センチュリーやレクサスLS600hLなど日本の首相はどんな専用車で移動するの？

日本の政治のトップである総理大臣。その立場から多くの人に命を狙われやすい立場でもあります。日本の総理大臣以外にも重要人物の警備は凄いですね。

オバマ大統領が日本に来日した時の車列などは皆さんもTVなどでご覧になったことがあるかもしれません。車線を通行止めにして警戒態勢の中で進んでいく車の数々。一般人である我々にはどの車が何の車なのかわかりませんが、ちょっと気になる部分でもあります。

アメリカ大統領の車列はとても長いですが、日本の総理大臣の車列も同じように長いのでしょうか？警察車両ファンの方は特に必見です！

総理大臣が移動する際に乗る車である内閣総理大臣専用車。アメリカ大統領が乗る車はキャデラックワンというまさに走るリムジン型戦車とまで呼ばれている車ですが、日本の総理大臣が乗る車はどんな車なのでしょうか？

現在、日本の総理大臣が乗る内閣総理大臣専用車は2種類の車は併用しています。一台目が写真であるトヨタ自動車製の「センチュリー」そしてもう一台が同じくトヨタ自動車製の「レクサスLS600hL」

やはり日本国の総理大臣であるので、専用車も日本を代表する自動車会社「トヨタ」の最高級車を使用しています。

レクサス LS600hL。

内閣総理大臣専用車はテロ対策として、防弾ガラスや特殊鋼の装甲が施された防弾車仕様になっています。これはアメリカの大統領専用車と同じですね。ただ、規模が全然違いますが。。

ちなみに総理大臣専用車のフロントグリル内にはLEDの青灯が装着されており、総理大臣が乗車時にはこれを点灯させながら走ります。

総理大臣専用車の警備は基本的にSPが行ないます。SPとはセキュリティポリスのことで警視庁の要人警護任務に専従する警察官。

このSPが助手席に乗り警備にあたります。

ちなみに専用車の運転手は総理大臣官邸の職員が行います。

総理大臣専用車は移動の際は必ずコンボイと呼ばれる車列を組んで走行します。決して単独走行はしません。これはやはりセキュリティ上の問題から。

最小でも前後に2台の警護車（覆面パトカー）を走らせて計3台で１つの車列を組みます。この時前後を走る警護車はSPには複数乗車しており、車のメーカーや色も統一されています。多いのは黒色のクラウンやセルシオなどといったトヨタ自動車の大型セダンです。

トヨタのクラウン。
クラウンの警護車やパトカーはよく使用されています。

中にはランドクルーザーなどのSUV型の警護車も登場します。

総理大臣の車列は時と場合にもよるのですが、比較的短くシンプルです。最小単位で3台の車列が一組として移動します。これに加えて例えば白バイや警護用のパトカー、覆面パトカーが追加されることはありますが、アメリカ大統領のような長ーい車列は日本の総理大臣の車列ではまず見られません。

これは総理大臣の移動ルートが頻繁に変わることや日本の道路事情なども影響しているのかもしれませんね。

また皇族などが一般道を移動する際は信号をすべて青にするなどして、停止してる際に狙われることがないような措置もとられていますが、総理大臣の移動の場合は基本的にそのような措置はとられていません。なのでもし赤信号だったら総理大臣専用車でも停止するわけです。

いくら車列が短くても、例え赤信号で停止していても守っているのは総理大臣なわけでやはり警備体制は厳戒です。
警護車両が走っているからと言って興味本位に近づいていく車があると上の写真のように箱乗りといったSPが車の窓から身を乗り出してくる姿勢で警戒してきます。

また以前には専用車に近づいていきた不審車を停めるためにSPが警護車の扉を開いて停めるといった強行措置がとられたこともあります。

その気がなくても警護車列に近づくと警戒されるので、むやみに近づかないようにしましょう。

いかがでしたか？

アメリカの大統領とは違って比較的シンプルで短い日本の総理大臣の車列。
ただ以前に警護車両同士の玉突き事故があったり最近ではテロ対策などで、その警備体制や運用に改善が必要な部分もあるかもしれませんね。

ちなみにオバマ大統領の車列についてはこちらの記事をどうぞ！