2ドアセダンと4ドアクーペの見分け方!代表車種を踏まえて違いを紹介
更新日:2024.09.09
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クルマの車体形状を示す言葉はいろいろあります。コンパクトカーや軽自動車に多い荷室と乗員スペースがいっしょになっているカタチは「ハッチバック」と呼ばれますし、そのままラゲッジスペースを大きくすると「ステーションワゴン」と呼ばれることもあります。トランクの付いた乗用車の基本は「4ドアセダン」で、スポーツカーでは「2ドアクーペ」が主流です。最近、増えているのが「4ドアクーペ」です。逆に、「2ドアセダン」といったボディ形状もありました。これらは、どのように区別されているのでしょうか。
文・山本晋也
文・山本晋也
車検証の車体形状は「箱型」と同じ区分
まず、「ハッチバック」、「セダン」、「クーペ」といった呼び名は、少なくとも日本では俗称といえます。
車検証を見ると車体形状の記載欄がありますが、乗用車の場合「箱型」、「幌型」、「ステーションワゴン」の3種類に区別されています。「ハッチバック」、「セダン」、「クーペ」は、いずれも「箱型」に分類されます。
ちなみに、「ステーションワゴン」には、スバル・レヴォーグのようなワゴンや、トヨタ・ランドクルーザーなどのクロカン4WD、そして多くのクロスオーバーSUVが該当します。「幌型」は開閉式ハードトップを含むすべてのオープンカーのことです。
車検証を見ると車体形状の記載欄がありますが、乗用車の場合「箱型」、「幌型」、「ステーションワゴン」の3種類に区別されています。「ハッチバック」、「セダン」、「クーペ」は、いずれも「箱型」に分類されます。
ちなみに、「ステーションワゴン」には、スバル・レヴォーグのようなワゴンや、トヨタ・ランドクルーザーなどのクロカン4WD、そして多くのクロスオーバーSUVが該当します。「幌型」は開閉式ハードトップを含むすべてのオープンカーのことです。
4ドアクーペはグローバルに増えている
というわけで、「4ドアセダン」、「2ドアクーペ」、「4ドアクーペ」、「2ドアセダン」のいずれも俗称であって、明確な基準があるわけではありません。ユーザーが「4ドアセダン」だと思っても、メーカーが「4ドアクーペ」といえば「4ドアクーペ」なのです。
それ以外にも「サルーン」といった呼び名もありますから、厳密に区別するというよりは、なんとなく区別する言葉だと認識しておく程度で、呼び名があることを知っていれば十分でしょう。
とはいえ、それなりに基準めいたものはあります。たとえばメルセデスのCLSは「4ドアクーペ」と呼ばれますが、スタンダードな「4ドアセダン」であるCクラスやEクラスに対して、ルーフが低くスタイリッシュなフォルムだからこそ「4ドアクーペ」という呼び名がふさわしいといえます。
こうした標準車よりも低いルーフラインとしたクルマの元祖的存在といえるのは1985年に誕生したトヨタ・カリーナEDでしょう。また、かつてはサッシュレスドア(窓枠のないドア)は「ハードトップ」と呼ばれ、クーペ的という見方がありました。カリーナEDもそうしたドアを採用しています。
それ以外にも「サルーン」といった呼び名もありますから、厳密に区別するというよりは、なんとなく区別する言葉だと認識しておく程度で、呼び名があることを知っていれば十分でしょう。
とはいえ、それなりに基準めいたものはあります。たとえばメルセデスのCLSは「4ドアクーペ」と呼ばれますが、スタンダードな「4ドアセダン」であるCクラスやEクラスに対して、ルーフが低くスタイリッシュなフォルムだからこそ「4ドアクーペ」という呼び名がふさわしいといえます。
こうした標準車よりも低いルーフラインとしたクルマの元祖的存在といえるのは1985年に誕生したトヨタ・カリーナEDでしょう。また、かつてはサッシュレスドア(窓枠のないドア)は「ハードトップ」と呼ばれ、クーペ的という見方がありました。カリーナEDもそうしたドアを採用しています。
ただし、スバル・レガシィやインプレッサはサッシュレスドアを採用していた時期もありましたが、「4ドアセダン」と呼ばれていたのでハードトップであることは「4ドアクーペ」と呼ばれるための絶対的な基準というわけではありません。
あくまでもシルエットとして“標準車”よりもルーフが低くなっているモデルが「4ドアクーペ」と呼ばれる傾向にあります。
あくまでもシルエットとして“標準車”よりもルーフが低くなっているモデルが「4ドアクーペ」と呼ばれる傾向にあります。
2ドアセダンは30年以上前にほぼ消滅
一方、「2ドアセダン」というのは、かつて標準的なボディ形状だった時代があります。
4ドアと2ドアを比べるとドアヒンジやストライカーなどの使用個数が倍になります。モータリゼーションが日本で盛り上がった1960年代に生まれた大衆車、そうした背景もあって2ドアであることが少なくありませんでした。
トヨタ・カローラや日産サニーも誕生時は2ドアでした。けっしてスタイリッシュなクーペではなく、実用的なセダンでしたからカローラやサニーは「2ドアセダン」と呼ばれたのです。2ドアながら質実剛健とした印象さえありました。
しかし、ドア数を増やすことによるコスト高が気にならないレベルまで解消されると利便性の面から「2ドアセダン」は減っていきます。そんなこともあって、1980年代の後半になると各社の新車ラインナップから「2ドアセダン」は消えてしまいました。
現在においても実用セダンで、2ドアにする合理性はほとんどありませんから、今後も「2ドアセダン」が復活することはないでしょう。
4ドアと2ドアを比べるとドアヒンジやストライカーなどの使用個数が倍になります。モータリゼーションが日本で盛り上がった1960年代に生まれた大衆車、そうした背景もあって2ドアであることが少なくありませんでした。
トヨタ・カローラや日産サニーも誕生時は2ドアでした。けっしてスタイリッシュなクーペではなく、実用的なセダンでしたからカローラやサニーは「2ドアセダン」と呼ばれたのです。2ドアながら質実剛健とした印象さえありました。
しかし、ドア数を増やすことによるコスト高が気にならないレベルまで解消されると利便性の面から「2ドアセダン」は減っていきます。そんなこともあって、1980年代の後半になると各社の新車ラインナップから「2ドアセダン」は消えてしまいました。
現在においても実用セダンで、2ドアにする合理性はほとんどありませんから、今後も「2ドアセダン」が復活することはないでしょう。
山本晋也
自動車メディア業界に足を踏みいれて四半世紀。いくつかの自動車雑誌で編集長を務めた後フリーランスへ転身。近年は自動車コミュニケータ、自動車コラムニストとして活動している。ジェンダーフリーを意識した切り口で自動車が持つメカニカルな魅力を伝えることを模索中。