Smart House 積水ハウス

アヘッド 積水ハウス

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技術が支える快適「SLOW&SMART」の住まい

SEKISUI HOUSE [aheadアーカイブス vol.117 2012年8月号]
Chapter
1 積水ハウスの考える スマートな暮らし「観環居」
2 新エネ大賞受賞「グリーンファースト ハイブリッド」
3 「もしも」の場合もエネルギーの安心を確保
4 緊急時こそ、移動手段として電気自動車を

1 積水ハウスの考える スマートな暮らし「観環居」

横浜・みなとみらい地区の高層ビル群の間に佇む、木に囲まれたスタイリッシュな木造住宅――。総務省のスマート・ネットワークプロジェクトに、ハウスメーカーとして唯一参画・建設した、積水ハウスの実証実験住宅「観環居」だ。スマートハウスをいち早くかたちにした先進の住宅なのだが、どこか安心感や懐かしさといった〝変わらない住まいの心地良さ〟が漂っていることを実感できる。

積水ハウスは、住宅業界で初めて「エコ・ファースト企業」に認定され、環境配慮型住宅「グリーンファースト」を業界内で先駆けて発売するなど、地球にやさしい住宅づくりを推進してきた。その主役は、あくまでも「人の暮らし」。技術の進化を見据えながら、人の快適な暮らし、住まいに求められる役割を、変わらず大事にし続ける姿勢が感じられる。

こうした思想に基づいて建てられた観環居は、自然エネルギーを生かした高機能な住まいに、ネットワークテクノロジーが溶け合うことで実現可能な、一歩先の未来を見せてくれる。
豊かで快適な暮らし(SLOW)を実現するために、先進技術(SMART)を生かし、高次元な環境配慮と快適性をバランスさせる。この「SLOW&SMART」という考え方が、積水ハウスの住まいづくりの根底にある。

2 新エネ大賞受賞「グリーンファースト ハイブリッド」

積水ハウスは2011年8月に、スマートハウスの提案「グリーンファーストハイブリッド」を発表した。これは、平常時でも非常時でも安心して快適に過ごせる先進の住まいの提案だ。

省エネや創エネを志向する住宅は多いが、他と大きく違うのは、「太陽光発電」「燃料電池」「蓄電池」、これら3つの電池を搭載して連携させ、平常時でも非常時でも「エネルギーの安心」を得られる点だ。

平常時、電力をよく使う日中は、太陽電池と燃料電池でのダブル発電。ダブル発電で余った電力は、蓄電池に充電し、売ることもできる。夕方以降は、燃料電池と蓄電池に貯めておいた電力を使うと同時に、安い深夜電力を利用してさらに充電する仕組み。電気の購入量よりも売電量のほうが多くなり、光熱費はほぼゼロに。大幅な節電にもなる。

こうした連携システムは、独自のHEMS(ホームエネルギー・マネジメントシステム)で可能となった。いつ・どこで・どれだけのエネルギーが使われたかを「表示」するだけのものが多い中、積水ハウスは、「つくる」「ためる」といったエネルギーを最適化するよう「制御」するHEMSを開発。無理をすることなく、家計にやさしい暮らしを実現した。2011年度の財団法人新エネルギー財団主催の新エネ大賞では、最上位の経済産業大臣賞を受賞。快適性を損なうことなく、独自の技術で大幅な節電と非常時のエネルギー対策を強化したとして、高い評価を受けた。

3 「もしも」の場合もエネルギーの安心を確保

地震などの際、一般的な太陽光発電では、非常用コンセントを介して1・5kWの電力を利用できる仕組みになっている。反面、1・5kW以上発電していても、蓄電地の容量が不十分で、せっかく発電した電力も無駄になるケースも多い。

「グリーンファースト ハイブリッド」の場合、蓄電池は8・96 kWhという大容量を誇る。日々の生活でいうと、冷蔵庫(200W)と液晶テレビ(150W)、照明(100W)なら、約17時間使い続けられる電気を溜めておける計算になる。

大容量の蓄電池を備えたことで、緊急時に使用可能な電力量が飛躍的にアップ。しかも普段から蓄電量が1/2を下回らないようHEMSで制御しているため、「使いたいときにほとんど残っていない」という事態もない。いつでもエネルギーを確保できているという安心感と共に暮らせる。万が一停電が起こっても慌てることはない。特別な操作をしなくても自動的に蓄電池などからの供給に切り替わって照明が点灯。地震後の散乱した室内を、暗闇のまま歩かなければいけないといった不安はないのだ。

太陽光発電が使えない夜間は、燃料電池と蓄電池で電力を供給し、断水がなければ、燃料電池で作ったお湯で入浴も可能。断水していたとしても、貯湯タンクのお湯(水)を生活用水として利用できる。
夜間にガスも止まってしまった場合は、蓄電池のみからの供給となるが、通常と同じ暮らし方(電気の使い方)をしても、一晩は十分に乗り越えられる容量が確保されている。朝になれば太陽光で発電し、余剰電力は再び蓄電。エネルギーを自前で確保し、ライフライン復旧までの生活を守る 「グリーンファースト ハイブリッド」は、〝もしも〟にこたえる、災害に強い住宅と言える。

4 緊急時こそ、移動手段として電気自動車を

昨年の震災以降、電気の供給がストップしてしまった時には、電気自動車から家に電気を供給すればいい、という考え方が普及し始めている。しかしそうした見方に対し、積水ハウスはまったく異なる考えを打ち出している。それは、電気自動車バッテリーとしてではなく、移動手段として使える状態にしておくべきだという考え方である。

震災後しばらくの間、多くのクルマがガソリンスタンドに列を作った。ガソリンが確保できず、緊急時にクルマが使えない不便さや不安といった事実を目の当たりにしての発想だ。

先の項目で述べたように、 「グリーンファースト ハイブリッド」は大容量の蓄電池を備えるため、停電時には、むしろ家から電気自動車に電気を供給できるというメリットがある。2011年2月からは、戸建て住宅に電気自動車やプラグインハイブリッド車用の充電コンセントを標準装備。家の中だけでなく、外への移動に対しても安心を提供している。

こうした先進技術が駆使されたスマートハウスに時代のニーズは着実に高まっている。真の意味で豊かな「SLOW&SMART」な住まいは、これからも進化し続けていく。
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