アストンマーティンのラゴンダは、どういったモデルになるか?
更新日:2024.09.09
※この記事には広告が含まれます
イギリスの高級車メーカー、アストンマーティンは、新しいブランドを立ち上げます。かつて高級4ドアサルーンに好んで用いられた名前『ラゴンダ』を冠する新ブランドのクルマは、これまで2021年からの市販予定だけが明らかにされてきました。そのコンセプトモデルが、間もなく開催される第89回ジュネーブショーで公開されます。いったいどのようなモデルになるのか見てみましょう。
文・大塩健史
文・大塩健史
アストンマーチンの「ラゴンダ」とはどういうモデルなのか
※写真はラゴンダ シリーズ2
ラゴンダは、かつてイギリスに存在していた高級自動車メーカーであり、戦後、アストンマーティンと同じ実業家に買収されました。
その後、長らくラゴンダの名前は使われることなくお蔵入りになっていましたが、1974年に高級4ドアサルーンの名前として復活。このときは、ベースとなったスポーツモデルV8の面影を色濃く残すスタイリングでした。
そして1976年になると、近未来的なスタイリングのシリーズ2がデビュー。当時、世界初採用だったデジタルメーターや、車両のコンピュータ管理などの最先端技術と、高級サルーンにふさわしい最上級レザーやウッドパネルなど贅を尽くした内装で注目されました。
その後、長らくラゴンダの名前は使われることなくお蔵入りになっていましたが、1974年に高級4ドアサルーンの名前として復活。このときは、ベースとなったスポーツモデルV8の面影を色濃く残すスタイリングでした。
そして1976年になると、近未来的なスタイリングのシリーズ2がデビュー。当時、世界初採用だったデジタルメーターや、車両のコンピュータ管理などの最先端技術と、高級サルーンにふさわしい最上級レザーやウッドパネルなど贅を尽くした内装で注目されました。
ラゴンダ シリーズ2
前身となる限定車「ラゴンダ タラフ」
近年では、2014年にラゴンダの名を冠する車種が登場していました。その名はラゴンダ タラフ。中東やヨーロッパなど地域限定で販売された車種で、価格は68万5000ポンド。高級サルーンとしても頭ひとつ飛び抜けたクルマとなっていました。
ラゴンダ タラフは、アストンマーティンならではの流麗なボディラインとV12エンジンがもたらす最上の乗車体験、そしてなによりも限定150台という希少性がゆえの価格設定であると考えられますが、このクルマのターゲットとなる富裕層には、他にはない希少性に食指を動かされることでしょう。じつは日本にも1台、入ってきています。姿を見られた方はラッキーですね。
そんなラゴンダの名前が復活するというのですから、いやがうえにも期待が高まります。
ラゴンダ タラフは、アストンマーティンならではの流麗なボディラインとV12エンジンがもたらす最上の乗車体験、そしてなによりも限定150台という希少性がゆえの価格設定であると考えられますが、このクルマのターゲットとなる富裕層には、他にはない希少性に食指を動かされることでしょう。じつは日本にも1台、入ってきています。姿を見られた方はラッキーですね。
そんなラゴンダの名前が復活するというのですから、いやがうえにも期待が高まります。
ラゴンダ タラフ
復活!新生「ラゴンダ」とはどんなクルマか?
タラフから4年。ラゴンダの名前が再び登場したのは2018年3月のことで、それまでのモデル名としてではく、アストンマーティンの新しいブランドとしてでした。
そして同年5月には、ラゴンダブランドの最初の量産モデルがアナウンスされました。ボディタイプはSUV。これまで高級サルーンの代名詞として名前が使われていましたが、予想外の発表となり驚きをもたらしました。
しかしながら、流石アストンマーティンと言えるのは、発表されたコンセプトデザインがこれまでのSUVとは一線を画すデザインだったこと。まるでSFに登場する宇宙船のような流線型のボディは、他のどのメーカーでも見たことがない、一目ではSUVとは判断ができない革新的なデザインです。
また、パワートレインとしてはガソリンエンジンではなく、時代の流れにあわせピュアEVとして開発されています。EVとしては現在開発されているラピードEに続いての車種となりますが、ガソリン車ベースでEVへ改造しているラピードEとは違い、ラゴンダは最初からEV前提として開発されるため、アストンマーティンとしては初めてのピュアEV車となります。
SUVは各社珠玉のモデルがすでに出そろっており市場自体も成熟してきていますが、いままでとはまったく違った切り口のモデルで登場するあたり、戦略の上手さが見えてきます。また往年の高級ブランドを単純に復活させるわけではなく、一度限定車を挟んで登場させるところも、戦略と言えるでしょう。
こうして注目を集めるラゴンダは、恐らく期待を上回るクルマに仕上がることでしょう。実物を目にするのが楽しみです。
そして同年5月には、ラゴンダブランドの最初の量産モデルがアナウンスされました。ボディタイプはSUV。これまで高級サルーンの代名詞として名前が使われていましたが、予想外の発表となり驚きをもたらしました。
しかしながら、流石アストンマーティンと言えるのは、発表されたコンセプトデザインがこれまでのSUVとは一線を画すデザインだったこと。まるでSFに登場する宇宙船のような流線型のボディは、他のどのメーカーでも見たことがない、一目ではSUVとは判断ができない革新的なデザインです。
また、パワートレインとしてはガソリンエンジンではなく、時代の流れにあわせピュアEVとして開発されています。EVとしては現在開発されているラピードEに続いての車種となりますが、ガソリン車ベースでEVへ改造しているラピードEとは違い、ラゴンダは最初からEV前提として開発されるため、アストンマーティンとしては初めてのピュアEV車となります。
SUVは各社珠玉のモデルがすでに出そろっており市場自体も成熟してきていますが、いままでとはまったく違った切り口のモデルで登場するあたり、戦略の上手さが見えてきます。また往年の高級ブランドを単純に復活させるわけではなく、一度限定車を挟んで登場させるところも、戦略と言えるでしょう。
こうして注目を集めるラゴンダは、恐らく期待を上回るクルマに仕上がることでしょう。実物を目にするのが楽しみです。
大塩健史
どこにでもいるようなサラリーマン生活から、突如としてマセラティの購入に踏み切り、クルマの世界へ飛び込みました。真逆なベクトルから見る新鮮なクルマの世界の魅力、そしてクルマの楽しさを伝えることができればと思い、執筆活動に取り組んでます。また、クルマ購入からクルマの撮影の魅力に取り憑かれ、日々いかにカッコよく撮るかをマイカーを使って実験中。