クラシック ミニ(mimi)が中古でも愛される理由

BMW クラシックミニ

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人生に彩りを与えてくれるものの一つにクルマがあります。ただし、すべての車が”彩り”になれるわけではありません。大切なポイントは「デザイン」。

デザインといっても見た目のことだけではなく、その車の開発背景や目的、設計思想、また開発陣の志、そしてそれらの具現化度合いなども含みます。当初の開発目的や開発陣の志がプロダクトにちゃんと反映されているか?細部にわたって無理や無駄がなくユーザにとって機能的か?

車に限らず、人はしっかりとデザインされたものを見ると美しいと感じます。そしてそこに価値を感じるのです。街でそれを見かければ私たちは思わず目を留めてしまうし、それを自分のライフスタイルの中に置くと人生の彩りとなるのです。

もし”人生に彩りを与える車”を探すのであれば、その対象は新車に限らない方がいいです。
中古車を含めた方がその対象車両が大幅に増えるからです。
今回は数ある車の中でも人生に彩りを与えてくれるとっておきの1台をご紹介したいと思います。
Chapter
どんどん魅力が増すクラシックミニ(BMCミニ、ローバーミニ)
ミニマル思想のクルマ
自分好みにできるミニの魅力

どんどん魅力が増すクラシックミニ(BMCミニ、ローバーミニ)

1959年の発売開始から約60年、そして生産を終えた2000年から18年が経ったミニ。誰が見てもそれとわかるデザインは、最近ますますその魅力を増しているように思います。

最初に製造販売をした英国ブリティッシュ・モーター・コーポレーション(BMC)の社長レナード・ロード氏が自社開発陣に命じたのは「極めて経済的な4人乗り小型車」の開発。これをアレック・イシゴニス率いるメンバーが完璧なまでに具現化したのがこのミニです。外観だけに限らず、内装備品やメカニズムなど、この車を構成する全てにその設計思想が反映されています。

必要なものが、必要なところに、必要な形で、必要な数だけある

ーミニに触れるたびに”本物のデザイン”とは正にこういったものを言うんだなとつくづく思うのです。

ミニマル思想のクルマ

ミニのボディサイズは全長3,070mm× 全幅1,440mm×全高1,330mm。軽自動車のスズキアルト(DBA-HA36S)が全長3,390mm×全幅1,470mm×全高1,470mmなので、ミニは軽自動車よりもコンパクトです。

それでもフロアを低くし、エンジンとミッションを省スペース化のために上下2段に重ね、タイヤをボディの四隅に追いやって、この小さなボディに大人4人が乗り込める室内スペースを確保したのです。

ポケットからキーを取り出し、少し腰をかがめながらドアハンドルにある小さなキーシリンダーに差し込んで回すと、コトッという音と小さな手応えとともにドアロックが解除されます。 

そしてドアを開けて室内を”見下ろして”みる…。

ご存知のように、ミニには年式によって様々なブランドやグレードがあり、室内装備や機能、またそれらのデザインもそれぞれ異なりますが、基本的にはどれもミニマル。

シートに腰を落として(シートに”座る”ではありません)、少し上向きのハンドルに手をおくと、そのステアリングシャフトの角度から両足つま先のすぐ向こう側にステアリングラックがあることがわかります。これも室内スペースを目一杯確保しようとした設計者の思いが伝わってきます。
適度な重さのクラッチを踏んで(ミニには高年式になるとATもあります)、左手でこれまた適度な位置にあるシフトレバーを触ってギアがニュートラルになっているのを確認。

続いてイグニッションキーシリンダーにキーを挿してONにしてチョークノブを引く(高年式のインジェクション仕様車は不要)。そして一呼吸してから(特に意味なし)、そっとイグニッションキーを回すとスターターモーターの回転音の後に「ブオンッ!」と4気筒のOHVエンジンが目を覚まします。

するとハンドル、シート、シフトノブ、足元のペダルやフロアなど各所から「ちゃんと回ってますよ!」とエンジンの振動が伝わってきます。スロットルペダルを少し踏み込むと文字通り「ブオーンッ!」と少しくぐもった感じのエキゾーストノートが響きます。

小さなボンネットの下に収まる4気筒OHVエンジンからもカチャカチャカチャ…とプッシュロッドやロッカーアーム、バルブなどの発するメカ音が。時計もカメラもそうですが、やっぱり”機械”はこうでなくっちゃと思う瞬間です。

ギアを1速に入れて走り出すと、誰もがまず体感できるのがその軽さ。小さなボディがスッと加速します。

ミニの車両重量は初期モデルだと僅か600kg、エアコンやエアバッグなどが装備された最終モデルでも700kg+αほど。
ホンダN-ONE(DBA-JG1)でも830kgなので軽自動車と比べてもかなり軽量です。

ミニにはパワーステアリングが装備されていませんが(停止時こそハンドルは重いのですが)走り出してしまえばボディが軽量なので全く気になりません。

しっかりとした手ごたえでタイヤと路面の接地状況を手のひらに感じることができます。しかもステアリングギアレシオがとても速いので、車を向けたい方向に少しハンドルを切るだけでスパッと向きが変わります。

コンパクトで軽量なボディとクイックなハンドリング、そして低い座席位置は正にゴーカート。ミニは運転も楽しめる「極めて経済的な4人乗り小型車」なのです。

自分好みにできるミニの魅力

また、これらの素性を活かしてより自分の好みにより近づけることができるのもミニの魅力です。純正部品に限らず世界中で様々なパーツが今も製造販売されているので、高年式車両をベースに外装をクラシカルな初期モデルにカスタマイズしたり、エンジンやサスペンション、ブレーキなどの気になるポイントを最新の高性能品にアップグレードしたりというようなことが簡単にできるのです。

さらにミニは「物」としての価値だけでなく、オーナーや愛好家によるクラブやイベント活動も各地で盛んに行われているので「事」としての価値も持ち合わせています。イベントを楽しんだりオーナー同士で様々な情報交換をするのもいいですね。

小さくたって60年という長い時間を経たヘリテイジ。その数は減るばかりでもう増えることはありません。つまり、その価値は増すことはあっても減ることはないのです。

わずか数年で(中には数カ月で)価値を失ってしまうものばかりのこの世の中で、人生に彩りを添える車としてミニを候補にしてみるのも一手かと思います。

ミニを手に入れる場合、その対象は100%中古車ということになるので、車両コンディションの良し悪しをしっかりと見極めることが大切です。
製造から何年も経っているため各車のコンディションのバラツキが大きいです。

そのコンディションのバラツキが概ね販売価格差と考えていただいていいかと思います。手間はかかりますが可能な限り実車を見比べてみるのが良いでしょう。

一方、日常的なメンテナンスは車両構造がシンプルなので専門店でなくても認証工場であれば十分対応可能なので安心してください。

初めてミニに乗るという方には始動性の良い排気量1300ccのインジェクションモデル(1992年以降)がおすすめです。

このモデルは標準でクーラーも装備されているので夏でも快適です。グレードには「メイフィア」や「クーパー」といったレギュラーグレードから「ポールスミス」や「40thアニバーサリーLTD」といった限定モデルなどもありますが、内装の仕立てや装備、またホイールなどの違いだけで中身は基本同じです。

それでも人気があるのはやはり「クーパー」と各限定モデルです。色々なカラーや仕様があるので自分の好みを探してみて下さい。
私の方では、人気色であるブリティッシュグリーンの走行距離5万キロの修復歴なしで探して見ました!それではどうか素敵なミニが見つかりますように…!
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