歴史が変わる!? 英仏が2040年ガソリン車販売禁止へ。

レンジローバー ヴェラール 2017

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フランスが2040年までにガソリンおよびディーゼル車の新車販売を停止すると発表したのが、7月上旬。

そしてその3週間後、イギリスも同様の対策を発表しています。はたして、ガソリン車がこの世からなくなる日は、やってくるのでしょうか?

Chapter
フランスは「パリ協定」の中の目玉政策
フランスに続いてイギリスも!
ほかの国々の動きは?
ガソリン車&ディーゼル車は本当になくなるの?

フランスは「パリ協定」の中の目玉政策

2017年7月6日、フランスのユロ環境連帯移行相は、2040年までのガソリン・ディーゼル車の販売禁止を発表しました。これは、地球温暖化対策の国際的な枠組みとなる「パリ協定」のための目玉政策のひとつとして掲げられたものです。

内容は、2040年以降、ガソリンおよびディーゼル車の新車販売を禁止するということに加えて、2022年までには石炭火力発電所を停止。2050年までに、フランス全体での二酸化炭素(CO2)排出量を差し引きゼロにする「カーボンニュートラル」を目指すというものです。

しかし、現状では達成への具体的な道筋が示されておらず、実現を疑問視する声もあります。ちなみに、フランス国内での2017年上半期の新車販売は、ガソリン・ディーゼル車の合計が約95%。残りは、ハイブリッド車が3.5%、EVは1.2%です。

フランスでは、EVの普及に向けて購入補助金を設けるなど優遇する一方、ガソリンおよびディーゼル車の生産や販売に厳しい規制を設けていくとみられています。

フランスに続いてイギリスも!

フランスの発表に続いて約3週間後、イギリスのゴーブ環境相がガソリンおよびディーゼル車の新規販売を2040年から禁止することを正式に発表しました。

イギリスの保守党(与党)は、2017年の総選挙前に"2050年までに、ほぼすべての自動車とバンのゼロエミッション(排気ガスゼロ)を達成する”と公約していることもあり、今回の発表にいたりました。

なお、イギリスにおける2017年上半期のEVとハイブリッド車の販売台数は、約30%増加しているものの、新車登録に占める割合は、わずか5%未満とごくごく少ないのが実情です。

ほかの国々の動きは?

自動車の歴史を作ってきたともいえる、イギリスやフランスが衝撃の発表をしましたが、他の国々はどうなのでしょうか?

・ドイツ:2030年までにガソリン車等の販売禁止を目指した法案を審議
・オランダ、ノルウェー:2025年までにガソリン車やディーゼル車の販売を禁止する動き
・インド:2030年をメドにガソリン車等の販売を禁止する制度を検討
・中国:環境規制を厳しくしたことでEVの生産・販売台数が爆発的に増加。販売台数は米国を追い抜いて世界シェアも25%から32%に上昇
・日本:EV・PHVロードマップにおいて、2030年におけるEVおよびPHVの新車販売におけるシェアを20~30%に、保有台数におけるシェアで16%を目指すと公表

ガソリン車&ディーゼル車は本当になくなるの?

ガソリン車とディーゼル車が無くなるなんて、本当にあり得ることなのでしょうか?

無くなるといっても、ほとんどの国が2040年に新車販売をやめるということですから、それまでに販売されたガソリン車が完全になくなるのは少なくとも30年以上かかるものと思われます。また、EVへの買い替えを促進するには、国を挙げての強力なバックアップは欠かせません。

たとえばノルウェーでは、2017年1月に販売された新車(乗用車)のEVおよびPHVのシェアは4割近くなっているそうです(ノルウェーの調査会社OFVによる)。

理由は、政府による手厚いEV優遇政策で、EVオーナーは自動車に関わる税金がすべて無料で充電設備の理由も当然無料。高速道路やカーフェリー、公共駐車場などもすべて無料というから、すさまじい勢いで普及が進んでいるのです。

日本もノルウェーのようなインセンティブがあれば、EVが急激に増えそうですね。
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