが流用された他、マツダやスズキからもパーツは供給されていました。

トヨタ×ポルシェ?

トヨタ MR2 2代目

トヨタ「GRスープラ」は、BMWとの共同開発によって復活を遂げ、BMW製エンジンを搭載しますが、ここにきて「MR-2」の企画開発が進められていると言われています。しかも、開発のパートナーがポルシェとなる可能性もあるとか。

そうなれば、ポルシェ製水平対向エンジンの搭載もあるかもしれません。スバルと共同開発が進められている次期型「86」とともに、期待したくなる1台です。

レクサス V6エンジン

コンピューター化や高精度化が進み、技術面からもコスト面からも独自開発が難しくなっている現代。エンジンだけでなく、トヨタのように他社とプラットフォームなどの共同開発をする例も増えるかもしれません。

開発の経緯はともかく、クルマ好きとしては気持ちよく楽しくドライビングを楽しめるクルマが生まれてくることを期待します。

木谷 宗義|きたに むねよし

車メディアとSNSの編集者。編集者として企業メディアやSNSのコンテンツ制作を手がける、自身もライターとして年間約100本の記事を執筆する。自動車の歴史から機能解説、ドライブデートまでその幅は広いが、その主軸はひとりの自動車ユーザーとして「役に立つこと」。1981年、神奈川県生まれ。

木谷 宗義|きたに むねよし