オーナーが語る、今、トヨタ86は買いか?
更新日:2024.09.09
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早いもので、日本のスポーツカー文化復活における大変大きな起爆剤となったトヨタ86&スバルBRZの登場から7年が経つ。登場からこれだけ月日が経つと、普通のクルマであれば存在自体を忘れさられてしまうことが多いが、両車は需要が多いわけではないスポーツカーとしては堅調な販売をキープし、自動車メディアにもそれなりに登場している。では、ここまで両車がクルマ好きから愛されている理由は何なのか? 3年前に1年落ちの86を中古車で購入し(トータル4年経過、走行距離はトータル3.1万km)、マイカーとして乗っている筆者が考察してみる。
文/写真・永田恵一
文/写真・永田恵一
トヨタ86とはどんな車か
86&BRZがどんなクルマかを簡単に言えば、2000年代に入り深刻になっていた若者のクルマ離れに歯止めを掛けるべくトヨタとスバルのコラボレーションにより2012年に登場したミドルクラスのスポーツカーである。
搭載されるエンジンは縦に置かれるNA2リッターの水平対向4気筒、駆動方式はオーソドックスなFRで、重心の低さも大きな特徴である。
そんなクルマが久しぶりに出てきただけに、後輪駆動のスポーツカーに飢えていたクルマ好きは飛びつき、各種レースやラリー、ドリフト競技といったモータースポーツのベース車としてもあちらこちらで使われ、カスタマイズも盛り上がりアフターパーツ業界も大きく動き出すという好循環が起き、両車は自動車業界全体の活性化に大きく貢献した。
また両車は年改と呼ばれる改良を毎年行うスバルで生産されることもあり、2016年には大規模なマイナーチェンジを受けるなど、A型から始まり今ではG型に進化している。
搭載されるエンジンは縦に置かれるNA2リッターの水平対向4気筒、駆動方式はオーソドックスなFRで、重心の低さも大きな特徴である。
そんなクルマが久しぶりに出てきただけに、後輪駆動のスポーツカーに飢えていたクルマ好きは飛びつき、各種レースやラリー、ドリフト競技といったモータースポーツのベース車としてもあちらこちらで使われ、カスタマイズも盛り上がりアフターパーツ業界も大きく動き出すという好循環が起き、両車は自動車業界全体の活性化に大きく貢献した。
また両車は年改と呼ばれる改良を毎年行うスバルで生産されることもあり、2016年には大規模なマイナーチェンジを受けるなど、A型から始まり今ではG型に進化している。
トヨタ86に3年乗って感じた最大の魅力
さて86を自分のものにして3年乗って感じた両車の最大の魅力は、各部の絶妙なバランスである。
具体的に挙げれば、まず動力性能は絶対的なスピードをスポーツカーでもそれほど求められなくなっている現代の基準であれば「十分速い」といったところで、ハンドリングも剃刀のようにシャープな切れ味のような強烈な部分こそないが、スポーツカーらしく自分が思うように動いてくれいつでも楽しめる。
もちろんクローズドコースに持ち込めば、後輪駆動車らしいパワードリフトなども可能だ(筆者はスタッドレスタイヤだけあれば走れ、比較的低リスクで得るものが多く、楽しめるクローズドされた氷上や雪道が最も楽しいと思っている)。
それでいて日常的に自分のクルマとして使ってみても、乗降性は悪くなく、室内スペースもしばらくなら乗れるリアシートがあり、荷物も十分に詰め(荷物と言えば両車は2人が前席に乗って、タイヤ4本とスポーツ走行に必要な荷物が詰めることも強くアピールしていた)、2人暮らしまでであれば、不便を感じることはほとんどないだろう。
具体的に挙げれば、まず動力性能は絶対的なスピードをスポーツカーでもそれほど求められなくなっている現代の基準であれば「十分速い」といったところで、ハンドリングも剃刀のようにシャープな切れ味のような強烈な部分こそないが、スポーツカーらしく自分が思うように動いてくれいつでも楽しめる。
もちろんクローズドコースに持ち込めば、後輪駆動車らしいパワードリフトなども可能だ(筆者はスタッドレスタイヤだけあれば走れ、比較的低リスクで得るものが多く、楽しめるクローズドされた氷上や雪道が最も楽しいと思っている)。
それでいて日常的に自分のクルマとして使ってみても、乗降性は悪くなく、室内スペースもしばらくなら乗れるリアシートがあり、荷物も十分に詰め(荷物と言えば両車は2人が前席に乗って、タイヤ4本とスポーツ走行に必要な荷物が詰めることも強くアピールしていた)、2人暮らしまでであれば、不便を感じることはほとんどないだろう。
今、トヨタ86は買いか?
この種のクルマはスポーツ走行などをすればガソリン代やタイヤ代といったランニングコストも気になるところだが、実用燃費は高速道路16-17km/L、郊外路12-13km/L、市街地9-10km/L、総合すると11-13km/Lとカタログ発表に極めて近い。燃費自体も最近はスポーツモデルでも燃費が良くなっているのを考えるとすごくいいとは言えないにせよ、納得できる範囲だ。
またタイヤ代もスタンダードな両車であれば、純正サイズは215/45R17、205/55R16という流通が多く、今の基準ではそれほど大きくないサイズのため、ガソリン代同様に負担は大きくない。
そんなクルマだけに筆者はダンパーに手を加えたくらいでも飽きずに乗ることができ、もし飽きてしまっても懐具合と相談しながら山のようにあるパーツから好みのものを選んで、自分色に仕上げればまた当面楽しむことができるだろう。さらにスポーツカーは中古車市場で人気車なので、両車も困ったときには売ってしまえばそれなりのお金になるのも嬉しい。
両車を買うならできれば新車が理想的ではあるが、登場から7年が経ったこともあり中古車も増え、お買い得感は低いにせよ最近は150万円程度から狙えるようになり、若い人が買うのもいいだろう。
まとめると86&BRZは未だに魅力的なクルマであり、欲しいならどんな形でも一度自分のものにすることを大いに勧めたい。
またタイヤ代もスタンダードな両車であれば、純正サイズは215/45R17、205/55R16という流通が多く、今の基準ではそれほど大きくないサイズのため、ガソリン代同様に負担は大きくない。
そんなクルマだけに筆者はダンパーに手を加えたくらいでも飽きずに乗ることができ、もし飽きてしまっても懐具合と相談しながら山のようにあるパーツから好みのものを選んで、自分色に仕上げればまた当面楽しむことができるだろう。さらにスポーツカーは中古車市場で人気車なので、両車も困ったときには売ってしまえばそれなりのお金になるのも嬉しい。
両車を買うならできれば新車が理想的ではあるが、登場から7年が経ったこともあり中古車も増え、お買い得感は低いにせよ最近は150万円程度から狙えるようになり、若い人が買うのもいいだろう。
まとめると86&BRZは未だに魅力的なクルマであり、欲しいならどんな形でも一度自分のものにすることを大いに勧めたい。
【新型86 vs 現行86】愛車の86&BRZを持ち出し新型・現行86&BRZを土屋圭市、織戸学、河口まなぶが語り尽くす!
永田恵一
1979年生まれ。26歳の時に自動車評論家 国沢光宏氏に弟子入りし、3年間の修業期間後フリーランスに。得意分野は豊富なクルマの知識を生かせる原稿。自動車メディア業界には数少ないこの世代のフリーランスとして、歩みは遅いが着実に前進中。愛車はトヨタ86、V12エンジン搭載のトヨタセンチュリー、スバル製のサンバートラック、スズキグラストラッカー(250㏄のバイク)と、雑食というか好みがよく分からないメンバーと暮らしている(笑)。