プジョー 308の試乗レビュー!インテリア(内装)・エクステリア(外装)に注目
更新日:2024.09.09
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プジョー308は欧州Cセグメントに属するモデルです。現行型は、2014年11月に日本国内の販売を開始。2016年には、1.6リッターと2リッターの「BlueHDi」クリーンディーゼルを投入。それに1.2Lのガソリンターボを加えた3機種が、現在のエンジンラインナップとなっています。ライバルは、トヨタの新型カローラハッチバックやVW ゴルフ。そのような中で戦うフランス車の実力を探ってみました。
文/写真・吉川賢一
文/写真・吉川賢一
プジョー308とはどんな車か?
試乗したのは、1.2L 3気筒ガソリンターボエンジンを搭載したベーシックグレードの「Allure(アリュール)」。
スポーツグレードのGTや、エコカー減税対象車のBlue HDIエンジンではない理由は、クルマの素性をしっかりと見極めたかったから。車両の基本的な乗り心地やNVHは、NVHに条件の良いタイヤを装着しているベーシックグレードの性能でほぼ分かります。
スポーツグレードのGTや、エコカー減税対象車のBlue HDIエンジンではない理由は、クルマの素性をしっかりと見極めたかったから。車両の基本的な乗り心地やNVHは、NVHに条件の良いタイヤを装着しているベーシックグレードの性能でほぼ分かります。
今回、Allure(アリュール)に標準装着されていたタイヤは、ミシュラン ENERGY SAVER(205/55R16)。低燃費と性能を両立したOEMタイヤです。偏りの少ないど真ん中のグレードで、どういったレベルにいるのか、非常に楽しみにしていました。
ちなみに、GTというグレードにすると、タイヤはミシュランパイロットスポーツの225/40R18と幅広かつ低扁平と、一気に様変わりします。こうなると、サスペンションの作り分け等の対策をしない限り、乗り心地とロードノイズの悪化が起こるのは目に見えています。
ちなみに、GTというグレードにすると、タイヤはミシュランパイロットスポーツの225/40R18と幅広かつ低扁平と、一気に様変わりします。こうなると、サスペンションの作り分け等の対策をしない限り、乗り心地とロードノイズの悪化が起こるのは目に見えています。
エクステリアの特徴は?
エクステリアの特徴は、正直、特に見当たりません。ヘッドランプの造形やフロントグリル、フォグランプまわりやサイドに回り込んでいるテールランプも、どこかで見たことのあるデザインを集めたような印象でした。
ただし、フェンダーとタイヤの隙間は指が縦に3本ほど入る程度で、全体のプロポーションはぐっと構えた印象。試乗直前まで乗っていた日産リーフのように、腰高なクルマには見えません。
クルマをお借りしたときに横に並んでいたお洒落なシトロエンとは、売り方が違うということのはわかるのですが、エンブレム以外、他メーカーのハッチバックと同じような方向性の308は、一体どこで差別化を図るのか?という疑問が湧いてきます。
ただし、フェンダーとタイヤの隙間は指が縦に3本ほど入る程度で、全体のプロポーションはぐっと構えた印象。試乗直前まで乗っていた日産リーフのように、腰高なクルマには見えません。
クルマをお借りしたときに横に並んでいたお洒落なシトロエンとは、売り方が違うということのはわかるのですが、エンブレム以外、他メーカーのハッチバックと同じような方向性の308は、一体どこで差別化を図るのか?という疑問が湧いてきます。
インテリアの特徴は?
インテリアの特徴は、”超”を付けても差し支えない小径のステアリングホイールと、その上端越しに見える250km/hまで刻まれたメーター類です。
このステアリングホイールは、まるでカートのようなスポーティな印象。ただし、テレスコピックとチルトでホイールの位置を調節してドライビングポジションを決めると、ステアリングホイールの上端がメーター類の下側に重なり、メーカーの情報がやや遮られてしまいます。
身長165cm強の筆者の場合でこのような状態だったので、背の低い方は、よほどシートを高い位置に挙げて、見下ろすような姿勢にしないと、メーターが隠れてしまうでしょう。ステアリングホイールの径は、視界確保のために後から小さくしたのでは?とも推測できます。
このステアリングホイールは、まるでカートのようなスポーティな印象。ただし、テレスコピックとチルトでホイールの位置を調節してドライビングポジションを決めると、ステアリングホイールの上端がメーター類の下側に重なり、メーカーの情報がやや遮られてしまいます。
身長165cm強の筆者の場合でこのような状態だったので、背の低い方は、よほどシートを高い位置に挙げて、見下ろすような姿勢にしないと、メーターが隠れてしまうでしょう。ステアリングホイールの径は、視界確保のために後から小さくしたのでは?とも推測できます。
インパネやセンタークラスター周りは、非常にすっきりとよくまとまっています。VW ゴルフなどと同じテイストで、かっちりと作られていてクオリティが高く、実用的です。
7インチの大型ディスプレイには、ナビゲーションはもちろんエアコンの温度調節やオーディオ、ドライビングアシストなどの操作系が表示され、すべてタッチパネルでの操作になります。運転中のナビゲーション画面操作は危険であるのは承知のうえですが、ナビの現在位置表示すらモニターをタッチしないと操作できないというのは、日常の中ではネガティブポイントになりかねません。
ちなみにセンターコンソールにあるドリンクホルダーらしき円形の穴には、500mlのペットボトルがハマりませんでした。日本車だと考えにくい、ちょっと残念なポイント。ただし、ドアポケットにスペースがあるので収納は問題ありません。
7インチの大型ディスプレイには、ナビゲーションはもちろんエアコンの温度調節やオーディオ、ドライビングアシストなどの操作系が表示され、すべてタッチパネルでの操作になります。運転中のナビゲーション画面操作は危険であるのは承知のうえですが、ナビの現在位置表示すらモニターをタッチしないと操作できないというのは、日常の中ではネガティブポイントになりかねません。
ちなみにセンターコンソールにあるドリンクホルダーらしき円形の穴には、500mlのペットボトルがハマりませんでした。日本車だと考えにくい、ちょっと残念なポイント。ただし、ドアポケットにスペースがあるので収納は問題ありません。
プジョー自社製の3気筒1.2リッターターボエンジン
308 Allureの売りのひとつが、インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーの2015から2017まで、1.0-1.4L部門で3年連続の最優秀賞に選ばれた1.2L PureTechガソリンターボエンジンです。
試乗前まで、3気筒エンジンには振動面でのネガティブな印象がどうしてもありましたが、その心配はまったくの杞憂でした。一般的な4気筒エンジンとは異なるエンジン音は聞こえますが、決して不快なレベルや音質ではありません。むしろエンジンを回した際のサウンドは勇ましく、どなたでも好ましく感じられると思います。
あえて気になる点をあげるなら、エンジン停止時に残る振動でしょうか。アイドリング時のエンジン振動を消すために柔らかいエンジンマウントを使っているのでしょうから、やむなしかとも感じますし、4気筒でも同様以上の振動を感じるクルマはありますから、問題にはなりません。ただ、アイドリングストップが入ると、この振動を煩わしいと感じることがありそうです。
ちなみに、このエンジンにはちょっとしたギミックがあり、センターコンソールのスイッチを押してスポーツモードにすると、排気音が一段と野太く、勇ましいサウンドに変化します。これはレゾネーターで音を作り、スピーカーから合成音を聞かせる簡単なシステムなのですが、こういった遊び心がちゃんとあるのは、フランス車らしいさといえるのかもしれません。
後半は、動的観点から308を解剖します。
⇨ロードノイズは気になるけど、乗り心地は柔らかくて快適!プジョー308に試乗してみた!
試乗前まで、3気筒エンジンには振動面でのネガティブな印象がどうしてもありましたが、その心配はまったくの杞憂でした。一般的な4気筒エンジンとは異なるエンジン音は聞こえますが、決して不快なレベルや音質ではありません。むしろエンジンを回した際のサウンドは勇ましく、どなたでも好ましく感じられると思います。
あえて気になる点をあげるなら、エンジン停止時に残る振動でしょうか。アイドリング時のエンジン振動を消すために柔らかいエンジンマウントを使っているのでしょうから、やむなしかとも感じますし、4気筒でも同様以上の振動を感じるクルマはありますから、問題にはなりません。ただ、アイドリングストップが入ると、この振動を煩わしいと感じることがありそうです。
ちなみに、このエンジンにはちょっとしたギミックがあり、センターコンソールのスイッチを押してスポーツモードにすると、排気音が一段と野太く、勇ましいサウンドに変化します。これはレゾネーターで音を作り、スピーカーから合成音を聞かせる簡単なシステムなのですが、こういった遊び心がちゃんとあるのは、フランス車らしいさといえるのかもしれません。
後半は、動的観点から308を解剖します。
⇨ロードノイズは気になるけど、乗り心地は柔らかくて快適!プジョー308に試乗してみた!
吉川賢一
モーターエンジニア兼YouTubeクリエイター。11年間、日産自動車にて操縦安定性-乗心地の性能技術開発を担当。次世代車の先行開発を経て、スカイラインやフーガ等のFR高級車開発に従事。その後、クルマの持つ「本音と建前」を情報発信していきたいと考え、2016年10月に日産自動車を退職。ライター兼YouTube動画作成をしながら、モータージャーナリストへのキャリア形成を目指している。