四駆女子がカッコいい理由

アヘッド 四駆女子がカッコいい理由

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都会のど真ん中を軽快に駆け抜けるジムニー、駐車場で停めようとしているオレンジ色のFJクルーザー——。街で“四駆”のハンドルを握る女性をよく見かけるようになった。それも、「林道とか大好きなんだろうな」との雰囲気を漂わせる男性とは異なり、ごくフツウの女性たちだ。

text:村上智子  [aheadアーカイブス vol.130 2013年9月号]
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四駆女子がカッコいい理由

四駆女子がカッコいい理由

かといって「頑張って乗っています」という背伸び感も見られない。日常の中でアウトドアのエッセンスをまとう姿は、とてもカッコよく見える。彼女たちは、なぜ四駆を選んだのか。

今年5月創刊の女性向け四駆マガジン「ヨンクル」の山本和彦編集長に訊いたところ、「取材で多くの女性に出会いましたが、“四駆が欲しかった”という人は少ないんです。むしろ、直感で選んだらたまたま四駆だった、と答える人が多い」と、意外な言葉が返ってきた。

具体的には「ランプが可愛い」とか「乗ったらなんだか楽しそう」という具合に、見た目や雰囲気から入るのだという。スペックや性能を重視する男性にとっては、なんて軽率、と非難したくなるかもしれない。ただ、彼女たちは“アクティブさ”という面で共通するものを持っている。

別にオフロードを走りたいわけじゃないけど、その気になれば走れる性能はあるし、キャンプやBBQ道具を積み込んで、仲間とアウトドアを楽しめる許容量もある。女性特有の直感力で、四駆のフットワークが自身の好奇心を満たしてくれることを、察知しているに違いない。

山ガールに人気のアウトドア専門誌「ランドネ」編集部の佐藤泰那さんは、「アウトドアが読者のライフスタイルを変えてきている」と感じているそうだ。

例えば、モノの選び方。山歩きでは、最悪の事態を想定しつつも、最小限の物だけをパッケージングする必要がある。初めは余分な物も入れてしまうが、次第に必要不可欠な最小限を見極められるようになっていくという。自分に必要なものを知るうちに、日常のモノ選びまでも変わってくる。そんな読者がクルマを選ぶとしたら「四駆もひとつの選択肢になるのではないでしょうか」(佐藤さん)。

世の中は、時に押し付けがましく感じるほど女性仕様のモノであふれている。一方で四駆は、無骨さや、気持ちを駆り立てる存在感そのものが魅力で「“女性向け”など必要ないんです」(山本編集長)。

ワタシに必要なものは、ワタシが決める。その選択肢の中に四駆が入るのは、とても自然なことなのかもしれない。
「ヨンクル」
自分の好きなことに積極的な女性たちに向けた四駆専門誌。カスタムなどを重視しがちな男性向け雑誌とは異なり、四駆の「使い方」や「楽しみ方」を提供していく。次号は9月26日に発売予定。発行:桜花出版 価格:¥980
「ランドネ」
2009年創刊の初心者のためのアウトドア情報誌。登山やキャンプのノウハウやフィールド情報を中心に、アウトドアな旅やファッションなどの楽しみも追求している。最新号(10月号)の特集は「山小屋泊のススメ」。発行:エイ出版社 価格:¥680
http://blog.sideriver.com/randonnee/

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