最高出力190馬力を誇る、クリーンディーゼルアルファ。情熱的な走りのアルファロメオは、ディーゼルエンジンでも実現していた

アルファロメオ ジュリア ターボ・スーパー

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アルファロメオにジュリアの名前が復活したのが2016年のこと。後輪駆動と後輪駆動ベースの4WDで復活したジュリアは、その完成度の高い走りの性能で注目を集める存在となった。そして復活から2年、ジュリアにディーゼルエンジンが登場した。欧州ではマストといわれるディーゼルエンジンのラインアップだが、果たしてジュリアとディーゼルエンジンの相性は?

文・斎藤聡
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ジュリアにはイタリアの熱い血潮が流れている
このディーゼルエンジンには、心躍るスポーツテイストがある
「d」「n」「a」と3つのドライブモードから選べるジュリアは官能的で刺激的

ジュリアにはイタリアの熱い血潮が流れている

写真:アルファロメオ ジュリア 2.0 ターボ スーパー

ステアリングを握り、走り出した瞬間から沸き立つような高揚感に包まれ、心拍数さえ上がってきます。“ラテンの熱い血”とはよく言ったもので、アルファロメオには間違いなくイタリアの熱い血が流れています。そして突如復活を果たしたジュリア・クアドリフォリオには、まさしく熱い血潮の脈動と高鳴る鼓動を感じすにはいられません。このクルマに乗って、アルファロメオがまた好きになりました。

写真:2.9 V6 BI-TURBO クアドリフォリオ

一説には、もっともパワフルな「2.9 V6 BI-TURBO クアドリフォリオ」ありきでジュリアは作られたのだといいます。パワーとシャシーがもっともバランスしているのが、クアドリフォリオだというわけです。確かに2.0 スーパーに試乗してみると、明らかにシャシー性能に余裕を感じます。そんなクルマの作り方もいかにもイタリア人が作ったクルマだなと感じてしまいます。

写真:アルファロメオ ジュリア 2.2 ターボ ディーゼル スーパー
さて、ジュリアシリーズにもう一つユニークなエンジンを搭載したモデルが登場しました。2.2Lターボディーゼルエンジンを搭載した「ジュリア2.2 ターボ ディーゼル スーパー」です。

と、その前にジュリアについて簡単に説明しておきましょう。ジュリアは、2015年にアルファロメオ159の後継モデルとして登場しました。後継モデルといっても159とはまったくの別物で、プラットフォームは「ジョルジオ」と名付けられた新設計のプラットフォームです。ちなみにジョルジオは、マセラティ社と共同開発したもので後輪駆動を基本に4輪駆動も用意されています。

写真:アルファロメオ ジュリア 2.2 ターボ ディーゼル スーパー

ボディタイプは4ドアセダンのみとなっています。ボディサイズは、全長4,645mm×全幅1,865mm×全高1,435mm、ホイールベースは2,820mmで、これは欧州Dセグメントと呼ばれる、メルセデスベンツCクラス、BMW3シリーズ、アウディA4、ジャガーXEなどと同じクラスになります。

搭載する2.2Lディーゼルエンジンは最高出力190馬力、最大トルク450Nmを発揮。これで欧州ユーロ5より厳しいといわれる日本のポスト新長期排ガス規制をクリアしたクリーンディーゼルでもあるのです。

このディーゼルエンジンには、心躍るスポーツテイストがある

写真:アルファロメオ ジュリア 2.2 ターボ ディーゼル スーパー

試乗してみると、当たり前ですが、クワドリフォリオとはだいぶテイストが違います。攻めるような熱い走りを求められるクワドリフォリオと比べると、グッと落ち着いたDセグメントの落ち着きとスポーティセダンの味わいが同居しています。

写真:アルファロメオ ジュリア 2.2 ターボ ディーゼル スーパー

仕事柄、様々な新しいクルマに乗りますが、最近のプレミアムセダンには、メーターパネルも多機能なモニターになっているケースが多くあります。それはそれで新しくて良いのですが、ジュリアでは、まずドライバーズシートに座り、視線をインパネに向けると定石どおりにアナログのタコとスピードの2眼メーターが目に入ります。このアナログな景色がオジサンには妙に刺さるのです。ジュリアのニクいところは、アナログメーターをあえて採用するように、クルマ好きが悦ぶような小技を所々に効かせているところです。
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「d」「n」「a」と3つのドライブモードから選べるジュリアは官能的で刺激的
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