車のシール剥がしガイド:簡単できれいに剥がす方法と注意点

車のシール

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車のボディやガラスには、さまざまなシールやステッカーが貼られていることがあります。販売店の宣伝ステッカーやエコカー減税の公的なシール、趣味の装飾ステッカーなど種類は様々です。

見た目のために「剥がしたい」と思っても、実は剥がしていいものと剥がしてはいけないものがある点に注意が必要です。

本記事では、車に貼られたシールの種類ごとの扱いの違いと、DIY初心者でもできる簡単できれいなシール剥がしの手順を解説します。必要な道具やおすすめグッズ、注意点も交えていますので、安全にステッカーを除去する際の参考にしてください。

CARPRIME編集部

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Chapter
剥がして良い?車のシール種類と判別ポイント
【要確認】車検ステッカーなど法定シールは剥がし禁止
任意の定期点検・エコカーステッカーは外してもOK
装飾・ショップステッカーは自由に除去可能
シール剥がし前に揃えたい必須ツールと便利アイテム
失敗しない!車のシール剥がし5ステップ
STEP 1:周囲の汚れを落として下準備
STEP 2:温めて粘着力を弱める
STEP 3:端からゆっくり丁寧に剥がす
STEP 4:ベタベタ糊残りをキレイに除去
STEP 5:水拭き&ワックスで仕上げ
まとめ|焦らず丁寧に剥がして愛車を美しく

剥がして良い?車のシール種類と判別ポイント

【要確認】車検ステッカーなど法定シールは剥がし禁止

代表的なのが車検ステッカー(検査標章)です。

これは車が保安基準に適合していることを示すもので、フロントガラスに貼付することが法律で義務付けられています。車検が有効な期間中にこのシールを故意に剥がすことは違法であり、道路運送車両法により50万円以下の罰金が科される可能性があります。

したがって、有効な車検ステッカーは絶対に剥がしてはいけません。

任意の定期点検・エコカーステッカーは外してもOK

定期点検記録簿ステッカー(整備済みシール)や、メーカー新車時に貼付されるエコカー減税・低排出ガス車ステッカーなどは、公的な情報を示すものですが貼付は任意です。

これらは貼っていなくても法的問題はなく、減税などの効果も変わりません。したがって、見栄えのために剥がしても差し支えありません。

装飾・ショップステッカーは自由に除去可能

装飾用のステッカー(後付けシール)はユーザーの好みで貼られたもので、基本的にいつ剥がしても構いません。法的な貼付義務はなく、剥がすことに制限もありません。

ただし、フロントガラスや運転席・助手席の窓ガラスに装飾ステッカーを貼ることは法律で禁止されているため注意が必要です。

シール剥がし前に揃えたい必須ツールと便利アイテム

ドライヤー・熱湯で粘着を柔らかくする
ドライヤー(無ければ約40℃のお湯でも代用可)

キズを防ぐプラスチック製ヘラ
プラスチック製ヘラ(なければ不要なポイントカード等で代用可。※金属ヘラやカッターの使用厳禁)

強力サポート!市販シール剥がし剤
シール剥がし剤:市販のステッカー剥離スプレー

仕上げ用マイクロファイバークロス
柔らかい布(拭き取り用)

失敗しない!車のシール剥がし5ステップ

STEP 1:周囲の汚れを落として下準備

シールの周囲や車体表面のホコリ・泥を、まず水洗いなどで優しく洗い流し、柔らかい布で拭き取っておきます。砂粒などが付いたままだと、シールを剥がす際や糊を除去する際にボディを傷付ける原因になります。

STEP 2:温めて粘着力を弱める

ドライヤーの温風をシール全体に数十秒間当て、粘着剤を温めて柔らかくします。シールがほんのり温かくなる程度が目安です。温めすぎるとシール自体が変質したり、塗装に影響が出たりする可能性もあるので注意しましょう

ドライヤーがない場合、市販のステッカー剥がし剤を適切に使用するか、あるいは人肌より少し温かい程度のお湯(40℃程度まで)で濡らして固く絞ったタオルをシールの上にしばらく当てて、粘着剤をじんわりと温める方法もあります。

この場合も、水分が塗装面の隙間や内部に入り込まないよう注意が必要です。高温の熱湯(例えば80℃など)を直接車体にかけることは、塗装や樹脂部品、ガラスを傷める深刻なダメージリスクや、作業者の火傷の危険性があるため、絶対に避けてください

STEP 3:端からゆっくり丁寧に剥がす

シールの端を指の爪や、ボディを傷つけにくいプラスチック製のヘラ(スクレーパー)でそっとめくり上げます。

めくれた部分を掴み、シールが貼られている面に対してできるだけ平行になるように、ゆっくりと均一な力で丁寧に引っぱって剥がしていきます。焦って一気に引き剥がそうとすると、シールが途中で切れたり、糊が多く残ったり、最悪の場合クリア塗装の一部を傷める可能性もあります。

剥がしている途中でシールが切れてしまったり、固く感じて剥がれにくくなったりしたら、無理に力を加えず、再度ドライヤーで温め直しながら作業を続けましょう。

STEP 4:ベタベタ糊残りをキレイに除去

シールを剥がした後に、粘着剤の跡(ベタベタした糊残り)が車体表面に残ってしまうことがよくあります。

このような場合は、まず市販のシール剥がし専用の溶剤(必ず塗装面や使用箇所に使用可能であることを確認し、目立たない場所で試してから使用してください)を、製品の説明書に従って糊残りの部分に塗布またはスプレーし、数分間浸透させてから柔らかい布やマイクロファイバークロスで優しく拭き取ると効果的です。

溶剤がない場合やごく軽微な糊残りには、粘着力の弱い養生テープやマスキングテープなどを糊残りの部分にしっかりと貼り付け、ゆっくりと剥がすことで、糊をテープ側に移し取るという方法を試すこともできます。

消しゴムで擦る方法は、塗装面を傷つけたり(特に濃色車やデリケートな塗装の場合)、消しゴムの成分が塗装に悪影響を与えたりするリスクがあるため、基本的には推奨されません。

どうしても他の方法で取れないごく一部の糊残りに対して最終手段として試す場合でも、塗装を傷つけにくい白いプラスチック消しゴムなどを使用し、目立たない箇所で影響を確認した上で、極めて優しく、ご自身の責任において慎重に行ってください。

STEP 5:水拭き&ワックスで仕上げ

糊残りや溶剤の成分がきれいに除去できたら、最後にその部分を水で濡らして固く絞った布で拭き上げ、乾燥させます。

ボディの塗装面であれば、可能であればワックスやコーティング剤で保護しておくと、塗装面を保護し、美しい状態を保つことができます。

ガラス面の場合は、ガラスクリーナーできれいに拭き上げておきましょう。

まとめ|焦らず丁寧に剥がして愛車を美しく

まずは剥がして良いシールかどうかを見極め、車検ステッカー(検査標章)や点検ステッカー(ダイヤルステッカー)など、法律で表示が義務付けられているものや、剥がすべきでない公的なシールは絶対に剥がさないようにしましょう。

それ以外の不要なステッカーは、本記事で紹介した安全に配慮した手順に沿って進めれば、ご自身でもきれいに除去できる可能性があります。

何よりも焦らず、一つ一つの工程を丁寧に行うことが、愛車を傷つけずにシールを剥がすための最も重要なコツです。 筆者も自家用車に貼られていた古い販売店のステッカーなどをこれらの方法(特にドライヤーと専用剥がし剤を中心)で除去し、塗装を傷めずにきれいに仕上げることができました。

もし粘着が非常に頑固でなかなか取れない場合や、作業に少しでも不安がある時、あるいは高級車やデリケートな塗装の車の場合は、無理をせずディーラーやカーディテイリング専門店などの専門業者に相談することをおすすめします。
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