2代目 ホンダ フリード(GB5/6/7/8型)はどう変わった?気になるハイブリッドの進化は?
更新日:2024.09.09

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今回はホンダ 2代目 フリードがマイナーチェンジを経てどう変わったのか、また2011年に登場したハイブリッドはどう進化したのかを合わせて紹介します。2019年10月東京モーターショーの直前にマイナーチェンジを実施したコンパクトミニバンホンダ フリード。
そのグリルレス的な新しいフロントマスクはモーターショーで初公開された新型フィットと共通性のある顔つきで、ホンダのコンパクトカーがテイストを統一するという意思を感じるものでした。
またクロスオーバーSUV風味の「クロスター」という新グレードも設定されました。軽自動車を除くと、ホンダのラインナップにおいて日本でもっとも売れているというホンダ フリードの歴史を振り返ってみましょう。
文・山本 晋也
そのグリルレス的な新しいフロントマスクはモーターショーで初公開された新型フィットと共通性のある顔つきで、ホンダのコンパクトカーがテイストを統一するという意思を感じるものでした。
またクロスオーバーSUV風味の「クロスター」という新グレードも設定されました。軽自動車を除くと、ホンダのラインナップにおいて日本でもっとも売れているというホンダ フリードの歴史を振り返ってみましょう。
文・山本 晋也
「ちょうどいい」初代フリードの誕生は2008年
「フリーダム(自由)」という言葉をヒントにした車名を与えられたホンダ フリード。初代モデルが誕生したのは2008年5月のことです。フィット譲りのセンタータンクレイアウトのプラットフォームや1.5Lエンジンを搭載した5ナンバー(小型車)サイズのコンパクトミニバンとして生み出されました。
もちろん、後席ドアは両側スライドドアです。それ以前にモビリオという名前のコンパクトミニバンがありましたが、よりスタイリッシュに進化したのがホンダ フリードです。当初から2列シートの5人乗り仕様、3列シートの7/8人乗り仕様を用意。豊富なグレード設定としていたことで、多くのニーズに応える仕様となっていました。
デビュー当時のキャッチコピーは「ちょうどいい」。全長4,215mm×全幅1,695mm×全高1,715mmのボディーは、まさに街中でちょうどいいサイズで、しかしその中で7人が乗れるパッケージを実現したのはマジックと感じるほどでした。
ルーツといえるモビリオから使える3列目を持っていたのですが、それはセンタータンクレイアウトのおかげでした。フリードのホイールベースは2,740mmとコンパクトカーとしては長めですが、最小回転半径5.2mを実現していたのも、市街地で「ちょうどいい」と感じる扱いやすさにつながっています。それは、いまでも不変の価値です。
もちろん、後席ドアは両側スライドドアです。それ以前にモビリオという名前のコンパクトミニバンがありましたが、よりスタイリッシュに進化したのがホンダ フリードです。当初から2列シートの5人乗り仕様、3列シートの7/8人乗り仕様を用意。豊富なグレード設定としていたことで、多くのニーズに応える仕様となっていました。
デビュー当時のキャッチコピーは「ちょうどいい」。全長4,215mm×全幅1,695mm×全高1,715mmのボディーは、まさに街中でちょうどいいサイズで、しかしその中で7人が乗れるパッケージを実現したのはマジックと感じるほどでした。
ルーツといえるモビリオから使える3列目を持っていたのですが、それはセンタータンクレイアウトのおかげでした。フリードのホイールベースは2,740mmとコンパクトカーとしては長めですが、最小回転半径5.2mを実現していたのも、市街地で「ちょうどいい」と感じる扱いやすさにつながっています。それは、いまでも不変の価値です。
初代フリードは2010年に2列仕様が追加され2011年にハイブリッドが誕生
そんな初代 ホンダ フリードに、燃費性能に優れたハイブリッドが追加設定されたのは2011年10月。1.5Lエンジンに薄型モーターを組み合わせた「IMA(インテグレーテッド・モーター・アシスト)」というシンプルなハイブリッドシステムにより21.6km/L(JC08モード)のカタログ燃費を実現していました。
このクラスで3列シートのハイブリッドカーというのは、ホンダ フリードが初めて。新しい市場を開拓したパイオニアとなったのです。マイルドハイブリッドですから電動感はそれほどなく、むしろエンジンの良さを引き立ててくれるシステムです。
このクラスで3列シートのハイブリッドカーというのは、ホンダ フリードが初めて。新しい市場を開拓したパイオニアとなったのです。マイルドハイブリッドですから電動感はそれほどなく、むしろエンジンの良さを引き立ててくれるシステムです。
すこしさかのぼった2010年7月には2列シート仕様に「スパイク」というサブネームをつけて半独立させたことも、ホンダ フリードの歴史上では見逃せません。それまで外観は共通だった2列シート仕様ですが、このときにリヤクォーターパネルをボディー同色としてラゲッジスペースの広さをエクステリアでも表現するようにしています。
また、フロントマスクもグリルやバンパーを独自形状とすることで、コンパクトミニバンのフリードとは明確にキャラクターをわけたのです。これがアウトドアなどレジャーを楽しむユーザーに刺さり、スマッシュヒットを果たします。この道具感のあるスタイルは、現行モデルにはないものです。
また、フロントマスクもグリルやバンパーを独自形状とすることで、コンパクトミニバンのフリードとは明確にキャラクターをわけたのです。これがアウトドアなどレジャーを楽しむユーザーに刺さり、スマッシュヒットを果たします。この道具感のあるスタイルは、現行モデルにはないものです。
2016年デビューのホンダ 2代目 フリードはここが変わった
2016年9月、フルモデルチェンジにより2代目へと進化したホンダ フリードのボディサイズは全長4,265mm×全幅1,695mm×全高1,710mm。ホイールベースは2,740mmと初代モデルと同値で、最小回転半径も5.2mと同じですが、プラットフォームはキャリーオーバーというわけではありません。サスペンションなどを見直し、走りの面でも進歩しています。
さらにパワートレインも大きく変わりました。ベーシックな自然吸気エンジンが1.5Lである点は初代と変わりませんが、ハイブリッドシステムはモーター内蔵の7速DCTを使う「スポーツハイブリッドi-DCD」となりました。もっとも省燃費なグレードのJC08モード燃費は27.2km/L。初代より3割近く改善しています。
さらにパワートレインも大きく変わりました。ベーシックな自然吸気エンジンが1.5Lである点は初代と変わりませんが、ハイブリッドシステムはモーター内蔵の7速DCTを使う「スポーツハイブリッドi-DCD」となりました。もっとも省燃費なグレードのJC08モード燃費は27.2km/L。初代より3割近く改善しています。
また、先進運転支援システム「ホンダセンシング」も標準装備されました。歩行者も検知する衝突被害軽減ブレーキ、30km/h以上でセットできるACC(追従クルーズコントール)が備わったのも2代目モデルの特徴です。スライドドアの開口部を広げ、シートレイアウトに工夫をすることで乗り込みやすさという点でも進化しています。
とはいえ、5ナンバーサイズのボディーにおいて3列シートを成立させたり、2列シート仕様の広大なラゲッジスペースを実現したりといったパッケージングにおいては初代ホンダ フリードで完成の域に達していました。
とはいえ、5ナンバーサイズのボディーにおいて3列シートを成立させたり、2列シート仕様の広大なラゲッジスペースを実現したりといったパッケージングにおいては初代ホンダ フリードで完成の域に達していました。
2代目フリードの違い:スパイクはホンダ フリードプラスへと名前変更
では、スパイク名前はどこにいったのでしょうか。実は2列シート仕様の名前は「フリード プラス」となっていたのです。スパイクではバンパーなどエクステリアで差別化していましたが、2代目ではフロントからのスタイルではホンダ フリードとフリードプラスは共通で、区別するのは難しくなったのです。
しかし、後ろから見れば一目瞭然で異なるクルマだということがわかります。ホンダ フリードプラスはラゲッジの床が専用設計で超低床になっています。そのためリヤゲートが長く、バンパーはなく、ほとんどボディーの下端から開くようになっているのです。
それにより重い荷物も積みやすくなり、車椅子仕様もローコストに仕立てることが可能になったというのは、高齢化社会に向けて、ホンダが提案する新しいコンパクトカーの姿です。
しかし、後ろから見れば一目瞭然で異なるクルマだということがわかります。ホンダ フリードプラスはラゲッジの床が専用設計で超低床になっています。そのためリヤゲートが長く、バンパーはなく、ほとんどボディーの下端から開くようになっているのです。
それにより重い荷物も積みやすくなり、車椅子仕様もローコストに仕立てることが可能になったというのは、高齢化社会に向けて、ホンダが提案する新しいコンパクトカーの姿です。