動物が飛び出してきて...事故を起こしてしまった時に取るべき行動は?

車道を横切る馬

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道路上で突然動物が横切るなどして接触した場合、そのまま命を奪ってしまうことは珍しくありません。路上で野生動物と接触して生命を奪ってしまう事故は通称『ロードキル』と呼ばれています。

日本道路公団によれば高速道路上におけるロードキル発生件数はおよそ36,000件(平成14年)となっており、ドライバーであれば誰にとっても他人事ではありません。今回は動物との接触事故を起こしてしまった場合に備えて、必要な措置が取れるよう対応すべき事柄をまとめました。

文・PBKK
Chapter
動物を轢いてしまうとどうなる?
動物が生きている場合の対応
動物が死んでいる場合の対応
動物との接触事故で保険は使える?

動物を轢いてしまうとどうなる?

路上での動物との接触事故は、動物が法律上『モノ』として扱われるため、物損事故と見なされます。

そのため、生命を傷つけたまたは奪ったことに対する罪に問われることもなく、交通違反の点数や罰金が課されることもありません。とは言え事故であることには変わりないため、警察への報告義務というものが生じます。(道路交通法72条)

直ちに警察へ連絡し、場所・車両や同乗者の状況などを伝えましょう。また、轢いた動物をそのままにしておくと後続車による追突などの2次災害を引き起こす可能性があります。

そのような事態を引き起こさないためにも、道路の異状を回復し安全を確保するために設けられた「#9910」(道路緊急ダイヤル)に連絡することも必要です。続いては轢いてしまった動物に対してどのようにすべきかを場合別に見ていきましょう。

動物が生きている場合の対応

近隣の動物病院などへ連絡し、指示に従いましょう。搬送を求められた場合は、タオルなどで動物を保護したうえで運び込みます。その際にはビニールで手を覆うなどして血液の付着による感染症を防ぐことを忘れないでください。

ちなみに治療費に関しては病院により対応が異なりますが、ドライバーが負担するのが原則となっています。

動物が死んでいる場合の対応

事故が発生した地域の役所か警察(高速道路の場合は道路管理者)に連絡をします。死骸を放置しておくと2次被害が起きる可能性があるため、可能であれば死骸は路肩に寄せておきましょう。

寄せる際は感染症を防ぐためにも直接動物に触れないこと、後続の車に充分注意することが重要です。

動物との接触事故で保険は使える?

大型の動物を轢いてしまった場合などに発生した車の損害は車両保険により補填されることになります。ただし、動物との事故は単独事故として扱われるため、補償内容を限定した保険の場合は補償対象外なる場合があることに注意してください。

補償を申請する際は事故証明が必要となるため、そういった意味でも必ず警察に報告しましょう。(保険を利用しないからといって報告しなければ報告義務違反となるためご注意ください)

動物と接触した際に自身や同乗者が負傷してしまった場合には、人身傷害保険や搭乗者傷害保険で治療費などが補償されることになります。
普段であれば間違えないようなことでも、事故を起こしたという特殊な状況では冷静な判断が難しくなります。そうならないためにも今回ご紹介した内容を踏まえて日頃から心構えをしておきたいですね。
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