免許不要や免得取得に4年かかる国も?!日本より運転免許取得が簡単な国・難しい国

教習車

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最近では「クルマに乗る機会がないから運転免許は不要」という人が増えてしまい、自動車学校の経営は結構大変なようです。もっと簡単に免許を取得できればいいのでしょうか?各国の事情はどうなっているのでしょう?
Chapter
日本の教習は昔4段階、今は2段階
え?免許がいるの?という国もある
無期限ではなくなったドイツや、イギリスの95歳おばあちゃん教官
フランスにはそもそも免許不要のクルマが!
仮免許が3段階もあるオーストラリア

日本の教習は昔4段階、今は2段階

筆者が運転免許を取得した頃は、自動車学校での教程は4段階ありました。

1段階では教習所の中での基礎運転、2段階では教習所の中での応用運転、3段階で教習所の中での単独運転や急ブレーキ講習などのアクシデント体験、スペアタイヤへの交換などを経て、学科試験を通ってようやく仮免許(もしかすると、仮免取ったのは2段階の後だったかもしれません)。

3段階の急ブレーキ講習で見込みがあったためか?なぜか筆者だけその後スピン講習があり、ガードレールまで10cmで止まって、教官が喜んでいた覚えがあります。他の自動車学校で同じような講習を聞いた事が無いので、その場の即興だったのでしょう。4段階は路上教習で、危険な事が無ければ卒業となるのですが、最後の高速道路講習はサービスのようなもので、卒業式の後で行われるので割と思い切りアクセルを踏んだものです。

それが現在だとたった2段階、1段階で仮免許、2段階で本免許と簡素化されたものですが、それでもまだ日本の運転免許制度は取得しにくいという批判があります。

え?免許がいるの?という国もある

それでは海外ではどうなのでしょう?という事で日本以外の国で免許を取るのが簡単な国を探してみると、「そもそも免許なんか取ってない」という国があります。

厳密に言えば運転免許がいらない国など無いのですが、「誰も取り締まらないので免許を持たなくとも普通にクルマを運転している。」ですとか、「そもそも字が読めないので、真面目に試験など受けた日には永久に受かりっこ無い。」という国も多く、そうした国ではどうしているかといえば、何かあった場合や運転免許が欲しい時には、お金を払うそうです。

ええ、罰金ではなく賄賂だそうで。

運転を覚えるための講習を受けるとしても、最終的には賄賂を払えばOKなので、日本のように免許を取れなくて困るという事は無いそうですが、それがいいのか悪いのか、それで世の中回っているので、業に入れば業に従えという言葉もありますから、深く考えない方がいいのでしょう。

無期限ではなくなったドイツや、イギリスの95歳おばあちゃん教官

何事もケ・セラ・セラ(気にしてもしょうがない)な国はともかくとして、先進国は試験や実技を経て免許を取得します。

日本ほどではないにしてもお金がかかったり、実技がどうしても通らず何十年も運転免許取得にチャレンジし続けている人などがニュースになるほどで、「取れない人は取れない」という実態には変わりがありません。

ただし、運転免許取得までの手続きには日本との違いもあり、例えばイギリスなどは教習所はあるものの、年齢や視力などの条件を満たせばオンラインで「L(Learner's Permit)」ステッカー、日本で言う「仮免許」が発行されるので、それを貼ったクルマで誰かに教えてもらってもいいのです。

そのため、個人のドライビング・インストラクターという職業も存在し、中には1938年以来この道80年近く、教えた生徒は1000人を超えるという95歳のおばあちゃん講師もいるとの事。95歳で運転している事自体がスゴイのですが、教えるのも自分のクルマとなっているため助手席の補助ブレーキなどは無いそうです。

他にも違いとしては、ドイツなどは運転免許の有効期限は15年。EU内での統一基準に合わせた2013年までは更新無しの無期限だったそうで、日本よりかなり長いですね。

フランスにはそもそも免許不要のクルマが!

運転免許の取得可能年齢についても、アメリカのように州によって15歳や16歳だったりと若いうちから取得できますが、広大な国土で自動車が不可欠な国ではある意味当然です。

それよりすごいのがフランスで、「Voiture sans permis」(免許無し自動車)という超小型車のジャンルが存在し、文字通り16歳以上であれば普通免許無し(しかるべき教習を受講しなければならない)で乗る事ができます。小型軽量、2人乗り、最高速度は45km/h、自動車専用道路の通行は不可という制約はあれど、ガソリンエンジンで動くれっきとした自動車です。

Aixamなど超小型車メーカーが産業として確立しており、近年ではルノーなども参入しています。新車価格は日本円だと160万円程度と、日本でも構想されている超小型車同様、「低価格車とはまた別」ではありますが、それでも日本では50ccのマイクロカーに乗るのも普通の自動車免許が必要な事に比べれば格段の差があります。

本来は日本で言うシニアカーのような「高齢者の気軽な移動手段」だったそうですが、最近は若者が「運転免許を取る前に慣れるクルマ」としての需要も多いそうです。

仮免許が3段階もあるオーストラリア

それでは日本より運転免許取得が厳しい国はあるのでしょうか?あります!

それがオーストラリアで、日本の運転免許証を取得していれば3ヶ月限定で運転できる国際免許証の発行を受けられるものの、全く新規となると実に4年の歳月がかかります。その理由は3段階の仮免許で、まず簡単なオンラインテストに合格してもらえる「L」マーク。

イギリス連邦の1国ゆえか、ここは前述のイギリスと変わりません。16歳からLマークの発行を受けられて、免許を持っている人が同乗し、その人の管理と責任の元であれば、運転はできます。

Lマークで120時間以上の運転を経て、実技テストに合格すれば今度は「P1」という仮免許その2をもらえます。単独運転が許可されますが、速度制限は90m/hなどと制約は厳しく、ここで違反をして免許取り上げになる人も珍しくありません。

そのP1で1年間何も問題が無ければ、またテストを受けて「P2」という仮免許その3をもらえるのですが、最高速度は100km/h、他のドライバーへの指導は不可、高性能エンジンのクルマは運転不可、などまだまだ制限だらけ。

とはいえ、このP2で運転できるクルマで満足だからと、本免許に移行しない人もいるとの事。そしてP2を問題なく2年過ぎて(ドライバーの年令によって期間が異なる)テストに合格すれば、ようやく本当の「運転免許」をゲットできるわけです。

これに比べれば、日本の運転免許取得など簡単なように思えますが、いかがでしょう?オーストラリアなどはあまりに交通事故が頻発した結果として今の制度になったようですが、国情によって運転免許への考え方がさまざまで面白いですね。
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