日産元エンジニアが推測する、次期型GT-Rの姿

現行のR35 GT-Rを振り返る

日産 GT-R R35

R35型GT-Rは、内外装デザインやエンジンチューニング、ミッション、足回りなど、時代の要求に合わせるように、毎年少しずつリファインされ、開発も継続されてきています。

2016年8月に販売開始された"2017年モデル"のパワートレインは、6速DCTと組み合わされる3.8リットルV型6気筒ツインターボエンジンで、最高出力419kW(570ps)、最大トルク637Nm(65.0kgm)を発生。エクステリアやインテリアもブラッシュアップがなされ、これまでのGT-Rと比べて、ぐっと落ち着いたものとなりました。

ちなみにSUPER GTのテクノロジーがフィードバックされているGT-R NISMOは、最高出力441kW(600ps)、最大トルク652Nm(66.5kgm)を発生。専用のカーボン製のフロントとリアバンパー、リアスポイラーを搭載し、”2014年モデルから100kg増しのダウンフォース(300km/h走行時)”を得ています。

R35 GT-R NISMO 画像

次期型GT-Rはどんな姿でデビューするのか?

さて、気になる次期型GT-Rは、どんな姿で登場するのでしょうか。

ご存知の通り、日産にはフェアレディZとGT-Rという2台のスペシャリティカーがあります。両車は、”歴史ある古典的なFRスポーティカー(フェアレディZ)”と、”速さ=正義とするハイパフォーマンスカー(GT-R)”といった明確な位置づけがされており、GT-Rには『分かりやすい速さ』が求められています。

そのため、”GT-Rは、ラップタイムなど明快なNo.1に君臨し、そのうえでデビューさせたい”という日産の意地と思惑があるのではないでしょうか。

以下は筆者の推測ですが、次期型GT-Rは、技術の粋を集めて開発してきます。現在の日産が誇る技術といえば、EVをはじめとするハイブリッド技術、4WD技術、そしてステアバイワイヤやリアステアを使った4輪統合操舵システムが挙げられます。

ハイブリッド化によるモーターアシストは、強烈なGT-Rのゼロ発進加速をさらに鋭いものとするでしょう。また、現行NSXのようにエンジンをミドシップに置き、前輪は左右独立でモーターで駆動するシステムを採用するなど、さらにスーパースポーツ寄りに進化をしてくるかもしれません。

デザインは、GT-R50のイタルデザインで見せてくれたような、色気のあるスーパースポーツカーのスタイルで出てくる可能性もあります。その場合は、リアの可変ウイングに代表されるような、特別な空力デバイスも考えられるでしょう。

GT-Rとイタルデザインがコラボ!その姿は?

クルマの中身だけでなく「デビュー」のさせ方も工夫してほしい

R35型GT-Rがデビューした当時、日産の車両開発エンジニアだった筆者にとって、社内のGT-R復活イベントは、いまでも鮮烈に記憶されています。ニュルブルクリンクの北コースで量産市販車最速タイム(7分29秒3)を記録したムービーを、イベントに来ていた社員全員が固唾を飲んで見守り、達成の瞬間は、地響きのような歓声が湧き上がりました。

いまでこそ、ニュルブルクリンクの北コースにおけるロードカー最速記録は、2018年10月にポルシェ911 GT2 RS MRがマークした6分40秒3ですが、当時はポルシェが疑義を挟むなど量産型の市販スポーツカーとしては驚異的なタイムでした。

とはいえ、当時の記録を1分以上短縮しなければならないニュルの記録更新を目標にすることは考えにくく、新たなデビューのさせ方を模索しているのではないでしょうか?

そのプランは、たとえばF1グランプリが開催されたサーキット全コースの総合タイムでNo.1になる、ニュル24時間のプロトタイプカーで優勝する、はたまた伝統的なラリーで優勝するなど。

あらゆる市販メーカーのクルマに対して、圧倒的な強さを見せつける、センセーショナルなデビューになるはずです。来年2019年は、東京モーターショーが開催される年です。その会場で新しい動きがあるかもしれません。

まとめ

ここまで、個人的な見解をつらつらと述べてきましたが、現在の日産の状況を鑑みると、いまはGT-Rというブランドの体力を温存すべき時期。そのためには、GT-Rの生産を一時的に止める、もしくは年間生産台数を制限するという英断が必要なのかもしれません。

今後も、日産の動きに注目していきたいと思います。

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