砂浜やぬかるみでクルマがハマった! スタックした時の脱出テク【2025年最新版】
更新日:2025.10.02

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夏の海辺ドライブは楽しい反面、砂浜でタイヤがハマって動けなくなる“スタック”は誰にでも起こり得るトラブルです。楽しかったレジャーの帰り道、車が砂に沈み込み空転…なんて悪夢は避けたいですよね。かといって毎回JAF(日本自動車連盟)を呼ぶのも時間とお金がかかります。実は自力で砂浜から脱出する方法や最新グッズが続々登場しており、知っていれば慌てず対処できます。※進入可否を確認し、禁止区域は走らないよう注意が必要です
- Chapter
- なぜタイヤは砂にハマるのか?~砂地と車の関係~
- ハマったときに絶対NGな行動
- 2025年版・最新の脱出方法&便利アイテム
- 「もみ出し」でじわじわ脱出
- スコップで砂かきを徹底する
- 滑り止めマット(トラクションボード)を活用
- 最新ギアを駆使する
- 他車に牽引してもらう
- 知っておきたい裏技・豆知識集
- タイヤの空気圧を一時的に下げる
- 駆動系の電子制御を切り替える
- ロープ+砂袋の「人力ウインチ」技
- 身近なものをタイヤ下に噛ませる
- 砂を適度に湿らせる
- 備えておくべきものリスト(砂浜ドライブの持ち物チェック)
- 折りたたみスコップ
- 脱出用ラダー(トラクションマット)
- けん引ロープ
- ポータブル空気入れ(エアコンプレッサー)
- 軍手・作業用手袋
- ジャッキ用の敷板
- JAF会員証(またはロードサービス連絡先)
- まとめ:冷静に対処して砂浜ドライブを楽しもう
なぜタイヤは砂にハマるのか?~砂地と車の関係~
まず、砂浜でタイヤが空転してしまう物理的な理由を知っておきましょう。
砂は粒子同士の結び付きが弱く、踏み固められていない乾いた状態では非常に不安定な地面です。重量のある車が乗ると砂粒が崩れてタイヤが沈み込みやすく、十分な摩擦(グリップ)が得られません。その結果、タイヤが空回りしてさらに砂を掘り下げ、どんどん深みにハマってしまうのです。
一方で、湿った砂は多少固まりやすくなり、乾燥した砂よりは若干支えになることがあります。例えば満潮後で砂に水分が含まれている時間帯はまだマシですが、カラカラに乾いた砂丘や人が踏み慣らしていない柔らかい砂地は特にスタックしやすい環境と言えます。つまり「砂にハマる」のは、砂の不安定さと車重・駆動力のバランスが崩れ、タイヤが地面を捉えられなくなるためなのです。
車両側の要因もあります。四輪駆動(4WD)やSUVだから絶対安心というわけではなく、過信して無謀に砂地へ乗り入れるとかえって深みにハマることもあります。
ただし一般的にタイヤ幅が広い車は接地面積が大きく沈みにくい傾向があり、またオフロード向けタイヤはブロックパターンが砂を噛みやすくスタックしにくい利点があります。とはいえどんな車でも砂浜では急発進・急ハンドルは禁物。路面を掘り起こさないよう慎重な操作が求められる点は共通です。
砂は粒子同士の結び付きが弱く、踏み固められていない乾いた状態では非常に不安定な地面です。重量のある車が乗ると砂粒が崩れてタイヤが沈み込みやすく、十分な摩擦(グリップ)が得られません。その結果、タイヤが空回りしてさらに砂を掘り下げ、どんどん深みにハマってしまうのです。
一方で、湿った砂は多少固まりやすくなり、乾燥した砂よりは若干支えになることがあります。例えば満潮後で砂に水分が含まれている時間帯はまだマシですが、カラカラに乾いた砂丘や人が踏み慣らしていない柔らかい砂地は特にスタックしやすい環境と言えます。つまり「砂にハマる」のは、砂の不安定さと車重・駆動力のバランスが崩れ、タイヤが地面を捉えられなくなるためなのです。
車両側の要因もあります。四輪駆動(4WD)やSUVだから絶対安心というわけではなく、過信して無謀に砂地へ乗り入れるとかえって深みにハマることもあります。
ただし一般的にタイヤ幅が広い車は接地面積が大きく沈みにくい傾向があり、またオフロード向けタイヤはブロックパターンが砂を噛みやすくスタックしにくい利点があります。とはいえどんな車でも砂浜では急発進・急ハンドルは禁物。路面を掘り起こさないよう慎重な操作が求められる点は共通です。
ハマったときに絶対NGな行動
いざタイヤが砂に埋まってしまったら、まず「やってはいけないこと」を知っておきましょう。最大のNG行動はパニックになってアクセルを踏み込むことです。空転するタイヤにさらに強い駆動を与えると、砂をどんどん掘ってしまい車体がますます沈下します。「あと少し踏めば出られるかも」と焦ってアクセル全開にするのは逆効果です。タイヤが完全に埋まってしまう前に、違和感を感じたらすぐにアクセルから足を離して停車してください。
次に、車外に出て状況を冷静に確認しましょう。タイヤがどの程度沈んでいるか、地面との接触箇所、車の下に砂が詰まっていないか等をチェックします。ジャッキアップしようとして車載ジャッキを直接砂地で使うのもNGです。そのままではジャッキごと沈んで危険なので、平板など土台がない限り無理に持ち上げようとしないほうが賢明です。
人手がある場合でも、闇雲に大勢で押すのも要注意。車体が揺れてさらに深く埋まったり、急に脱出できた際に転倒する恐れもあります。まずは後述の正しい方法で砂を固めたり掘ったりして、タイヤにグリップが生まれる下準備をすることが肝心です。とにかく最初の一歩は「アクセルオフ&深呼吸」。下手に足掻かず落ち着いて作戦を立てることが、結果的に早い脱出への近道になります。
次に、車外に出て状況を冷静に確認しましょう。タイヤがどの程度沈んでいるか、地面との接触箇所、車の下に砂が詰まっていないか等をチェックします。ジャッキアップしようとして車載ジャッキを直接砂地で使うのもNGです。そのままではジャッキごと沈んで危険なので、平板など土台がない限り無理に持ち上げようとしないほうが賢明です。
人手がある場合でも、闇雲に大勢で押すのも要注意。車体が揺れてさらに深く埋まったり、急に脱出できた際に転倒する恐れもあります。まずは後述の正しい方法で砂を固めたり掘ったりして、タイヤにグリップが生まれる下準備をすることが肝心です。とにかく最初の一歩は「アクセルオフ&深呼吸」。下手に足掻かず落ち着いて作戦を立てることが、結果的に早い脱出への近道になります。
2025年版・最新の脱出方法&便利アイテム
「もみ出し」でじわじわ脱出
自力脱出の基本はタイヤの空転を抑えつつ車を前後に小刻みに揺さぶることです。オートマ車ならDレンジとRレンジ(前進と後退)を交互に入れ、アクセルはごく弱く踏んで少しずつ前後に振ります。
タイヤが1~2cmでも動けば儲けもの。その反動を利用して振り子のようにだんだん振幅を大きくし、勢いをつけて脱出する方法です。この「揺り戻し(もみ出し)作戦」は砂浜のみならず雪や泥でも有効なテクニックで、筆者もこれでスタックから抜け出したSUVを目撃しました。ポイントは急なアクセル操作は厳禁、あくまでゆっくりジワジワとタイヤが噛む感触を探るように動かすことです。
タイヤが1~2cmでも動けば儲けもの。その反動を利用して振り子のようにだんだん振幅を大きくし、勢いをつけて脱出する方法です。この「揺り戻し(もみ出し)作戦」は砂浜のみならず雪や泥でも有効なテクニックで、筆者もこれでスタックから抜け出したSUVを目撃しました。ポイントは急なアクセル操作は厳禁、あくまでゆっくりジワジワとタイヤが噛む感触を探るように動かすことです。
スコップで砂かきを徹底する
車にスコップを積んでいれば大活躍します。スタック時はタイヤ周囲に砂丘ができていることが多いので、まず進行方向の前方タイヤ前方の砂を可能な限り掻き出しましょう。
タイヤが乗り越えるべき“段差”を小さくしてあげるイメージです。あわせてタイヤの周辺に潜り込んでいる砂や、マフラーやデフ(車両下部)に当たっている砂も除去します。車高が低く手が入らない場合は、棒状のもの(流木やスコップの柄など)で掻き出すだけでも違います。地道な作業ですが、これを怠るとどんなグッズも効果半減なので、しっかり砂かきを行いましょう。
タイヤが乗り越えるべき“段差”を小さくしてあげるイメージです。あわせてタイヤの周辺に潜り込んでいる砂や、マフラーやデフ(車両下部)に当たっている砂も除去します。車高が低く手が入らない場合は、棒状のもの(流木やスコップの柄など)で掻き出すだけでも違います。地道な作業ですが、これを怠るとどんなグッズも効果半減なので、しっかり砂かきを行いましょう。
滑り止めマット(トラクションボード)を活用
近年は悪路脱出用の「スタックラダー」や「トラクションマット」と呼ばれる携行性に優れた滑り止め板が人気です。樹脂製やゴム製で折りたためるものもあり、砂浜・泥濘・雪道でスタックした際にタイヤの下に敷くだけでグリップを稼げる優れものです。
脱出専用品だけあって効果は抜群で、4WD愛好家のみならず一般ドライバーにも普及しつつあります。価格も手頃なものが多いので、アウトドアに行く機会がある方は車に積んでおくと安心でしょう。使用時はタイヤが空転して弾き飛ばさないようできるだけ奥まで滑り込ませて敷くのがコツです。
脱出専用品だけあって効果は抜群で、4WD愛好家のみならず一般ドライバーにも普及しつつあります。価格も手頃なものが多いので、アウトドアに行く機会がある方は車に積んでおくと安心でしょう。使用時はタイヤが空転して弾き飛ばさないようできるだけ奥まで滑り込ませて敷くのがコツです。
最新ギアを駆使する
2025年現在、車両側のテクノロジーも進化しています。たとえば最近のSUVでは路面状況に応じて駆動力配分や制御を最適化する「マルチテレインセレクト」機能を搭載したモデルがあります。新型ヤリスクロスの4WD車には悪路脱出をサポートする「TRAILモード」が搭載されており、片輪空転時などに電子制御で空転を抑えて脱出しやすくしてくれます。また「SNOWモード」では発進時のトルクを抑え滑りにくくするなど、各メーカーが雪道・砂地向けの走行モードを用意しています。
お持ちの車にこうしたモードがあれば是非活用しましょう。さらに、オフロード愛好家向けには排気ガスで膨らませるエアージャッキも登場しています。マフラーにホースで接続した耐久性エアバッグを膨らませて車体を丸ごと持ち上げ、スタックから脱出するという装置で、砂地や泥地など通常のジャッキが使えない地面でも車を持ち上げられる優れものです。お値段は張りますが、より本格的なオフロード走行をする方は検討してみてもよいでしょう。
お持ちの車にこうしたモードがあれば是非活用しましょう。さらに、オフロード愛好家向けには排気ガスで膨らませるエアージャッキも登場しています。マフラーにホースで接続した耐久性エアバッグを膨らませて車体を丸ごと持ち上げ、スタックから脱出するという装置で、砂地や泥地など通常のジャッキが使えない地面でも車を持ち上げられる優れものです。お値段は張りますが、より本格的なオフロード走行をする方は検討してみてもよいでしょう。
他車に牽引してもらう
これは最新でも何でもなく原始的ですが、周囲に他の車がいる場合は牽引ロープで引っ張ってもらうのが確実です。スタック車単独では空転するタイヤも、牽引車が引く力が加われば意外とすんなり脱出できるものです。
幸いJAFや近くの人に助けを求められる状況なら、無理せず素直にお願いするのも賢明な判断でしょう。ただし牽引ロープは常備していないと使えませんし、砂浜だと救援車もスタックするリスクがあるため注意が必要です。後述するような準備品を積んでおき、いざというとき助けてもらえる体制を作っておくと安心です。
幸いJAFや近くの人に助けを求められる状況なら、無理せず素直にお願いするのも賢明な判断でしょう。ただし牽引ロープは常備していないと使えませんし、砂浜だと救援車もスタックするリスクがあるため注意が必要です。後述するような準備品を積んでおき、いざというとき助けてもらえる体制を作っておくと安心です。
知っておきたい裏技・豆知識集
タイヤの空気圧を一時的に下げる
オフロード経験者がよく実践するテクニックです。タイヤの空気を適正値より多少抜くことで接地面積が増し、砂を捉えるグリップ力が向上します。ただし空気を抜きすぎると走行中にタイヤがリム(ホイール)から外れる危険があるため減らしすぎは禁物。目安は通常より2~3割減圧程度に留め、脱出後は必ず空気を補充しましょう。
駆動系の電子制御を切り替える
車のトラクションコントロール(TCS/TRC)や横滑り防止(ESC/VSC)は通常、安全のためタイヤの空転を抑えます。しかしスタック時にはこれらが作動していると逆に駆動力が制限されてしまう場合があります。そこで、砂地では一時的にTRCをOFFにしたり、AT車なら強めに踏んでも2速発進する「スノーモード」に切り替えるといった方法が有効なことがあります。車種によりますが、「ぬかるみモード」「ローレンジギア」などが備わっている車も同様です。取扱説明書を確認し、状況に応じて最適な設定を選べるようにしておきましょう。
ロープ+砂袋の「人力ウインチ」技
砂漠の民の知恵とも言われるユニークな方法です。丈夫な袋に砂を詰めて即席の重り(砂袋)を作り、それにロープを結んで数メートル先の砂地に埋めます。ロープのもう一方の先端をスタックした車の駆動輪(タイヤ)に巻き付け、ゆっくり発進すると…タイヤがロープを巻き取り、埋めた砂袋を引っ張ることで、自らを前方へグイッと引き寄せることができます。要は地中に設置した重りを錨(anchor)代わりにしてウインチのように車を引き出すわけです。必要な道具はスコップ・袋・ロープとシンプルですが、穴掘りや設置に時間と労力がかかるため、周囲に助けがない完全孤立状態の“究極手段”として覚えておくと良いでしょう。
身近なものをタイヤ下に噛ませる
滑り止めマットが無い場合でも諦めないでください。車のフロアマットは実は代用品になります。他にも板切れ、流木、段ボール、毛布など平たいものをタイヤの前後に敷けば多少の足場が得られます。要は空転するタイヤに摩擦面を与えてあげれば良いので、石や貝殻などザクザクした素材をタイヤ周囲に撒くのも効果的です(雪国では猫砂を携行してスタック時に撒く人もいます)。ただし布製マット類は千切れたりタイヤに巻き込まれる恐れもあるため、あくまで応急処置と考えましょう。
砂を適度に湿らせる
乾いたサラサラの砂はタイヤを支えませんが、水分を含むと固まって抵抗力が増します。その性質を利用し、タイヤ周りの砂に水を撒くのも一案です。海水浴場ならバケツ一杯の海水を汲んできて、スタックしたタイヤの周囲に均等に撒きましょう。1〜2分待てば砂が締まり、タイヤが路面を捉えやすくなることがあります。実際「ペットボトル1本分の水で脱出できた」という報告も海外にはあります。しかしながら筆者個人の経験では効果は限定的で、かえって泥状になり滑るケースもありました。あくまで“小ネタ”程度に頭の片隅に置いておき、過信は禁物です。
備えておくべきものリスト(砂浜ドライブの持ち物チェック)
折りたたみスコップ
小型シャベルはスタック脱出の必需品。タイヤ周りの砂かきや、脱出用アンカー設置(前述の砂袋作戦)にも使えます。金属製で頑丈なものを選びましょう。
脱出用ラダー(トラクションマット)
緊急脱出用の滑り止め板。樹脂製の軽量なものやロール式マットタイプなど携行しやすい商品が増えています。砂・泥・雪とオールシーズン使えるので1セットあると安心です。
けん引ロープ
他車に救援を頼める状況ではこれが無いと始まりません。5m以上の丈夫な牽引用ロープを常備しましょう。対応可能な最大牽引重量(トン数)を確認し、車重に見合った製品を選ぶことが大切です。
ポータブル空気入れ(エアコンプレッサー)
シガーソケットやバッテリーで動く小型空気入れ。スタック脱出時に空気圧を下げたタイヤを走行前に適正値まで再充填できます。高速走行前には必ず空気圧を元に戻しましょう。
軍手・作業用手袋
砂掘りやマット敷設、ロープの取り扱い時に手を保護します。夏場でも軍手は積んでおき、素手で砂を掴んで火傷しないよう注意。
ジャッキ用の敷板
スタック状態でタイヤの下に何か噛ませる際や、車載ジャッキを使う場合に下に敷く丈夫な板があると便利です。30cm四方程度の厚めの板や、砂に埋まりにくいベニヤ板でも代用可。
JAF会員証(またはロードサービス連絡先)
万一自力脱出が困難なときの強い味方。JAFなら会員は追加料金なしでスタック救援を受けられます。逆に非会員だと2万円以上の費用がかかる場合もあるため、備えとして加入検討も◎。保険付帯のロードサービスはスタックを「事故・故障」とみなさず対象外の場合が多いので注意が必要です。
まとめ:冷静に対処して砂浜ドライブを楽しもう
いかがでしたか?砂にスタックするのは誰にでも起こり得ることですが、正しい知識と準備があれば慌てる必要はありません。今回ご紹介した方法やアイテムを知っておくだけでも、いざというときの安心感がまるで違います。
夏のレジャーや海辺のドライブを思いきり楽しむためにも、事前の備えを忘れずに。ピンチの瞬間を切り抜けて、「いい思い出だった」と笑えるドライブにしてくださいね。
夏のレジャーや海辺のドライブを思いきり楽しむためにも、事前の備えを忘れずに。ピンチの瞬間を切り抜けて、「いい思い出だった」と笑えるドライブにしてくださいね。