スペンサー・レプリカ40周年記念モデル
更新日:2024.09.09
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フレディ・スペンサーがプロライダーとして歩み始めたのは'78年、16歳の時のことだ。AMA(全米ロードレース選手権)の250㏄クラスやスーパーバイククラスで頭角を現し、世界グランプリでは500ccクラスで2度('83年/'85年)、250ccクラスで1度('85年)タイトルを獲得。90年代に再びAMAや鈴鹿8耐で活躍した後、'01年にはモトGPの殿堂入りも果たしている。
text:伊丹孝裕 [aheadアーカイブス vol.187 2018年6月号]
text:伊丹孝裕 [aheadアーカイブス vol.187 2018年6月号]
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スペンサー・レプリカ40周年記念モデル
そんなスペンサーにはホンダの秘蔵っ子のようなイメージがあるものの、実態はそうでもない。'78年から'80年初頭にかけてはヤマハ、スズキ、ドゥカティ、モトグッツィ、カワサキのマシンに乗り、ヤマハとカワサキでは優勝も達成している他、ロードレース最後のトップチェッカー('96年)はホンダではなく、ドゥカティで受けたものだ。
天才肌ゆえメーカーもカテゴリーも問わず乗りこなし、着用するレーシングスーツもベイツ、ダイネーゼ、ナンカイ、クシタニ、アルパインスターズと目まぐるしく変化してきたが今に至る40年もの間、一度たりとも変わらなかったモノがある。それがアライのヘルメットだ。
始まりは偶然だった。'77年のとあるレースでコース上に犬が飛び出してきた時のこと。慌てふためくライバルを横目にスペンサーだけがそれを軽々とかわして優勝をさらっていったという。天性のマシンコントロールに可能性を感じた現地スタッフはすぐさまヘルメットの着用を打診し、その翌年からアライはスペンサーにとって初の契約企業になったのだ。
以来途切れることなく、しかも現役を退いてなお続く関係は極めて稀なケースであり、今やそのレプリカヘルメットはひとつのアイコンとして浸透している。
チームやスポンサーの関係で様々なカラーバリエーションが存在し、デザインも微妙に変化してきたものの、誰が見てもスペンサーだと分かるシンプルさがそう成り得た理由のひとつだろう。
実は、あのパターンはフレディの「F」とスペンサーの「S」をモチーフにしたものである(真横から見るとイメージしやすい)。アライが最初に提案したものをスペンサーが気に入り、大きく変えなかったために長く親しまれてきたのだ。
アライがスペンサーレプリカを初めて発売したのは'82年のことで、これまで20種類以上の帽体にその時代のカラーが施されてきた。レプリカヘルメットの累計販売個数としてはアライの数ある製品の中でもダントツの1位だという。
スペンサーが信頼を寄せ、アライが護ってきたライダーとしての日々。その始まりと今が40周年アニバーサリーモデルには込められている。
天才肌ゆえメーカーもカテゴリーも問わず乗りこなし、着用するレーシングスーツもベイツ、ダイネーゼ、ナンカイ、クシタニ、アルパインスターズと目まぐるしく変化してきたが今に至る40年もの間、一度たりとも変わらなかったモノがある。それがアライのヘルメットだ。
始まりは偶然だった。'77年のとあるレースでコース上に犬が飛び出してきた時のこと。慌てふためくライバルを横目にスペンサーだけがそれを軽々とかわして優勝をさらっていったという。天性のマシンコントロールに可能性を感じた現地スタッフはすぐさまヘルメットの着用を打診し、その翌年からアライはスペンサーにとって初の契約企業になったのだ。
以来途切れることなく、しかも現役を退いてなお続く関係は極めて稀なケースであり、今やそのレプリカヘルメットはひとつのアイコンとして浸透している。
チームやスポンサーの関係で様々なカラーバリエーションが存在し、デザインも微妙に変化してきたものの、誰が見てもスペンサーだと分かるシンプルさがそう成り得た理由のひとつだろう。
実は、あのパターンはフレディの「F」とスペンサーの「S」をモチーフにしたものである(真横から見るとイメージしやすい)。アライが最初に提案したものをスペンサーが気に入り、大きく変えなかったために長く親しまれてきたのだ。
アライがスペンサーレプリカを初めて発売したのは'82年のことで、これまで20種類以上の帽体にその時代のカラーが施されてきた。レプリカヘルメットの累計販売個数としてはアライの数ある製品の中でもダントツの1位だという。
スペンサーが信頼を寄せ、アライが護ってきたライダーとしての日々。その始まりと今が40周年アニバーサリーモデルには込められている。
●アライ RX-7X・スペンサー40th
価格:¥65,880(税込)
www.arai.co.jp
価格:¥65,880(税込)
www.arai.co.jp
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text:伊丹孝裕/Takahiro Itami
1971年生まれ。二輪専門誌『クラブマン』の編集長を務めた後にフリーランスのモーターサイクルジャーナリストへ転向。レーシングライダーとしても活動し、これまでマン島TTやパイクスピーク、鈴鹿八耐を始めとする国内外のレースに参戦してきた。国際A級ライダー。
text:伊丹孝裕/Takahiro Itami
1971年生まれ。二輪専門誌『クラブマン』の編集長を務めた後にフリーランスのモーターサイクルジャーナリストへ転向。レーシングライダーとしても活動し、これまでマン島TTやパイクスピーク、鈴鹿八耐を始めとする国内外のレースに参戦してきた。国際A級ライダー。