軽トラでも快適!今や唯一の大型キャビン、ダイハツ ハイゼットジャンボとは?

始まりはまるでピックアップトラックのように

ハイゼットジャンボ

軽トラックに乗っている人の全てが、荷台の全てを使うわけではありません。ならば、キャビンをもう少し大きくしてもいいのではないでしょうか?そんな考えで生まれたのが、ハイゼットジャンボです。

初めて設定されたのは1983年、6代目ダイハツ ハイゼットの時代。ハイゼットトラックの大型キャビン版というよりは、むしろその代から設定されたハイゼットバンの乗用版、ハイゼットアトレー(現在のアトレー)のピックアップトラック版というポジションでした。

そのため、グリルガードやフォグランプ、荷台側面上部の整流カバーなど、軽トラとしては異例な事に豊富なドレスアップ用パーツが準備されていたのです。荷台を短縮してキャビンを後ろに延長、延長部分にはダンプカーのような縦長の窓がついていました。

この窓を開ければ空気の通りが良くなり、走ればかなり涼しかったので、オプションのエアコンをつけなくとも良いくらいでした(当時の3ドア軽自動車も、同じ理由でリアガラスを開けるクルマが多かったのです)。

専用ボディカラーもあった、トップグレード

それだけではなく、ハイゼットのトップグレードとして初代ハイゼットジャンボには専用の赤いボディカラーまでありました。実用車というよりどちらかといえばホビーカーとしての側面が強かったのですが、意外と実用車としての需要も高かったのです。

通常のハイゼットトラックは椅子も背もたれも簡素、ヘッドレストなど背後のバルクヘッドに貼ってあるだけというものですが、ジャンボはハイゼットカーゴ(昔のハイゼットバン)と同じシートが使われ、完全にではありませんがリクライニングすらできました。

さらにハイルーフ仕様だったので頭上空間も広々。つまり、軽トラとしては例外的に、極上の快適性を持っていたのです。

7代目ハイゼット(ジャンボとしては2代目)の時に追加された、4人乗りキャビンから後ろの最後部のみ、冷蔵庫などを載せられる荷台となっている「ハイゼットデッキバン」とともに、ジャンボはハイゼットの定番グレードとなりました。

装備面はともかく、ボディバリエーションはシンプルでノーマルルーフとハイルーフ程度の違いしか無い事が多い軽トラ/軽1BOXにあって、ハイゼットはジャンボとデッキバンが存在する事により、かなり特異なポジションを手に入れたのです。

なお、ライバルとしてハイゼットより早い1982年にアクティトラックキンブキャブが、2002年には三菱 ミニキャブ スーパーキャブも登場していますが、いずれも現在では廃盤になっており、ハイゼットジャンボが大型キャビン軽トラとして、唯一無二の存在となっています。

現在は特装車からカタログモデルに昇格

初代以来、基本的にハイゼットジャンボは特装車として改造車両扱いだったため、中には特異なモデルもありました。それが3代目ジャンボ(ハイゼットとしては8代目)で、キャビンの延長量が大きかったため「スーパージャンボ」とされたのです。

見た目は通常のハイゼットトラックで、三方開き荷台も左右のあおり(倒して開ける仕切り)も一見そのまま。キャビンもそのままに見えて、箱状の延長キャビンを継ぎ足したような、いかにもツギハギのような見かけで、追加窓も無いため後方視界も悪く、シートのリクライニング量が。大きいほかはちょっと不便だったのです。

1年足らずとごく短い短い生産期間で終わったのでほとんど見かけないレア車ですが、4代目(ハイゼットとしては9代目)以降の新規格ハイゼットジャンボでは、2代目以前の追加窓を備えた普通の大型キャビンに戻りました。

5代目ジャンボ(ハイゼットとしては10代目)ではついに特装車からカタログモデルに昇格!ハイゼットトラックそのものが走行性能や快適性を大きく向上させた中で、もっとも快適な軽トラとして、今後も販売され続けるでしょう。

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