ルームミラー下のレバーとは?初心者向けやさしい解説

ルームミラー

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運転中にルームミラー(バックミラー)を見ると、下部に小さなレバーのような突起が付いているのに気づいたことはありませんか?

実はこのレバーには重要な役割があり、正しく使えば夜間の運転が格段に楽になります。しかし、運転初心者の中には用途がわからず触ったことがない方も多いでしょう。

この記事ではルームミラー下のレバーの名称・機能・仕組みから、正しい昼夜の切替方法までをやさしく丁寧に解説します。
さらに、自動防眩ミラーやデジタルインナーミラーといった最新ミラーとの違い、レバーが無い場合や壊れた場合の対処法についても紹介します。最後に夜用・昼用の使い分けや眩しさの理由、車検との関係などよくある質問にもお答えします。

この記事を読めば、防眩ミラーの使い方に関する疑問がスッキリ解消できるでしょう。

CARPRIME編集部

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Chapter
ルームミラー防眩レバーの名称と役割を解説
プリズム式防眩ミラーの仕組みと光量低減メカニズム
防眩レバーの正しい操作手順【昼夜切替】
最新自動防眩・デジタルインナーミラーの特徴
レバー非搭載車・故障時の対処法ガイド
レバー破損・脱落時の修理ポイント
ルームミラー脱落の応急処置と再接着
ミラー角度のぐらつき原因と交換方法
鏡面割れ・キズ補修のベストプラクティス
レバー効果がない時の眩しさ対策
後付け・交換で防眩ミラーをカスタムする方法
純正防眩ミラーへの交換・アップグレード手順
市販防眩ワイドミラーを後付けする方法
社外自動防眩ミラー化で快適視界
ルームミラー修理・交換費用を徹底解説
ミラー再接着の費用相場
純正ルームミラー交換にかかる費用
社外デジタル・ワイドミラー導入コスト
その他トラブル時の修理予算
防眩レバー&ルームミラーのよくある質問
まとめ:防眩レバーで夜間の安全ドライブを

ルームミラー防眩レバーの名称と役割を解説

ルームミラー下についているこの小さなレバーの正式名称は「防眩式(ぼうげんしき)ルームミラー」の切替レバーです。
文字通り「眩しさ(ぎらつき)を防ぐ」ための機能を持ったミラーで、日中と夜間で鏡の反射のさせ方を切り替えることができます。

夜間に後続車がハイビームだったり、後ろの車の車高が高くヘッドライトが直接目に入ると、ルームミラーに反射した光で前が見えないほど眩しく感じることがあります。そんなときに活躍するのがこの防眩式ルームミラーのレバーです。後続車のライトが眩しいと感じたらレバーを切り替え、ミラー越しに入ってくる光を弱めることで、視界の眩しさを軽減できる仕組みになっています。


なお、従来このような防眩ミラー機能がない車では、夜に眩しいとき運転者自身がミラー全体の角度を下向きに変えて後続車のライトを避けるという対処をしていました。しかしこの方法では鏡を逸らしてしまうため後方車両そのものが見えなくなり危険です。

そこで考案されたのがレバーで切り替え可能な防眩式ルームミラーなのです。このレバー付きルームミラーなら、鏡に映る景色(後続車)はそのままに、鏡の反射光だけを暗くすることができます。つまり「見えるけれど眩しくない」状態を作り出し、安全性と快適性の両立ができるというわけです。

プリズム式防眩ミラーの仕組みと光量低減メカニズム

防眩式ルームミラーの中身はプリズム型(くさび型)の鏡になっており、レバー操作で鏡の中の角度と反射面を切り替えることで明るさを調節しています。具体的には、鏡のガラスには裏面と表面で異なる反射率を持たせた二層構造(ダブルミラー)になっています。昼間モード(通常時)はガラス裏側の鏡面(高い反射率)で映した像が見えるため明るくクリアに後方を映します。

一方、夜間モードでは鏡がわずかに傾いてガラス表面側の像を見る状態になり、ガラス表面の反射率は大幅に低いため、後続車のライトによる眩しい光だけが大きく減少します。この仕組みにより、後ろの車はしっかり映しつつ、ヘッドライトのギラつきだけ抑えることが可能になるのです。

要するにルームミラーのガラスが一様な厚さではないプリズム(くさび)形状になっており、昼間は裏面の強い反射、夜間は表面の弱い反射に切り替えて眩しさを防いでいます。電気を使わないシンプルな構造ですが、非常に効果的に夜間の視界を確保できるのが特徴です。

防眩レバーの正しい操作手順【昼夜切替】

ルームミラーの防眩レバーは、基本的に昼間と夜間で使い分けます。昼間は通常モード(デイモード)の位置にし、夜間に後続車のライトが眩しいときだけ防眩モード(ナイトモード)に切り替えます。多くの車では、レバーが奥(前方)に倒れている状態が昼用で、レバーを手前や下方向に動かすと夜用になる構造です。

実際にレバーを動かしてみて、鏡が暗くなれば夜用、明るくなれば昼用だと覚えておきましょう。後続車のライトが眩しい時だけ夜用に切り替え、終わったら忘れずに昼用に戻すようにしてください。

そして朝になったら必ずレバーを昼間モードに戻すことも大切です。ナイトモードのまま日中に走行すると、後方が常に薄暗く見えて危険だからです。防眩ミラーはあくまで眩しさ軽減の補助機能なので、状況に応じて適切に使い分けましょう。

もし「自分の車のレバーがどちら向きだと夜用か分からない」という場合でも、ミラーをのぞいて暗く見える方が夜間用だと判断できます。

なお、車種によっては、レバーの代わりに電子式のスイッチが付いていることもあります。これは、次の項目で解説する「自動防眩ミラー」などに採用されているもので、手動レバー式とは仕組みが異なります。

スイッチ式のミラーは、物理的に鏡の角度を切り替えるのではなく、電気の力でミラー自体の色を暗くして反射率を下げることで眩しさを抑えるのが一般的です。まずはお持ちの車のルームミラーにレバーやスイッチが付いているか確認し、適切なタイミングで活用してみてください。

最新自動防眩・デジタルインナーミラーの特徴

近年では、従来の手動レバー式の防眩ミラーをさらに進化させた自動防眩式ルームミラー(オートディマー)を採用する車種も増えています。自動防眩ミラーはその名の通りセンサーが周囲の光を検知して鏡の反射率を自動調整してくれるミラーです。

内部に明暗を感知するセンサーと特殊な液晶・ゲル層が組み込まれており、電源を入れておけば後続車のヘッドライト光などを検知して鏡面が暗く変化します。手動レバー式と違っていちいち切り替える手間がないため、常に最適な防眩効果が得られるのが利点です。意識せずとも眩しさだけを自動で抑えてくれるので、一度使うと「もう手動には戻れない」と感じるドライバーも多いようです。

また、デジタルインナーミラー(デジタルルームミラー)と呼ばれる新しいタイプのルームミラーも登場しています。これは従来の鏡ではなく、ルームミラー型のユニットに内蔵ディスプレイと後方カメラ映像を組み合わせた装置です。

普段は通常の鏡として機能しますが、スイッチひとつで後部カメラのライブ映像に切り替えてミラー内部のスクリーンに表示できます。これにより、後部座席の乗員や荷物で視界が遮られていてもクリアな後方映像が確認できます。

また暗い夜道でもカメラの増感機能で周囲を明るく映し出せるため、夜間の視認性向上や雨天時の見えにくさ解消にも役立ちます。デジタルインナーミラーには防眩レバー自体が存在しませんが、ディスプレイの明るさ調整機能などにより夜間のヘッドライトの眩しさも比較的少なく抑えられています。

先進技術を使った装備で、レバー操作なしに防眩効果が得られますが、通常の鏡とは見え方が異なるため慣れが必要かもしれません。

レバー非搭載車・故障時の対処法ガイド

お持ちの車によっては、「そもそもルームミラーにレバーが付いていない」というケースもあります。最近の新車では上記の自動防眩ミラーやデジタルミラーが標準装備され、物理的なレバーが無い場合が多いです。

その場合はこちらで切り替え操作をする必要はなく、ミラーが自動で調光したりカメラ映像で後方視界を確保してくれます。特にSUVやミニバンの上級グレードではデジタルインナーミラーが採用されていることが多いです。

一方で、古い車や一部の軽自動車・商用車では防眩機能のない標準ルームミラーが使われていることもあります。その場合ミラーは常に一定の反射率(やや控えめの明るさ)で作られており、夜間は眩しく感じても運転者が自分で角度を変えるなど工夫するしかありません。

もし夜間の眩しさがどうしても辛い場合は、ミラーに貼る防眩フィルムや、簡単に被せて使える防眩ミラーカバー(薄いフィルター板)などの後付けグッズを活用する方法もあります。

レバー破損・脱落時の修理ポイント

レバーが壊れて動かない場合は無理に動かそうとせず、早めに点検・交換することをおすすめします。ミラー自体が破損して角度を保持できないと走行中にズレて危険ですし、鏡が割れている状態では車検にも通りません。

なお、道路運送車両の保安基準により、後部ガラスを通して後方が確認できる一般的な乗用車では、室内後写鏡(ルームミラー)は法規上の必須装備です。(トラックのように荷室で後方が見えない構造の車両など、一部の例外を除きます)。

したがって、ミラーが壊れたまま公道を走行すると整備不良として罰則の対象となり、安全運転の大きな妨げにもなります。 もしレバー部分だけが外れていたりミラー角度の切替ができない場合でも、部品単体での修理は難しいためミラーごと交換になることがほとんどです。

交換費用は、手動式の防眩ミラーなら新品でも数千円~1万円程度ですが、センサー付きの自動防眩ミラーだと部品代だけで数万円以上する場合もあります。中古パーツを探したり、レバーなしの標準ミラーに付け替える選択も可能ですが、後述するような後付け品も含めて検討するとよいでしょう。

ルームミラー脱落の応急処置と再接着

ルームミラーが丸ごとフロントガラスから外れてしまうトラブルもあります。土台ごと外れているなら専用接着剤で付け直すことになります。ディーラーで依頼すると短時間で付けてくれる作業で、5分とかからない場合が多く、工賃は安価です。

自分でやる場合はガラス専用の強力接着剤がカー用品店等に売っていますが、位置決めがシビアなので不安ならプロに任せましょう。

ミラー角度のぐらつき原因と交換方法

経年劣化でミラーの節度がなくなり、勝手に下を向いてしまうケースがあります。これは内部の摩耗が原因で、原則ミラーごと交換でしか解決できません。夏場の高温で樹脂が弱ることも原因のひとつです。走行中に動いてしまうミラーは実用上危険なので、こちらも交換を検討してください。

鏡面割れ・キズ補修のベストプラクティス

鏡面にヒビや大きな傷があると後方確認に支障が出ますし、車検にも通りません。この場合ミラー交換が確実な解決策ですが、かぶせ式(被せるタイプ)のルームミラーで傷を隠す手もあります。市販のワイドミラーを上から被せることで、割れ・傷を覆いつつ視界を広げられて一石二鳥です。

ただし根本的な解決ではないので、あくまで応急処置と考えましょう。

レバー効果がない時の眩しさ対策

レバーを引いても眩しさが十分に軽減されない場合、ミラーの故障ではなく、後続車のヘッドライトが原因かもしれません。

特に近年のLEDヘッドライトは光が非常に強烈なため、防眩モードにしてもなお「眩しい」と感じてしまうことがあります。
その場合、フィルムを貼る等の対策も考えられますが、いっそデジタルルームミラーやドラレコ付きミラーに交換するのも一案です。常時電子制御で眩しさを抑えられるため、根本的な解決策になり得ます。

後付け・交換で防眩ミラーをカスタムする方法

純正防眩ミラーへの交換・アップグレード手順

ディーラーで純正のルームミラーに交換する方法です。壊れたミラーの交換はもちろん、レバーなし標準ミラー車にレバー付き防眩ミラーを装着できるケースもあります。同車種の上位グレードに防眩ミラー設定があれば、部品を取り寄せて流用可能な場合があります。費用は手動式なら数千円〜1万円程度、センサー付きの自動防眩式では数万円と高くなります。

市販防眩ワイドミラーを後付けする方法

カー用品店などで入手できる後付けルームミラーを使う方法です。純正ミラーにかぶせて固定するワイドミラーには、ブルー鏡(防眩コート)など眩しさ軽減効果のある製品があります。工具不要で簡単に装着でき、ミラーの傷隠しにもなる便利なアイテムです。純正より劇的に暗くなるわけではありませんが、手軽な防眩対策として有効でしょう。

社外自動防眩ミラー化で快適視界

社外品の自動防眩ルームミラーキットも販売されています。車種別の適合品や汎用ブラケットで取り付けるタイプがあり、センサー内蔵で周囲が明るいと自動で暗くなるものです。

配線など専門的な作業が必要な場合も多いので、購入時は対応車種や取り付け方法を確認しましょう。価格は製品によりますが、目安として2〜5万円前後が多いようです。

ルームミラー修理・交換費用を徹底解説

ミラー再接着の費用相場

ミラーが外れた場合の付け直しは、ディーラーやカーショップでお願いしても数百円〜せいぜい数千円と安価です。自分で接着剤購入して直す費用と大差ないため、プロに任せる方がおすすめです。

純正ルームミラー交換にかかる費用

純正部品代+工賃になります。部品代は車種により異なりますが一般的な国産乗用車で3,000〜10,000円程度が多い印象です。工賃は2,000〜3,000円ほどが相場とされています。合計しても1万円前後特殊な高級車でなければ2万円を超えるケースは稀でしょう。

社外デジタル・ワイドミラー導入コスト

汎用ワイドミラーなら2,000円前後からありますし、ドラレコ内蔵デジタルミラーなら商品代金2〜3万円するものもあります。取り付け工賃は、被せるタイプなら不要、自分で交換する場合も0円ですが、配線が伴うもの(電子ミラー等)は別途5,000〜20,000円程度の工賃を見込んでください。

その他トラブル時の修理予算

レバー単体の修理は難しいため費用イコール交換費用となります。

なお、道路運送車両の保安基準により、一般的な乗用車においてルームミラーは法規上の必須装備です(トラックのように構造上、後方が見えない一部の車両を除く)。したがって、簡単な作業でない限り修理費用は発生します。安全に直結する重要なパーツですので、不具合があれば遠慮せずプロに相談しましょう。

防眩レバー&ルームミラーのよくある質問

Q1. ルームミラーのレバーは昼と夜でどう切り替えるの?
A. 昼間はレバーを通常位置のまま、夜間に眩しいときレバーをもう一方の位置に倒すだけです。見分け方は、レバーを動かして鏡が暗くなれば夜用、明るくなれば昼用だと覚えておきましょう。後続車のライトが眩しい時だけ夜用に切り替え、終わったら戻すようにしてください。

Q2. なぜ後続車のヘッドライトで眩しく感じるの?
A. 夜間は瞳孔が開いて光に敏感なため、後ろの車の強いライト光がミラーに反射すると眩しく感じます。防眩ミラーは夜間だけその反射光を弱めることで、眩しさを軽減しているのです。

Q3. レバーが壊れたままでも車検は通るの?
A. いいえ、一般的な乗用車ではルームミラーがなければ車検に通りません。 ルームミラーは道路運送車両の保安基準で定められた必須装備です。鏡が割れていたり、グラついていて角度を保持できない状態も保安基準不適合となるため、車検に合格できません。後方確認ができないのは非常に危険ですので、壊れたまま走行せず、速やかに修理・交換しましょう。

まとめ:防眩レバーで夜間の安全ドライブを

ルームミラー下のレバー、つまり防眩ミラーの切替レバーは夜間に後続車のライトで眩しいときに役立つ安全装備です。正しく操作すれば眩しさをグッと和らげ、後方確認を楽にしてくれます。この記事ではその使い方から仕組み、さらには壊れた場合の対処や交換方法まで詳しく解説しました。

幸い、防眩レバーの使い方は簡単です。昼は通常位置、眩しい夜は手前に引くだけ。そして原理は鏡の反射を切り替えて光量を減らすこと。最近では自動防眩ミラーやデジタルルームミラーなど便利な技術も登場していますが、どんなタイプでも「後ろをちゃんと見る」という目的は同じです。

ドライバーの皆さんはぜひ防眩ミラーを正しく活用して、夜間も安全なドライブを楽しんでください。

もしレバーやミラーに不具合が起きても慌てず、本記事で紹介した対処法や交換のポイントを参考にしてください。ルームミラーは比較的手軽に直せる部品ですし、困ったときはプロに相談すれば安全・確実です。

眩しさゼロとはいかなくとも、「知らずに不便を我慢している」のと「機能を知って快適に使う」のでは大違いです。安全なドライブを。そして快適な視界で、夜の道路も安心して走行しましょう。
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