"軽で高速道路はしんどい"は昔のはなし。楽になったそのワケとは?

高速道路 軽自動車

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以前は、軽自動車で高速道路を走るのはしんどい・辛いと言われていました。しかし近年は、多くの技術進歩によって、軽自動車でも高速道路を楽に走れるようになっています。どのように軽自動車の性能は進化したのでしょうか?
Chapter
なぜ、"軽で高速道路はしんどい"と言われていたのか
軽自動車はどのように進化したのか?
軽自動車の規格変更

なぜ、"軽で高速道路はしんどい"と言われていたのか

そもそも、なぜ軽自動車で高速道路を走るのは辛いと言われていたのでしょうか。

その理由は、第一に、速度が出ないことが挙げられます。50〜60km/hあたりからの加速が鈍ければ、合流で苦労することになりますし、たとえ100km/hで巡航できたとしても、その時のエンジン回転数が高いと、振動と騒音が大きくなります。その振動と騒音がドライバーに届きやすい構造であれば、それだけで疲労は増加します。

また、まっすぐ走ることが苦手だったり、横風に弱かったりすると、修正舵をあてる頻度が高くなりますし、ピッチングや突き上げが多くても、ドライバーの疲労は高まります。

これらの理由から、軽自動車で高速道路の走行するのは辛いと言われていたのです。

しかし近年は、多くの技術進歩によって、軽自動車でも高速道路を楽に走れるようになっています。どのような点が進化したのでしょうか?

軽自動車はどのように進化したのか?

1990年代の軽自動車は、すでに自主規制値いっぱいの64psモデルが多く登場しているので、問題は馬力以外にあるはず。

そこでまず注目したいのが、100km/h巡航時のエンジン回転数です。比べるのは、規格が現在と同じ2代目の2000年式スズキ ワゴンR-RRと、現行型ワゴンR スティングレーのトップグレード Hybrid-Tです。

それぞれのエンジンスペックは、ワゴンR-RRが最高出力47kW(64ps)/6,000rpm、最大トルク106Nm(10.8kgm)/3,500rpm。現行型のワゴンR スティングレー Hybrid-Tは、最高出力47kW(64ps)/6,000rpm、最大トルク98Nm(10.0kgm)/3,000rpmです。

スペックでは、新しいワゴンRの最大トルクの発生回転数が500rpm低く、8Nmだけ小さいだけですが、100km/h巡航時のエンジン回転数を調べると、ワゴンR-RRは約3,600rpm。現行型のワゴンR スティングレー Hybrid-Tは、約2,100rpmと大きく異なります。

どちらも最高出力の発生回転数は、6,000rpmなので、その半分以上で回さなればならないワゴンR-RRと、半分以下で回っているワゴンR スティングレー Hybrid-Tでは、大きな違いがあります。

これは現行型がCVTを採用したことが、大きな要因ですが、さらに低回転でも十分なトルクを発生できるハイブリッドとターボも、低い回転で100km/h巡航を可能にする要因として見逃すことができません。

またホイールベースは、2,360mmと2,460mm。タイヤサイズは、14インチと15インチ。これも乗り心地を高める要因。さらに、遮音や振動、ハーシュネスといったNVH性能も進化して、高速移動を快適にしています。

軽自動車の規格変更

軽自動車の規格変更はこれまで日本国内で何度も行われてきました。今現在で、最後に規格変更が行われたのは1998年です。

この1998年の軽自動車規格変更は、普通自動車に採用されている安全衝突基準を軽自動車にも適用させ、軽自動車の大きさの上限が、長さ3.4m以下×幅1.48m以下×高さ2.0m以下に変更となりました。

また、2000年10月には軽自動車の高速道路での最高速度が従来の80km/hから100kmへと引き上げられました。

高速道路における最高速度の引き上げ例からもわかるように、安全性や性能に関して軽自動車は進歩し、普通車に負けないくらいなりました。今後軽自動車の馬力規制がなくなれば、より高速道路を走りやすい軽自動車が誕生するかもしれませんね。

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