いまも多くのマニアに愛される日産サニートラック(サニトラ)は魅力がいっぱい

日産 サニートラック

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“サニトラ”の愛称で、いまも多くのファンに愛されている日産サニートラック。生産中止から20年以上経つ商用車なのに、一向に人気が衰えないのはなぜなのでしょうか?その人気の秘密に迫ります。

文・山崎友貴
Chapter
クラシカルなのが新しい
趣味としての魅力がいっぱい

クラシカルなのが新しい

サニートラックが誕生したのは、1967年のこと。ダットサン(のちに日産ブランド)サニーの、ピックアップトラックバージョンとして誕生しました。

ちなみにピックアップトラックの定義とは、荷台部分がキャビンから分離することなく続いているトラックのこと。いまでは、分離しているハイラックスなどもピックアップトラックと言われていますが、サニートラックはその定義そのままの車です。

初代のB20型は5年だけ造られたモデルですが、2代目のB120型は1971年から2008年まで造られた、ロングセラーモデルでした。現在でも多くのファンがいるのは、この2代目です。国内では、1994年式が最終モデルとなっています。

サニートラックは四半世紀も生産されたモデルのため、2代目だけでも2回のフェイスリフトを実施しました。

・初期型/1971〜1977年
・中期型/1977〜1989年
・後期型/1989〜1994年

このように、3つのモデルに大別されます。なかでも、後期型は角目ヘッドランプに変更されているため、一見して後期型だということが判別できます。

現在、中古車市場に出回っているのは、ほとんどが後期型です。それは、後期型からNOx/PM法適合エンジンが搭載されているため。中期型以前の車両は、この法律によって排気ガス浄化装置などを付けていないと、大都市圏で登録することができません。

中古車相場は、車選びドットコムによると車両本体価格48万〜235万円(2018年4月時点)となっており、チューニングやドレスアップを施した車両は高めの傾向があります。古いモデルではありますが、ノーマル車も意外と多く残っており、発売当時のままで乗ることができます。

そんなサニトラは、未だに多くのファンに愛されている車です。その魅力はなんでしょう?

趣味としての魅力がいっぱい

サニートラックが未だ愛されている理由は、まずそのスタイル。90年代でもクラシカルに感じたデザインは、まもなく2020年を迎える現在においては、さらに新鮮に映ります。昭和の車に馴染みがない若い世代は、新しささえ感じることでしょう。

サニートラックは、ドレスアップ&チューニングのカテゴリーが非常に充実しています。まずドレスアップですが、定番なのが前期・中期型の丸目ヘッドライト、およびグリルに変えるという手法。前期・中期型に乗りたいけれど、NOx/PM法の規制地域で登録できないという人にはいい方法です。

また、アメリカ西海岸的なカスタマイズ“キャルルック”もまた、サニートラックではお馴染みのスタイル。スムージングやクロームメッキパーツの装着といった方法で、さらにノスタルジックなスタイリングにすることができます。
チューニングという点でも、サニートラックは熟成しています。この車にはA12型という1.2ℓ直4OHVエンジンが搭載されていますが、このパワーユニットはシンプルで改造がしやすく、しかもよく回る名機として定評があります。

A12型エンジン用のスープアップパーツはアフターマーケットで意外と豊富に出回っており、自分好みのエンジンに仕上げることができるのも、サニートラックの魅力のひとつとなっているのです。中にはその軽量さを活かして、草レースやドラッグレースなどを楽しんでいる人も少なくありません。

サニートラックはもともと商用車でありながら、非常に趣味性の高い車。中古車が比較的安価であり、ノーマルで乗ってもモディファイして乗っても楽しい車です。人とは違う車に乗ってみたい…という人には、まさにジャストなモデルではないでしょうか。


(写真はすべてマニアック・ガレージより提供されています)

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