友人や親戚など他人名義の車を貸し借りする場合の注意点を紹介

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友人や親戚など、他人名義のクルマを貸し借りする場合、気を付けないといけないのは、自動車保険や車検、自賠責保険などの状況です。親戚や友人と出かけて途中で運転を交代するときなど「ちょっとの間だから大丈夫」と思っていても、重大な事故に遭遇し、自賠責保険ではまかなうことができない賠償を背負うこともあるのです。

文・加藤久美子
Chapter
車検期間は大丈夫?
自動車保険の契約条件を確認
1日単位で入れる保険もある!
操作方法や、車両感覚の違い、全高や最低地上高にも要注意

車検期間は大丈夫?

意外なことかもしれませんが、オーナー自身が車検切れに気づいていないケースがあります。父親名義の実家のクルマでも父親がほとんど乗らず、免許取り立ての妹や弟が乗っている場合、車検に関する意識が薄く車検が切れていたことに気づかなかったというケースもあります。

帰省して実家のクルマに乗る場合などには、車検期間を確認しましょう。車検切れのクルマを公道で走らせると道交法違反に問われます。また車検切れの場合は、自賠責保険も切れている可能性もあります。

そうなると、最大で違反点数12点(前歴がない場合)、90日間の免許停止、1年6ヶ月以下の懲役または80万円以下の罰金が課せられることになるので要注意です。

自動車保険の契約条件を確認

現在の自動車保険は、リスク細分型自動車保険といって運転者の年齢や年間走行距離、用途や特約の有無など、細かく条件を決めることができます。

クルマを貸し借りする場合、特に気を付けないといけないのは運転者の年齢や家族限定などの条件です。契約者は少しでも保険料を安くするために、運転者を「本人と配偶者」「35歳以上」などに限定するケースが多いのです。35歳以上に限定している場合、クルマを貸す相手がそれ未満だと万がいち事故が起こった際、保険金の支払い対象外になります。

自賠責保険は年齢条件等関係なく「被害者救済」のための保険なので、加害車の運転者以外(加害車側の乗員含む)のケガの治療代や休業損害などはある程度までは自賠責保険でカバーされます。

なお、あなた自身がクルマを所有し、自動車保険に入っている場合は「他車運転特約」(契約以外の車に対して記名被保険者の自動車保険を適用)で補償されることもあります。他人のクルマを運転する場合は、事前に自身の自動車保険の契約状況を確認しておくと良いでしょう。

1日単位で入れる保険もある!

他車運転特約が付いていない場合、保険の条件が補償対象外の場合は、1日単位で入れる自動車保険に入っておきましょう。対人・対物保険なら1日500円~。車両保険を付けることも可能です。(マセラティ、フェラーリ、トヨタ センチュリーなどの高級車は契約不可となる場合があります)

1日500円~の保険は、
・ちょい乗り保険(東京海上日動)
・1DAY保険(三井住友海上)
・ワンデーサポーター(あいおいニッセイ同和損保)

があります。なお、一日自動車保険は、「他人(または別居の家族親族など)のクルマを借りるときに限定して加入する保険」なので、たとえば「保険期間が切れている」などの理由で自分の車には付けることができません。

操作方法や、車両感覚の違い、全高や最低地上高にも要注意

初めて乗るクルマは、車両感覚がつかみにくかったり、各種の操作スイッチが分かりづらかったりします。

エンジンスタートだけとっても、イグニッションキーを回すかプッシュスタートか、プッシュボタンがどこに配置されているか。シフトをPに入れてブレーキペダルに足を乗せていないとエンジンが掛からない車もあります。

オーナーに確認するか、取扱説明書を確認しましょう。とくに、自分の車のサイズと大きく異なる場合(普段は軽自動車に乗っているが借りる車は大きなミニバンなど)は、近隣を一回りするなどして、少し練習したほうが良いでしょう。

また普段、車高の低いクルマに乗っているドライバーが車高の高いクルマに乗る場合、駐車場の高さ制限などに注意が必要です。逆に、車高の低いクルマは最低地上高が低いことが多いので、下回りをぶつけることがないよう気を付けましょう。

扁平率の低いタイヤ(薄いタイヤ)はホイールを縁石に擦りやすいので、歩道に乗り上げる場合は特に気を付けましょう。

気軽な気持ちで借りたクルマで事故を起こし、人生が暗転する危険もあります。クルマの貸し借りをする際は、お互い慎重にしたいものですね。

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