盗難手法リレーアタックってどんな仕組み?対応策も紹介
更新日:2024.09.09
※この記事には広告が含まれます
業界筋では数年前から噂になっていた、新手の車両盗難方法が増えていると話題です。その名も「リレーアタック」。狙っているクルマのオーナーなどを見つけてスマートキーの発する電波をキャッチ、増幅器を使って車両まで届かせることで解錠、エンジンを始動させて持ち逃げするというもの。あたかもスマートキーの電波をリレーするようにしてクルマまで運んでいることから「リレーアタック」と呼ばれているようです。
文・山本晋也
文・山本晋也
本来、電波が届く範囲は70~100cmくらい
クルマのキーについている施錠・解錠(ロック・アンロック)のボタンは、見通しがよければ数十m程度は離れていても届きますが、スマートキーの電波は非常に弱いものです。
というのも、スマートキーの電波が強いとリレーアタックで用いている増幅器を使わなくても、他人が解錠ができてしまうから。これはスマートキーが開発される初期段階から考慮されていました。
そのため、セキュリティ上、非常に狭い通信エリア(70~100cm)においてのみキーと車両の照合を行なうといった仕組みになっています。そうした微弱な電波を増幅するのがリレーアタックです。
というのも、スマートキーの電波が強いとリレーアタックで用いている増幅器を使わなくても、他人が解錠ができてしまうから。これはスマートキーが開発される初期段階から考慮されていました。
そのため、セキュリティ上、非常に狭い通信エリア(70~100cm)においてのみキーと車両の照合を行なうといった仕組みになっています。そうした微弱な電波を増幅するのがリレーアタックです。
使わないときは電波を遮断するケースに入れる
リレーアタックが話題となった初期には、スマートキー本体に増幅器を1m程度まで近づける必要があったということでしたが、最近では増幅器の性能も上がってきたようで、かなり離れていても電波をキャッチすることができる模様。
そのためスマートキー自体にはオン・オフのスイッチはありませんので、対策としてはクルマから離れているときには鉛のような電波を遮断する素材を用いたケースに入れるのが、ほぼ唯一といえる対策です。
とくに戸建住宅のように駐車場が隣接しているケースでは、鍵のありかが分かりやすいということでリレーアタックによる盗難がしやすい傾向にあります。
自宅でもスマートキーは放置しておくのではなく、電波を遮断するケースにしまう習慣をつけておくといいでしょう。もちろんスペアキーも対策が必要なのは言うまでもありません。
なお、リレーアタック対策のスマートキーケースに入れた状態ではキーレスエントリーのような便利機能は使えませんし、エンジンも始動できません。もしケースに入れていてもキーレスエントリーができるようなら、きちんと電波が遮断できていないということです。
それにしても、クルマに乗るたびに、いちいちケースからスマートキーを出す必要があるのでは、スマートキーの利便性をスポイルしてしまいます。せっかくの便利アイテムがひと手間かかってしまうのは本末転倒のような気もしますが、愛車を守るためには仕方がないのかもしれませんね。
そのためスマートキー自体にはオン・オフのスイッチはありませんので、対策としてはクルマから離れているときには鉛のような電波を遮断する素材を用いたケースに入れるのが、ほぼ唯一といえる対策です。
とくに戸建住宅のように駐車場が隣接しているケースでは、鍵のありかが分かりやすいということでリレーアタックによる盗難がしやすい傾向にあります。
自宅でもスマートキーは放置しておくのではなく、電波を遮断するケースにしまう習慣をつけておくといいでしょう。もちろんスペアキーも対策が必要なのは言うまでもありません。
なお、リレーアタック対策のスマートキーケースに入れた状態ではキーレスエントリーのような便利機能は使えませんし、エンジンも始動できません。もしケースに入れていてもキーレスエントリーができるようなら、きちんと電波が遮断できていないということです。
それにしても、クルマに乗るたびに、いちいちケースからスマートキーを出す必要があるのでは、スマートキーの利便性をスポイルしてしまいます。せっかくの便利アイテムがひと手間かかってしまうのは本末転倒のような気もしますが、愛車を守るためには仕方がないのかもしれませんね。
スバル フォレスターにはドライバーの顔認証システムがあって、登録したドライバーに合わせてシートポジションなどを自動調整する機能が備わっていますが、将来的には登録しているドライバーでなければエンジンが始動できないといった時代になるのでしょうか。
山本晋也
自動車メディア業界に足を踏みいれて四半世紀。いくつかの自動車雑誌で編集長を務めた後フリーランスへ転身。近年は自動車コミュニケータ、自動車コラムニストとして活動している。ジェンダーフリーを意識した切り口で自動車が持つメカニカルな魅力を伝えることを模索中。