進化したアイサイト・ツーリングアシスト

アヘッド スバル

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つい最近、スマホの機種変更をした。自慢じゃないし主義でもないが、物持ちが良いタチである。実に4年ぶりに替えてみたら、自宅圏内を出た途端に着信音が鳴らなくなったので驚いた。外出したことを感知すると、無駄な音害でよそ様に不快な思いをさせなくて済むよう、スマホ自身が自粛してくれるのだ。こちらの意志とは関係なくスマホ先生は私の居場所をご存知なのか…。あればあったで便利な機能ではあるが、気づかぬ内に私自身を超えて私になっている人がいるようなこの違和感と不自然さ。はっきり言ってキモチワルい。大きなお世話だ。

text:岡小百合 [aheadアーカイブス vol.176 2017年7月号]
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進化したアイサイト・ツーリングアシスト

進化したアイサイト・ツーリングアシスト

正直に告白すれば、そんな風に感じる昭和オンナにとって、自動運転は今一つポジティブに向き合えない領域だった。事故のない交通社会を目指す、その思想を素晴らしいと感じる一方で、では自動車とは何者なのか、との問いが頭の中をうごめき始める。

自動車の醍醐味は、自分の意志で自分の手足を使って操作すること。その責任の裏にある自由さにこそ宿っているのではないのか、と。

スバルが誇る自動運転の先進技術「アイサイト」搭載車に試乗したのは、そんな折も折。結論から先に言うと、あらためて驚いた。スバル車の走りの愉しさに。カッチリとつくりこまれた足回りの信頼性。ハンドルの操作感などが伝えるスポーティーな味つけ。

ワインディングを駆ける時も、高速道路を巡行する日にも、クルマを操り日常から非日常へと移動する愉しさをたっぷりと味わえるに違いない。テストコースを走らせながら、そんなことを感じていたのである。「走りのスバル」のDNAは、しっかりと受け継がれている。
あれれ、アイサイトをテーマに選んでおきながら、全然アイサイトの話になっていない。本末転倒とはこのこと…ではない。本筋も本筋だ。つまり、それほどにアイサイトは、五感を邪魔しない自然さを備えているのだ。

たとえば車線をはみ出しそうになった時。前車との距離や車線の位置、そして速度も自動的に測りながら、車線の真ん中に戻れるようハンドル操作をアシストしてくれるのだが、その手応えは毅然としつつも穏やか、そしてナチュラル。「自動」より「支援」とした方がふさわしい所作は、あくまでも人が主体であることを伝えてくる。

だから自動運転モードを選んでいながらも、運転の楽しさ、愉しさを積極的に享受できる。楽しくて愉しいから、もっと運転したくなる。

アイサイトが目指すところを「サービス」ではなく「技術」とスバルは言う。魔法のカーペットでも、どこでもドアでもなく、「心からツーリングを愉しむ」ためのツールだ、と言うのである。その心根がキモチいい。素敵なお世話だ。
■スバル アイサイト・ツーリングアシスト

今までのアイサイトではハンドル操作の自動制御をしていなかった時速60km以下と、ハンドル操作の自動制御も先行車追従もしていなかった時速100kmよりちょっと上、時速約120km以下の幅広い車速域で、アクセル、ブレーキ、ステアリング操作を自動でアシストできるようになった。

白線(区画線)と先行車の両方を認識することで、時速30〜40kmなら80Rのコーナーでも追従する。高速域から渋滞まで、「リアルワールドで本当に使える」機能を目指して技術を練り上げた。まずは発売されたばかりの新型レヴォーグ、WRX S4から搭載される。

www.subaru.jp/eyesight_ta/#touringassist

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text:岡小百合/Sayuri Oka
大学卒業と同時に二玄社に入社。自動車雑誌『NAVI』で編集者として活躍。長女出産を機にフリーランスに。現在は主に自動車にまつわるテーマで執筆活動を行っている。愛車はアルファロメオ・147(MT)。40代後半にして一念発起し、二輪免許を取得した。
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