定番とは何か

スタンダード、オーセンティック、トラディショナル、そしてクラシック。どれもクルマやバイクのことを表現するときによく使われる言葉だ。言葉の意味はそれぞれ微妙に異なるけれど、どの言葉も一様にそれが「定番」であることを表している。定番がなぜ存在するのか、なぜ人は定番を求めるのか。クルマやバイクに所縁ある「定番」とは何かを考えてみたい。

text:石井昌道、吉田拓生、佐川健太郎、若林葉子 [aheadアーカイブス vol.157 2015年12月号]

Chapter
究極の定番は ポルシェ911だった
なぜ今 イギリスブランドがウケるのか
ボンネビルという永遠のトレンド
定番を着こなすことの難しさ

究極の定番は ポルシェ911だった

text:石井昌道


定番とは本来ファッション用語で、一定の需要が保たれているため商品番号を変えずにずっと生産され続けるものであり、代表格はリーバイス501など。

自動車では、あえて流行を造り出して買い替えを促すモデルチェンジが古くから常識化しており、商品番号を変えないまま生産され続けることは今や皆無だが(65年間生産されたVWタイプIがもっとも長寿)、同じ車名のままずっと支持されているモデルは定番と呼んでいいだろう。

日本は流行のサイクルがことさら早いというのか、ユーザーが飽きっぽいのか、自動車メーカーや車種が多いわりには古い車名のまま生き残っているモデルは多いとは言えない。乗用車でめぼしいのはトヨタのクラウンやカローラ、日産スカイライン、ホンダ・アコード、三菱パジェロ、スズキ・アルトにダイハツ・ミラぐらいだろうか?

車名だけではなく、コンセプトやそのモデルの役割、人気の衰えがないことまでを定番の定義として考えると、カローラだって該当しない。その他のモデルも、かつての勢いはなくなっている。人気を維持、あるいは上向かせるには、実質的にはマイナーチェンジであっても車名を変更するのが手っ取り早いのだ。

その一方、欧州のメーカーはあまり新しい車名を使いたがらない傾向が強いようだ。たとえばハイブリッドカーにしても、日本ではプリウスやアクアなどのように専用車にしたモデルが成功しやすいが、欧州ではアウディA3のe―tronやメルセデス・ベンツSクラスのS400hなどというように既存車種の1グレードとして設定される。

トヨタも欧州でプリウスを販売しているが、同クラスながらわざわざオーリス・ハイブリッドも用意するのは、そういった傾向を見越してのことだという。いろいろと例外はあるが、全体的な傾向として日本は新しモノ好き、欧州はコンサバというのは間違いないだろう。

そういった地域の特性に左右される面はあるとはいえ、誰もが納得する定番たるには、やはり商品の魅力が持続しなくてはならない。そう考えて、本当の定番を探すとポルシェ911に行き着く。

長きに渡って連綿と造り続けられ、今なお人気車であり続けているという意味ではおそらく世界一のモデルだろう。ポルシェは他の自動車メーカーに比べると極端に宣伝費をかけないが、それでも人気に衰えが見られないのは定番の証。「需要マイナス1台を供給」といったような考え方でブランドを守っているのも巧みなところだ。

その911であっても長い歴史のなかでは、もっと拡販しようと豪華、快適志向に振ってみたり、スポーツ路線を強めて硬派になったりとコンセプトに多少の揺らぎはあった。運動性能的にはミドシップのほうが有利なことをわかりつつ、RRであり続けることに造り手が葛藤した時期もあったはずだ。それでも「最新は最良」であり続けるための努力を怠らず、今まで生きながらえているのだ。

現在は、ついにNAエンジンからターボ・エンジンへのスイッチが決まり、ファンの間で物議を醸している。ネガティブな声も聞かれてはいるが、空冷から水冷に移行したときと同様、さほど影響を受けずに人気を維持するのだろう。自動車は環境性能や安全性能への要求が時代とともに厳しくなっていくので、王者の911といえど定番であり続けるためには、技術革新を怠らないことが常に求められる。

それだけ難しいからこそ、定番と呼ばれることの価値は大きいのだ。

901

1963年の発表当初は「901」と名乗っていたが、1964年のパリショーで、中央に「0」を持つ3桁のモデル名はプジョーが商標登録していることが判明。車両名称を911に変更する。型式は901のまま。通称「ナロー」。

930

2代目はアメリカの安全基準に対応して前後バンパーを大きくしたので通称「ビッグバンパー」と呼ばれる。1974年から1989年まで製造された息の長いモデル。930型はスーパーカーブームを牽引したことでも有名。写真は930ターボ。

964

3代目は約8割ものパーツが新たに設計されたが伝統的なフォルムは継承された。中古車市場では、比較的手が届きやすいと言われた964型だったが近年は空冷ポルシェの中でも人気が高く相場も高騰している。1989年〜1993年。

993

4代目の993型は、マニアの間では最後の911と呼ばれている。同モデルの生産終了により、30年以上に渡るポルシェの空冷エンジンが幕を下ろした。室内レイアウトにおいてもナローを受け継いできた最後のモデル。1993年~1998年。

996

5代目の996型は911シリーズ始まって以来のフルモデルチェンジとなる。水冷化されて大型化したが軽量化を推し進めたのでスポーツ性能は大幅に向上している。涙目型のヘッドライトは後期型では形状変更された。1998年~2004年。

997

6代目の997型は、996型をベースに丸いヘッドライトが復活するなど、デザインを大幅に変更させた。21世紀になってスポーツカーとしての性能だけではなく、ラグジュアリーな要素が求められるようになった。2004年~2011年。

991

7代目の991型はアルミを多用することで剛性を高め軽量化を図った。外観は997型と似ているが、左右ライト間を広げるなど細かく変更している。ホイールベースを延長、トレッドも拡大して運動性能を向上させる目的。2011年〜現行。

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text:石井昌道/Masamichi Ishida
自動車専門誌の編集部員を経てモータージャーナリストへ。国産車、輸入車、それぞれをメインとする雑誌の編集に携わってきたため知識は幅広く、現在もジャンルを問わない執筆活動を展開。また、ワンメイク・レース等への参戦経験も豊富。エコドライブの研究にも熱心で、エコドライブを広く普及させるための活動にも力を注いでいる。

なぜ今 イギリスブランドがウケるのか

text:吉田拓生


世界中で統一された単位の採用が推し進められている。「SI単位」とか「国際単位系」と呼ばれるフランス主導のそれはメートル法の延長線上にある。だが頑なにユーロの導入を拒んだイギリスという国は、今なお長さをインチやフィートで、速度をマイルで、重さをポンドで考えているのが実情だ。

日本人は愛車のオドメーターが10万キロに近づくと、そろそろ買い換えどきだと感じる人種だが、それはマイルに換算すれば6万2500マイルに過ぎない。我々がイギリス人に紳士的で悠長なイメージを持ち、ことほど左様にイギリス車のドライブフィールにゆったりとした時の流れを感じる背景には、キロメートルとマイルという単位の違いにも似た独特の時間軸があるように思う。

実際に我が国でイギリス車を溺愛している人物は、まるでイギリス製の革靴を使い込んで深まる色合いを愉しむように、手に入れた1台を長く大切に乗ることを良しとしている。

一方のイギリス車自体にも、長期のオーナーシップを当然と考えている節が見受けられる。古いジャガーの説明書には「シートに使われている革は乗り始めこそ硬いが、2万マイルほどの走行でオーナーの体形にフィットしたものになる」と書かれているし、ベントレーのそれには「クルマを長期保管する場合」と題して、プラグホールからエンジン・オイルを数滴ずつシリンダー内に垂らすという指示が書き記されているほどだ。

だが経済的な視点からイギリス車メーカーの立ち位置を俯瞰してみると、これで本当に地に足が着いているの? と疑いたくなるような構図が浮かび上がってくる。

ロールスロイスとベントレーの蜜月はドイツ人同士の取引きによって突然終わりを迎え、ロータスも幾度かの危機の後、GMを経由してマレーシア企業が指揮権を握っている。古豪ローバーは看板ブランドであるミニとランドローバーを抜き取られて実質的な終焉を迎えた。

アストン・マーティンとジャガーとランドローバーはイギリスに深く根を張っているフォードの指導でブランドとしての魅力に覚醒し、中東とインドの資本に支えられて今日に至っている。

小規模でマニアックで数多あるスポーツカー・メイクスを除けば、イギリスの自動車ブランドは全て外資の手に渡ってしまっているのだ。

そんな体たらくであるにも関わらず、長身のジェレミー・クラークソンは世界中のクルマに対して思ったままの皮肉を口にして、車体に火をつけて崖から落として平然としている。それが許されるのは、彼がかつて7つの海を支配して植民地を増やし、今なお世界金融の根っこを握るイギリス人の末裔だからだろう。

歴史を振り返れば好不調の波こそあれ、イギリスの自動車には長い時間をかけて培ってきた普遍的な魅力が備わっている。だからこそ高速安定性と信頼性が先行し、そこに動的な質感や佇まいの良さを込められずに悩んできたドイツ人や、21世紀なって懐具合が急激に良くなってきた自動車新興国の資本家たちが、こぞってイギリス・ブランドを手中に収めたいと考えたのである。

イギリス車は外資に乗っ取られた負け組ではなく、世界が憧れる勝ち組なのである。だからこそ、イギリス・ブランドを手に入れた誰もが、工場をそっくり海外に持ち出してしまおうなどとは考えなかったし、これまでイギリス人がしてきたよりも遥かにイギリス濃度の高いモノ造りを推し進め、結果的にブランド規模の拡大に成功しているのである。

イギリス車のイメージはしばしば伝統的と形容されるが、我々日本人はこの言葉を正しく解釈しなければならない。「伝統」は「保守的なもの」であると捉えられがちだが、実際は違う。クルマの世界で言えば、ギアボックスの上にエンジンを横置きして前輪を駆動したミニは、'60年代の保守的なクルマ好きが眉を顰めるほどの革新的な産物だったのである。

革新的だからこそ長い間カタチを変えずに使い続けられることができ、それが結果的に「伝統」という言葉に置き換わっていくのである。

ボーダーレスに自動車産業が進化する昨今だが、しかし伝統は今日も連綿とイギリスの地で育まれている。


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text:吉田拓生/Takuo Yoshida
自動車雑誌「Car Magazine」編集部に12年在籍した後、フリーランスライターに。クルマ、ヨット、英国製品に関する文章を執筆。クルマは主に現代のスポーツカーをはじめ、1970年以前のヒストリックカー、ヴィンテージ、そしてレーシングカーのドライビングインプレッションを得意としている。

ボンネビルという永遠のトレンド

text:佐川健太郎


ボンネビルの新型がデビューする。新生トライアンフが2001年に現行のモダンクラシックラインを発売してから15年ぶりのフルモデルチェンジだ。

コンセプトは「伝説の再生」。伝統を受け継ぎつつも現代的なパフォーマンスが与えられているのが特徴だ。並列2気筒の基本レイアウトを守りながら、エンジンは水冷化され排気量もアップ。ライディング・モードやトラクション・コントロールなどの電子制御が追加され、デザインもさらに洗練されている。

ボンネビルの世界観を裏切ることなく、モーターサイクルとしての機能性を高めることが狙いであり、また、走行性能の向上を追求して欲しいというファンからの要望に応えたものだ。

従来シリーズはすべて865ccで統一されていたが、今回はエントリーモデル的な位置づけの「ストリートツイン」が900cc、最も伝統的スタイルを継承した「ボンネビルT120」がハイトルク型の1200cc、そしてカフェレーサースタイルの「スラクストン」がハイパワー型の1200ccへと進化した。

クランク角に関しても従来型の360度方式に代わり、より鼓動感を重視した270度方式が採用された。よりオーセンティックに、そして多様化するユーザーニーズに対応した現代のボンネビルに相応しい仕上がりとなっている。

1959年型

1968年型

▶︎トライアンフ「ボンネビル」 は1959年に登場して以来、バーチカルツインのエンジン形式、2本出しマフラー、ツインリアサスペンションなど、アイデンティティーとなる部分は変更していない。またトラディショナルなデザインは、現在も多くの“クラシック風”バイクのモチーフにされている。


初代「T120ボンネビル」が登場したのは1959年。メリデン・トライアンフ(かつてメリデンに工場があったことからそう呼ばれる)時代から数えると今回で4代目となるボンネビルだが、新旧含めて世界中には多くのファンがいる息の長いモデルである。

実際には中断されていた時期もあるし、メーカーとしての母体も異なるので全く同じモデルとは言えないが、ブランドとして永遠の輝きをもって生き続けている。「Bonneville」。それはトライアンフにとって、また英国車の全盛期を知るモーターサイクルファンにとって特別な意味を持つネームなのだ。

ボンネビルの名は、米国のユタ州にあるボンネビル・ソルト・フラッツにて、トライアンフの「ストリームライナー」が当時の二輪における世界最速記録を達成したことにちなんで名付けられた。

ストリームライナーで培った先端技術が投入されたボンネビルは、マン島TTやフラットトラックレース、ISDTトライアルなどのメジャーレースでも勝利を重ねるなど高いポテンシャルを発揮。世界最速記録においても、トライアンフをパワーソースとしたマシンが1970年まで、ほぼ15年間に渡りその頂点にあり続けた。

英国車の黄金時代と言われた'50年代から'60年代後半にかけて、ノートンやBSAなどと共に中心的役割を担ったトライアンフにとって、ボンネビルはまさに虎の子であり、ファンにとっては高性能バイクを象徴するアイコン的な存在だったのである。

ボンネビルはセレブリティに愛されたモデルとしても知られる。古くは永遠のアクションスター、スティーブ・マックイーンが映画「大脱走」で、大半の走行シーンをスタントなしで演じた逸話はあまりに有名だ。

劇中で使われたのはTR6だが、マックイーンはプライベートや趣味のレースでボンネビルを愛用した。他にもクリント・イーストウッドやボブ・ディラン、デビッド・ベッカムなどボンネビルに魅せられたスターは枚挙にいとまがない。時代は変われど、ボンネビルは本物を追い求めるエンスーたちの心を捉えて離さないのだ。

数々のレースで実証された信頼性とカテゴリーを問わず高いポテンシャルを発揮する優れた設計思想、そしてバイクとしての扱いやすさなどが、ボンネビルをロングセラーモデルとして定番たらしめたことは言うまでもない。

旧き良き時代を伝えるノスタルジックなデザインを守りつつも常に時代に合わせて進化してきた歴史が示すとおり、伝統に刷り込まれたDNAはきっと新世代ボンネビルにも受け継がれるに違いない。

ボンネビルは時代とともに変わってきたし、昔とはその位置づけも異なる。だが、その名が刻んできた輝かしい歴史はけっして色褪せるものではない。現代のボンネビルを求めるライダーにとって、その価値もまた永遠のものなのだ。

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text:佐川健太郎/Kentaro Sagawa
モーターサイクルジャーナリスト。出版社のフリー編集者を経て二輪雑誌やWEBメディアに寄稿。動画サイト「MOTOCOM」主宰、「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど多方面で活躍する。

定番を着こなすことの難しさ

text:若林葉子


クルマの究極の定番と言えば、ポルシェ911に行き着くらしい。しかし、フツーはなかなかそこまでは行けない。911が定番と言われても…。

ポルシェやスーパーカーのような特別なクルマのことはよく分からないから、ここでは、フツーのクルマの定番について考えてみたい。

そこでフツーのクルマの定番を「モデルチェンジはしながらもロングスパンで存在し、一定の評価を受けつつ、多くの人に愛され続けているクルマ」と仮に定義してみる。

すると、思い浮かぶクルマがいろいろ出てくる。BMW・3シリーズ、ミニ、フォルクスワーゲン・ゴルフ…。具体的な車名を挙げ始めれば、おそらく人によって意見もさまざまで、ここがまた難しいのだが、「乗り手を選ばず、デザインは多くの場合プレーンで奇を衒わず、機能は必要にして十分」 そんなクルマがほとんどだ。

そして、そのクルマに乗るのに理由はいらない。何も言わなくても、周りは勝手に納得してくれる。間違いのない買い物だ。

ただし、乗り手に我慢を強いることもなく、特別なテクニックを要求されることもない分、スーパーカーのようにモビルスーツにもなってくれない。流行のデザインで周囲の注目を浴びることもない。自分という存在を特別なものに演出するアイテムにはなってくれない。

それは多分、洋服と同じで、定番のものを着ていれば間違いはないが、一歩間違えると凡庸にもなる。多くの人が着ている分、個性も埋没する。定番をまとうということは、素の自分、その人の本質があぶり出されるということでもあるのだ。

結局、定番と言えども安心はできないということなのだろう。定番と言われるクルマを乗りこなすのは、個性の強いクルマを乗りこなすのと同じくらい手強い。

この話で思い出すのは松本 葉さんだ。数年前、南仏のアンティーブに葉さんを訪ねていったとき、葉さんの運転するパンダで一泊二日の小さな旅に出た。そのときの号では葉さんの運転をこんな風に表現している。

『それにしてもさすが、葉さんは運転がうまい! ほぼ左手だけでハンドルをキュキュ。 右手は、ギアチェンジするという感じもないくらいに、自然に、チョコチョコチョコとシフトノブを操作する。走り出すのも停まるのも、せわしないくらいきびきびしている』

南仏は崖のような坂道も多く、急坂を登りきった見通しの悪い丁字路を曲がるときのハンドブレーキの使い方とか、速度が乗ったまま侵入していくロータリーの曲がり方とか、感心することは山ほどあったが、このパンダという、小さな何でもないクルマがこれほどまでに小気味よく走るものなのだと知って心底驚いた。

このときのパンダがあまりに印象的で、単純な私は、日本に帰ってからしばらく、パンダを買おうかと真剣に考えた。しかし、ディーラーのガラスウィンドウにおさまっているパンダの前に何度立ってみても、葉さんのように何でもない風情でパンダを走らせている自分は想像できなかった。多分、私にはパンダは似合わない。

定番と言われるクルマは、評価が定まっていると同時に、クルマごとにある程度イメージも確立している。だから乗り手がそのイメージから大きく離れ過ぎると違和感を覚えることもある。その意味では葉さんとパンダはバッチリだ。

そういえば葉さんの書く文章と、葉さんがパンダを運転する様子はよく似ている。スピード感はあるのに周囲をよーく観察している感じとか、「先を急ぎます」みたいな感じとか。相乗効果で人もクルマもどちらもいきいきして見える。

もう一人、当誌でお馴染みの岡小百合さんはアルファロメオ147(MT)に13年乗り続けている。岡さんのおんなっぽさと赤いボディの147もこれ以上はないと思える組み合わせで、岡さんを知る誰もが納得してしまうのである。定番なら何を選んでも大丈夫というものでもなく、岡さんにしろ、葉さんにしろ、「らしさ」というのも、定番を輝かせるうえでは大事な要素の一つだと思わずにはいられない。

定番のクルマを乗りこなせればホンモノ。本当のかっこよさとは定番から滲み出てくるものなのだろう。

●MINI 3DOOR COOPER S
車両本体価格:¥3,250,000(MT、税込)
全長×全幅×全高(㎜):3,860×1,725×1,430
車両重量:1,240kg 
定員:4人
エンジン:直列4気筒DOHC
排気量:1,998cc
最高出力:141kW(192ps)/5,000rpm
最大トルク:280Nm/1,250-4,600rpm
JC08モード燃費:15.8㎞/ℓ 
駆動方式:前輪駆動

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text:若林葉子/Yoko Wakabayashi
1971年大阪生まれ。Car&Motorcycle誌編集長。
OL、フリーランスライター・エディターを経て、2005年よりahead編集部に在籍。2017年1月より現職。2009年からモンゴルラリーに参戦、ナビとして4度、ドライバーとして2度出場し全て完走。2015年のダカールラリーではHINO TEAM SUGAWARA1号車のナビゲーターも務めた。