なぜバックステップにこだわるのか

アヘッド バックステップ

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ライディングを語る上でよく使われる言葉が「一体感」だ。クルマなら「人車一体」、馬なら「人馬一体」とよく表現される時も同じニュアンスである。特にバイクの場合、この一体感が有るか無いか、もしくは高いか低いかといった評価がそのモデルのイメージを決定的なものにすることがある。印象としていい出来かそうでないかを伝えやすいからだ。

text:伊丹孝裕 photo:長谷川徹 [aheadアーカイブス vol.142 2014年9月号]
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なぜバックステップにこだわるのか

なぜバックステップにこだわるのか

photo:山下 剛

にもかかわらず極めて抽象的な言い回しでもあり、一体感は乗り手の感覚や感性、スキル、体格、気分といった不確定な条件によって左右されやすく、一定の評価軸もない。リニアさ、シャープさ、ダイレクト感、追従性……それを補う用語はたくさんあるが、どれとも微妙に異なるあいまいな言葉なのだ。

一方で、その印象がどこからもたらされるかはほぼ限られている。操作面においては、ハンドル、燃料タンク、シート、そしてステップの4箇所だ。つまり、ライダーと車体とを繋ぐ接点がそれに当たり、その形状や位置、サイズ、加工精度によって、評価の大半は決まると言っていいだろう。

中でも最も重要な役割を担っているのがステップである。なぜなら先の4箇所の中で最もパーツ点数が多く、シフトチェンジやブレーキ操作、ステップワークなど、求められる仕事量も豊富。

しかも常にライダーや車体からの強力な荷重にさらされるなど、部品ひとつひとつに掛かる負担は操作系パーツの中でも抜きん出て高いからである。それゆえ、公道用であれ、レース用であれ、ステップを他のなによりも優先してリプレイスするライダーは多い。

タイムはもちろんライディングポジションやグリップ力、快適性、疲労軽減など、あらゆる項目に影響があり、確かなブランドの製品を選べばそのどれもが確実に向上するからだ。実際、僕もそのひとりで今年のパイクスピークはフルノーマルと言える車両での参戦だったが、唯一交換したのが他でもないステップだった。

そのブランドが大阪に拠点に置くベビーフェイスだ。鈴鹿8耐や全米選手権などで圧倒的なシェアを誇り、大阪ゴールドと呼ばれる印象的なイメージカラーも功を奏し、その存在感は極めて高い。

機能面で最も特徴的なのが、ステップバーに対し、シフトやブレーキペダルが別軸で装着されているところだ。これらを同軸に配するメーカーが多い中、あえて別々に配することで高い剛性を確保。

そのダイレクトな操作感と車体を切り返す際のレスポンスの良さは誰もが体感できるものである。また、それを補うのがステップバーに施されたローレット加工とわずかに大径に仕上げられた先端部分の形状で、これによって体を大きくオフセットするコーナリング中も、車体がギャップで振られた時もブーツ裏が吸いつくようにグリップし、下半身を安定させてくれるのだ。

きめ細やかなポジション調整機構や高精度ベアリングによるスムーズなペダル操作、またヒールプレートの繊細なデザインなど、そこにあるのは機能美そのもの。レース最前線で支持されるモノには確かな理由があるのだ。
▶︎Baby Faceの製品は、パーツ単体でのクオリティの高さも特徴である。工業製品というより工芸品に近い。ヒールプレートの曲面も削り出しで表現している。金、黒以外に銀も選べる。


●Baby Face
大阪府富田林市錦織北1-5-3
電話:0721(24)8882
営業時間:10:00〜16:00
定休日:日曜・祝祭日
www.babyface.co.jp

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text:伊丹孝裕/Takahiro Itami
1971年生まれ。二輪専門誌『クラブマン』の編集長を務めた後にフリーランスのモーターサイクルジャーナリストへ転向。レーシングライダーとしても活動し、これまでマン島TTやパイクスピーク、鈴鹿八耐を始めとする国内外のレースに参戦してきた。国際A級ライダー。
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