一般的なエンジンオイルとレーシングオイルは、なにが違うのか?

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自動車好きなら、レースの世界ではマシンがさまざまに過酷な条件下で戦っていることは周知の事実かもしれません。そのため、レーシング用パーツと聞くと、なにやら高い効果が期待できそうなイメージがありますよね。レーシングオイルという響きも同様です。では、一般的なエンジンオイルとレーシングオイルにはどのような違いがあるのでしょうか?
Chapter
エンジンオイルの役割とは?
一般的なエンジンオイルとレーシングオイルの違いは?
一般用途でレーシングオイルを使用しても大丈夫?

エンジンオイルの役割とは?

まずは、一般的なエンジンオイルの役割を振り返ってみましょう。

エンジンオイルの役割は、1)シリンダー内の潤滑、2)シリンダー内の密閉性保持、3)エンジン冷却、4)スラッジや煤の洗浄、5)防錆作用の5つがあります。

それら5つすべてを満たすようにエンジンオイルにはさまざまな添加剤が加えられています。そのレシピはメーカーごとに異なっており、それがときには○○社のオイルが良い、△△社のオイルを入れたら壊れた、などのような噂につながります。

それだけの機能を一手に引き受けるエンジンオイルですから、多少高価な製品を使用したほうが良いのは想像に難くありません。では、一般のエンジンオイルと高性能の頂点、レーシングオイルの違いとはなんでしょうか?

一般的なエンジンオイルとレーシングオイルの違いは?

レーシングオイルとひと口にいっても、本来のレースで使用されるオイルと、商品の高性能をアピールするために名付けられた製品があることを断っておかなければなりません。ここでは、おもにレースで使用されるオイルについて解説します。

乗用車に使用されるエンジンオイルとレーシングオイルの大きな違いは、用途と長期安定性です。レーシングオイルは、使用されるコースが決まっていること、常用回転数がほぼ一定であること、それにともなう油温も一定であること。このような条件から、レース用オイルは、ある一定の条件を満たすよう設計されており、酸化防止剤などは入っていません。

見た目は同じに見えるエンジンオイルでも、一般走行とレース走行の求める走行条件により、中身はまったくの別物と言っても過言ではありません。

一般用途でレーシングオイルを使用しても大丈夫?

愛車でジムカーナやラリーなどに参加するのであれば、短期間のみレース用オイルを使用することは可能です。では、一般用途でレーシングオイルを使用しても大丈夫なものでしょうか。

答えはNGです。というのも、先述したようにレーシングオイルはかなり限定的な条件下で極限走行に使用されることを目的に製造されています。

交換サイクルは、基本レース毎ですから、交換を怠るとオイルの酸化や劣化が進んでエンジンにダメージを与える要因になります。また、渋滞でエンジン回転数を稼げない、冬で気温が下がったなど一般用途では問題ないことも、レーシングオイルには不得手になることがあります。

レース用オイルの低粘度で高性能という特性は、エンジンのパワーアップにもつながる重要な要素ですが、一般道で使う場合、リッターあたりの価格と交換の頻度を考えると一般用高性能オイルで十分。

レース用オイルは、サーキット走行会や競技に参加する際に使うのなら良いのですが、その際はレース後のオイル交換をセットと覚えておきましょう。

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