なぜエンジンオイルは定期的な交換が必要なのか?

オイル交換

愛車を大事にしているオーナーであれば、定期的にエンジンオイルを交換していると思う。なにしろ、オイル交換を怠るとエンジン内部に汚れが付着してしまい、エンジンを傷めてしまう。エンジンオイルが汚れていると、燃費も悪くなりがちであるし、設計値通りのパワーだって期待できない。定期的な交換はエンジン性能を維持するのである。では、なぜエンジンオイルの定期交換は必要なのだろうか?どんなに高価なオイルを使っても劣化が避けられない理由について、整理してみたい。

文・山本晋也

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エンジンオイルの機能は7つ、徐々に劣化する
劣化の主な原因はせん断・加熱・希釈・酸化
見た目ではわかりづらいので定期的な交換が必須

エンジンオイルの機能は7つ、徐々に劣化する

さて、エンジンオイルの役割としては、主に7つの機能が挙げられる。もっとも認知されているのは潤滑作用だろうが、そのほかに冷却・密封・防錆・清浄・緩衝・酸中和といった機能をエンジンオイルは持っている。エンジン内部の温度を一定に保とうとすること、往復運動するピストンのわずかな隙間を埋める効果などをエンジンオイルは担っているのだ。

しかし、こうした機能を維持するのは難しい。エンジンオイルは高熱にさらされ、またピストンやクランクシャフトの運動において衝撃を受け続けている。そのため徐々に劣化していってしまうのだ。

劣化の主な原因はせん断・加熱・希釈・酸化

劣化の原因となるファクターとしては大きく4つが挙げられよう。エンジン内部では様々な部品の隙間にエンジンオイルが入り込むことで、潤滑・緩衝といった機能を果たしている。とくに緩衝作用のために、オイルを構成している物質が「せん断」されていく。これによりオイルとしての粘性を徐々に失ってしまう。同様に加熱によりオイルの温度が上がることでも粘性は失われていく。

また、ピストンの隙間から燃え残りの燃料が落ちてくることもある。エンジンオイルは燃料により薄められてしまう。これを燃料希釈といい、やはりオイルの劣化につながっていく。さらに、ほとんどエンジンをかけずに置いていたとしてもエンジンオイルは傷んでしまう。それは大気中の酸素と反応して酸化が進んでしまうためだ。

もちろん、エンジンオイルに含まれる清浄剤により、エンジン内部のスラッジ(汚れ)を落としていくため、オイル自体に汚れ成分が溶け込むことになるのも劣化につながる要素だ。

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